「最初から最後まで、文句なしの10点満点だと思うアニメは?」——海外の掲示板に投げられたこの質問に、3,700件を超える回答が集まった。並んでいるのは日本でもおなじみの作品ばかりなのだが、面白いのは挙げた理由のほうだった。
深夜のケーブル放送で偶然出会った話、サントラから沼に落ちた話、そして「1クールできっちり終わったこと」を何より高く評価する声。日本とは少しズレた評価軸がずらりと並んでいる。
元スレッド:r/AskRedditより
海外の反応
1. 名無しのReddit住民
『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』。これ以外に思いつかない。張った伏線が最終回まで一本も垂れっぱなしにならないし、序盤のただのギャグ回だと思ってたやつが後半で全部効いてくる。完走したあと一週間くらい、他のアニメが全部薄味に感じた。
2. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
昔の方のシリーズも大好きなんだけど、ほぼ全部の面でこっちの方が上だと思う。感情を引きずり出すのは旧シリーズの方がうまい場面もあるんだよ。ただテンポと話の運び方はやっぱり段違い。3. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
今まさに見てる途中。面白いし引き込まれてはいるんだけど、正直まだ人生が変わるほどではない。ここまで全員に推されてるってことは後半で殴られるんだろうと思って、信じて見続けてる。
4. 名無しのReddit住民
シリーズものなら『カウボーイビバップ』、それか『サムライチャンプルー』。毎話まったく違う話をやってるのに、最終回まで来ると全部が同じ寂しさに繋がってるのがずるいんだよ。
5. 名無しのReddit住民(>>4への返信)
『サムライチャンプルー』は音楽だけで完全に持っていかれた。ヒップホップと江戸時代の組み合わせなんて、字幕を読むより先に耳から入ってくる。あれ経由で日本のアニメを漁り始めた人間は絶対に自分だけじゃない。6. 名無しのReddit住民(>>4への返信)
本当に最初の30秒からだよ。オープニングもエンディングもアニメ史上最強だと思ってる。深夜のケーブルで偶然流れてたのを見て、そのまま朝まで動けなかった。ちなみに劇場作品部門なら自分は『AKIRA』一択。
※ 米国ではケーブル局の深夜アニメ枠でこの2作が繰り返し放送され、それがアニメの入口になった世代が厚い。音楽から入るパターンが多いのもこの2作の特徴。
7. 名無しのReddit住民
静かで美しい方向で完璧なやつを挙げるなら『蟲師』。作画もナレーションも他のアニメと明らかに毛色が違うし、一話完結だから毎回まったく別の短編小説を読んでるような気分になる。
8. 名無しのReddit住民(>>7への返信)
あれは本当に隠れた当たりだった。空気そのものが主役みたいな作品ってなかなか無いんだよ。次に見るもの探してて偶然引っかかって、気づいたら朝4時で全話終わってた。9. 名無しのReddit住民(>>7への返信)
自分の一番好きなアニメ。当時わざわざボックスを買った。あの空気感と一話完結の作りが好きなら『キノの旅』も絶対に刺さると思う。
10. 名無しのReddit住民
まったく話題にならないけど『オッドタクシー』を推したい。誰かが語ってるのを見たことがないのに、今まで見た中で確実に上位に入る。動物の絵柄で油断させておいて、途中から完全に別ジャンルになるんだよ。
11. 名無しのReddit住民(>>10への返信)
あれは顎が落ちた。何の予備知識もなく、笑いのネタとして1話だけ見るつもりだったのに2日で完走してた。劇場版もあって、そっちは終わり方が少し違うらしい。
12. 名無しのReddit住民
『千と千尋の神隠し』は史上最高のアニメというより、単純に史上最高の映画のうちの一本。アニメを一本も見ない友人に見せても、最後まで黙って画面を見てたのはこれだけだった。
13. 名無しのReddit住民(>>12への返信)
いやそれ、宮崎駿の作品なら5本くらい同じことが言えるやつでは(笑)。一本選べって言われたら困るのは分かるけど、千と千尋だけ別格みたいに扱われるのはちょっと納得いってない。14. 名無しのReddit住民(>>12への返信)
自分にとってそれは『もののけ姫』。神話みたいに古くて壮大なのに、同時に生々しくて素面で人間くさい。理不尽な世界に対する純粋な怒りの話で、それでもまだマシにできると信じてる話なんだよ。
15. 名無しのReddit住民
『サイバーパンク エッジランナーズ』。ゲームの外伝でここまでやるとは正直思ってなかった。たった1クールにキャラの掘り下げもテーマも世界の作り込みも全部詰め込んで、しかもどれも中途半端じゃない。
16. 名無しのReddit住民(>>15への返信)
完全に同意。自分の中では『天元突破グレンラガン』を圧縮して、余分な脂身を一片残らず削ぎ落とした感じ。1シーズンで話を始めて終わらせてるのが何より偉い。700話も引き伸ばして水増し回だらけ、みたいなことにならないから。
17. 名無しのReddit住民
『MONSTER』は当然入ってくる。ただ70話超えのスロースターターだから一気見には向いてない。自分は最初の視聴で燃え尽きた。週1で1年かけて追うから溜まっていく緊張感なんだと思う。同じ重さで言えば『タコピーの原罪』もかなりくる。
18. 名無しのReddit住民(>>17への返信)
今ちょうど60話目あたり。まだ傑作って言い切っていいのか分からないけど、この60話は自分にとって全部10点だった。むしろ一度再生すると止まらない。ほぼ毎年見返してるし、原作も集め始めてる。
※ 海外では長期シリーズを配信で一気見する視聴スタイルが主流。「週1放送前提で作られた緊張感が一気見だと消える」という指摘は、この作品でよく出るもの。
19. 名無しのReddit住民
『PSYCHO-PASS サイコパス』の1期は本当によく出来ていた。あの世界設定はフィクション全体で見ても指折りだと思う。数値で人間の危険度を管理するって発想が、放送当時よりいま見返した方が怖い。
20. 名無しのReddit住民
人と違うのを一つ置いていく。『バッカーノ!』。時系列がバラバラで、1話だけ見ても何が起きてるのか本当に分からない。それが終盤で一本に繋がる瞬間のためだけに全部が組まれてる作品。
21. 名無しのReddit住民(>>20への返信)
あれは最高。20年経ってもオープニングが勝手に頭の中で流れる。同じ原作者の『デュラララ!!』と合わせて自分の二大巨頭なんだけど、周りに見てる人も見る気がある人も一人も見つからない。
22. 名無しのReddit住民
『四月は君の嘘』。短いのに完全に壊された。音楽の使い方が卑怯というか、演奏シーンの作画だけでも見る価値がある。あれを平気な顔で見終われる人がいるなら会ってみたい。
23. 名無しのReddit住民(>>22への返信)
泣かされる方向なら『聲の形』。映画だけど、自分が触れたアニメの中では文句なしで一番好き。『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』も同じ棚に置いてある。並べると夜が終わる。
24. 名無しのReddit住民
『銀魂』。これだけは代わりになるものが無い。ただ字幕だと元ネタのパロディが半分くらい死ぬから、海外の友達に勧めるのが一番難しい作品でもある。あれだけふざけ倒したあとの真面目な話で泣かされるのが本当にずるい。
※ パロディや言葉遊びが密度の高い作品は、字幕・吹替でどうしても情報が落ちる。海外では「原語で笑える人が羨ましい」という話が定期的に出る。
25. 名無しのReddit住民
『デス・パレード』が過小評価されすぎてる。同じ流れで今敏の『妄想代理人』も挙げたい。あの人は本物だった。他の作品も全部そう。
26. 名無しのReddit住民
『DEATH NOTE』。25話以降で失速したって言われてるのは知ってる。でもあれは相当なリスクを取った一手で、最終的にはちゃんと着地したと自分は思ってる。
27. 名無しのReddit住民(>>26への返信)
正直に言うと自分は後半で脱落した側。『僕だけがいない街』も終盤で急に足取りが怪しくなったし、『約束のネバーランド』は1期で完璧に終わったのに続きで台無しになった。良い作品ほど終わり方で恨まれるんだよな。
28. 名無しのReddit住民
『ヴィンランド・サガ』は自分にとって完全に別格だった。あと『王様ランキング』だけは、誰であろうと何が好きであろうと一回見てほしい。『チ。—地球の運動について—』も同じ棚に入れてる。
29. 名無しのReddit住民
硬派な方だと『銀河英雄伝説』。アニメに限らず、スペースオペラという括り全体の頂点だと思ってる。『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』と『ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース』も同じ棚。『HUNTER×HUNTER』の2011年版は5周したけど毎回同じだけ面白い。
30. 名無しのReddit住民
ここまで誰も挙げてないやつを置いていく。『少女革命ウテナ』『モノノ怪』『ピンポン THE ANIMATION』『魔法少女まどか☆マギカ』。あと子供の頃に見てた『ロボテック』が、実は『超時空要塞マクロス』を作り替えたものだったと後から知ったときの気持ちを誰かに分かってほしい。
※ 『モノノ怪』は劇場作品の『もののけ姫』とは別のテレビシリーズ。『ロボテック』は複数の日本アニメを再編集・翻案して米国で放送されたもので、原典を知らないまま育った視聴者が多い。
まとめ
並んだ作品そのものは日本でもおなじみだが、褒めどころが少しずつ違うのが面白い。目立ったのは「1クールで始めて終わらせた」ことへの高い評価だ。引き伸ばしと水増し回に何年も付き合わされてきた反動なのか、話数の短さがそのまま作品の美点として語られている。
もう一つは入口の話。深夜のケーブル放送で偶然出会った、サントラから入った、配信で気づいたら朝4時だった——作品との出会い方そのものが思い出として語られていて、日本の「放送当時リアタイしてた」に近い温度がある。
そして意外なほど手厳しいのが終わり方への評価で、『DEATH NOTE』も『約束のネバーランド』も、良かったからこそ後半を恨まれている。逆に『蟲師』『オッドタクシー』『バッカーノ!』のように、日本ではそこそこ知られている作品が「誰も語ってくれない隠れた名作」枠で挙がるのも面白いところだった。皆さんが最初から最後まで10点満点だと思うアニメは何ですか?

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