「人体について、知ってしまうと落ち着かなくなる事実は?」という質問に、記憶・免疫・腸内細菌・目の構造まで、あらゆる角度から回答が集まっていた。怖い話に見えて、読み進めるとだんだん「体、よくできてるな」のほうに転んでいくのが面白い。
※ 以下は元スレッドのコメントで語られていた内容をまとめたものです。医学的な裏付けを取ったものではないので、気になる症状がある場合は医療機関へ。
元スレッド:r/AskRedditより
海外の反応
1. 名無しのReddit住民
脳は、実際には起きていない出来事の記憶を作り出せる。しかも本人はそれをまったく疑わない。自分の頭が自分に嘘をついている可能性を、自分では確かめようがないのが一番きつい。
2. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
保存したファイルを開き直してるわけじゃないんだよね。記憶は断片で残っていて、思い出すたびに組み立て直してる。だから正確には「その出来事」じゃなくて「最後に思い出したときの記憶」を思い出してる。誰かが話に何か足したら、それも一緒に焼き付く。3. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
10年以上前の記憶は信用しない、と自分の中でルールにした。おかげで妻とのけんかが本当に減ったよ。絶対に自分が正しいと思っていた場面が、確かめたら普通に違っていたことが何度もあった。あれは気分のいいものじゃなかった。
4. 名無しのReddit住民
体は、安全な場所にたどり着くまで痛みを抑え込んでくれる。で、腰を下ろした瞬間に全部まとめて押し寄せる。そこでやっと「あ、自分けっこうやられてる」と気づく。
5. 名無しのReddit住民(>>4への返信)
そこが本気で怖いところで、体は「今これを終わらせる」ためなら、自分が壊れかけているという信号すら平気で後回しにする。アドレナリンが引いたあとに、請求書がまとめて届く感じ。
6. 名無しのReddit住民
体の中はずっと騒がしいのに、脳がその音をほとんど全部消してくれている。もし全部そのまま聞こえていたら、たぶん正気ではいられない。
7. 名無しのReddit住民(>>6への返信)
他人の体の音は普通に聞こえるけどね。昔ルームシェアしてた子、お腹が四六時中ちゃぷちゃぷ言っていて、空気の入った大きい水風船を揺らしたときの音そのものだった。本人はまったく気にしてなかった。
8. 名無しのReddit住民
自分の体重のうち2キロくらいは、自分の細胞じゃなくて細菌の重さらしい。それを読んだ瞬間から、体の一部が自分の所有物じゃない感じになった。
9. 名無しのReddit住民(>>8への返信)
つまり「太ってるんじゃない、細菌を住まわせてあげてるだけ。さあカップケーキをどうぞ」ということだな。今日からその説明で行くわ。10. 名無しのReddit住民(>>8への返信)
重さでいえば1〜3%くらい、細胞の数で数えると半分近くが自分以外の生き物、というのを読んだことがある。数え方しだいで数字はかなり振れるみたい。どっちにしても、この体を自分だけのものだと思わないほうがよさそう。
11. 名無しのReddit住民
腸には脳とは別の神経系があって、いちいち脳の指示を待たずに勝手に動いている。お腹の調子に一日の気分を引っ張られる日があるのも、あながち気のせいではないのかもしれない。
※ 腸管神経系。消化管の壁に広がる神経のネットワークで、「第二の脳」と呼ばれることがある。
12. 名無しのReddit住民
体は日常的にがん化した細胞を作っていて、健康な免疫がそれを本人が気づく前に片付けてくれている、という話を聞いたことがある。今この瞬間もどこかで処理されていると思うと落ち着かない。
13. 名無しのReddit住民(>>12への返信)
それって確かな話なの? 民間療法系の人がドヤ顔で言っているのをよく見かけるんだけど、実際どこまで裏が取れているのかずっと気になってる。
14. 名無しのReddit住民
何の前触れもなく、免疫が「こいつは敵だ」と自分の体の一部を誤認して攻撃を始めることがある。自己免疫疾患は、そのまま一生付き合うことになる場合もあると聞いた。理由がないのが一番こわい。
※ 自己免疫疾患:本来は病原体を攻撃するはずの免疫が、自分自身の組織を標的にしてしまう病気の総称。関節リウマチや1型糖尿病などが含まれる。
15. 名無しのReddit住民(>>14への返信)
自分がだいたいそれだった。ある日までごく普通に健康だったのに、2か月で生活が丸ごと入れ替わった。もう13年たつけど、あの前と後では別の人生を歩いている感覚が消えない。
16. 名無しのReddit住民
ストレスが引き金になることもあるらしい、と担当医に言われたことがある。無理をしないというのは根性論じゃなくて予防なんだな、とそのとき初めて本気で受け取った。
17. 名無しのReddit住民
手首をひねったときに、前腕の中で2本の骨が交差していくあの動き。一度意識してしまうと、しばらく自分の腕が借り物みたいに見えて落ち着かなくなる。
18. 名無しのReddit住民
夢遊病。あれ、いったい何のための機能なんだ。意識を落として休んでいるはずの体が勝手に起き上がって歩き回るって、冷静に考えるとかなりの異常事態だと思うんだけど。
19. 名無しのReddit住民
麻酔がなぜ効くのか、実はまだきちんと分かっていない。効くことは確かだから使われている、というだけの話。それで毎日世界中の人が眠らされていると考えると、なかなかすごい。
20. 名無しのReddit住民(>>19への返信)
おまけに脳そのものには痛みを感じる神経がない。だから頭を開けたまま、患者と会話しながら手術を進めるということができてしまう。話しかけられてるほうの気分を想像すると眠れない。
※ 覚醒下手術。言語や運動をつかさどる領域を傷つけていないかを、本人と受け答えしながら確認するために行われる。
21. 名無しのReddit住民
僕らは間違いなくシミュレーションの中で生きてる。ただし世間で言われてるほうの意味じゃなくて、脳は世界と直接触れ合えないから、感覚器から届いた入力をもとに周りの世界を頭の中でリアルタイムに組み立て続けてる。見えているのは外の世界そのものじゃなくて、脳が作った再現映像のほう。
22. 名無しのReddit住民(>>21への返信)
視野に何も映らない穴(盲点)があるのに、普段いっさい気づかないのがその分かりやすい例だと思う。脳が周囲の模様から「たぶんこうなってる」を作って、穴をきれいに埋めてくれてる。
※ 盲点:視神経が眼球から出ていく場所には光を受け取る細胞がなく、そこに映った像は届かない。片目をつぶって指を左右に動かすと、消える位置として確かめられる。
23. 名無しのReddit住民
網膜は、人間を含む背骨のある動物だとどれも裏返しに取り付けられているらしい。素直に考えれば逆向きのほうが理にかなってるのに、なぜかそうなってない。ちなみにタコやイカは逆で、こっちのほうが素直な作りだと聞いた。『Human Errors』という本にこの手の話がまとまっていて、読んでいるあいだずっと変な気分だった。
※ 『Human Errors』は、人体の作りの粗さや設計上の不合理を集めた一般向けの科学読み物。日本語訳も出ている。
24. 名無しのReddit住民
免疫は、自分の体に目があることを知らない。そして知ってしまったら攻撃を始める。だから目は最初から仕切りの向こう側に隔離されている、という説明を読んでぞわっとした。
※ 眼の内部は血液と直接つながらない構造になっていて、免疫の監視から半ば隔てられているとされる。
25. 名無しのReddit住民
顔の毛穴の中には、皮脂や汗を食べて暮らしているダニがいる。ほぼ全員の顔にいて、夜になると毛穴から出てきて顔の上を歩き回っているらしい。今この瞬間もそうということになる。
※ ニキビダニ(デモデクス)。成人のほとんどの顔に常在するとされ、通常はとくに症状を起こさない。
26. 名無しのReddit住民(>>25への返信)
寝る前にこのスレを開いたのが完全に間違いだった。知らないままでいられたはずの事実が、今夜だけで5個は増えてしまった。責任を取ってほしい。
27. 名無しのReddit住民
舌には場所ごとの担当があって、甘みは先端、苦みは奥、みたいに地図になっている。小学校で図まで見せられて習ったから、ずっとそういうものだと思って生きてきた。
28. 名無しのReddit住民(>>27への返信)
その味覚地図、今はだいたい否定されてるらしいよ。昔の論文の読み違いが教科書に載って、そのまま何十年も広まったって読んだ。実際は舌のどこでもひと通り感じ取れるとか。自分もこの前まで信じてた。
29. 名無しのReddit住民
胃酸は金属を溶かすくらい強いのに、その入れ物である胃だけは無事でいる。つまり胃は24時間ずっと、自分の中身から自分を守り続けている。守るのをやめた瞬間に自分を溶かしはじめる容器を、全員が腹に抱えて歩いてるわけだ。
30. 名無しのReddit住民
怖い話ばかり並んでるけど、風呂で指がしわしわになるやつ、あれは油分が抜けたんじゃなくて、濡れた物をつかみやすくするために体がわざとやってると聞いた。そう考えると、この体はけっこう気を利かせてくれてる。
まとめ
並んだ話を眺めていくと、落ち着かなさの出どころは大きく2つに分かれていた。ひとつは、自分の意識が知らないところで体が勝手に判断していること。記憶の組み立て直し、痛みの先送り、体内の音の消去、視野の穴埋め。どれも意識に上がってこないから、本人には確かめようがない。もうひとつは、自分の体が自分だけのものではないこと。腸に住む細菌、毛穴のダニ、そしてときどき自分を敵と勘違いする免疫。
ただ、最後まで読むと不思議と後味は悪くない。痛みを止めて安全な場所まで運ぶのも、聞こえなくていい音を消すのも、視野の穴をうまく埋めるのも、全部そうしないと日常が回らないから体がやっていることだった。怖い話の裏側が、そのまま体の気の利かせ方の話になっている。
皆さんは、この中でどれが一番落ち着かなくなりましたか?

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