10点満点で10点の名作と、1点の駄作。その両方に出たことのある俳優は誰?――海外掲示板にこんな質問が投げられ、850件を超えるコメントが集まりました。アカデミー賞と最低映画賞を同じ週末に受け取ったサンドラ・ブロック、オスカー像を手に最低映画賞の授賞式へ乗り込んだハル・ベリー、『ジョーズ’87 復讐篇』を「観たことはないが、あれで建った家は素晴らしい」と言ってのけたマイケル・ケイン……。大物の名前が次々に挙がる一方で、1点の側に入れられた映画には「それを1点扱いするな」と擁護する声もすかさず飛んできます。
元スレッド:r/AskRedditより
海外の反応
1. 名無しのReddit住民
ニコラス・ケイジ。
アカデミー主演男優賞を取った人が、同じキャリアのなかで、ハチまみれにされて絶叫する映画にも出てる。10点と1点の両方どころか、全部の点数がそろってるのはこの人くらいだと思う。
※ ニコラス・ケイジ:『リービング・ラスベガス』(1995年)でアカデミー主演男優賞を受賞。『ザ・ロック』『フェイス/オフ』などの大作に主演する一方、低予算の作品にも大量に出ている。ハチの場面は2006年のリメイク版『ウィッカーマン』のもの。
2. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
どれが10点でどれが1点かは、みんなの判定に任せるよ。
ただし『コン・エアー』は10点な。悪口は一切受け付けないから。
※ 『コン・エアー』(1997年):凶悪犯を乗せた護送機が乗っ取られるアクション映画。ケイジが主演。
3. 名無しのReddit住民
サンドラ・ブロックって、たしか同じ年にオスカーとラジー賞の両方を取ってたはず。主演女優賞と最低主演女優賞を同じ年にもらえる人なんて、そうそういないよ。
※ ラジー賞(ゴールデンラズベリー賞):その年の最低の映画や演技を選ぶ米国のパロディ賞。ブロックは2010年、『ウルトラ I LOVE YOU!』で最低主演女優賞を受け、その翌日に『しあわせの隠れ場所』でアカデミー主演女優賞を受賞した。
4. 名無しのReddit住民(>>3への返信)
同じ週末じゃなかったっけ?
しかもラジー賞の授賞式に本人がちゃんと来て、トロフィーを受け取ってた。受賞者はまず来ない賞なのに。あれで好感度が一気に上がったんだよね。5. 名無しのReddit住民(>>3への返信)
サンドラ・ブロックは『スピード』に出てるし、『スピード2』にも出てる。説明はこれで十分でしょ。
※ 『スピード2』(1997年):大ヒットした『スピード』の続編。舞台をバスから豪華客船に移したが、酷評された。
6. 名無しのReddit住民
ハル・ベリー。『キャットウーマン』覚えてる? 『チョコレート』覚えてる?
同じ人がこの2本に出てるって、いまだに頭の中でつながらない。
※ ハル・ベリー:『チョコレート』(2001年、原題 Monster’s Ball)でアフリカ系アメリカ人として初めてアカデミー主演女優賞を受賞。2005年には『キャットウーマン』でラジー賞の最低主演女優賞を受け、授賞式にオスカー像を持って現れて、オスカーのときのスピーチをそっくりまねてみせた。
7. 名無しのReddit住民
クリストファー・リーは、映画史に残る名作にも、史上最低クラスの駄作にも出てる。その間の全部にもね。ドラキュラからサルマンまで、とにかく出演作が多すぎるから、点数の幅が広くなるのは当たり前なんだよ。
※ クリストファー・リー:英国の俳優(2015年没)。1950年代にドラキュラ役で人気を集め、晩年は『ロード・オブ・ザ・リング』のサルマン、『スター・ウォーズ』エピソード2・3のドゥークー伯爵などを演じた。
8. 名無しのReddit住民(>>7への返信)
リーで面白いのが『ウィッカーマン』。1973年のオリジナル版は本人が自分の最高傑作だと言ってたカルト名作で、2006年のリメイク版の主演が、上のニコラス・ケイジ。同じタイトルで、10点側にリー、1点側にケイジがいるわけ。
※ 『ウィッカーマン』:スコットランドの孤島で行方不明の少女を探す警官が、島の異様な信仰に巻き込まれていくホラー。リーは島の領主を演じた。リメイク版は舞台を米国に移したが、評判は散々だった。
9. 名無しのReddit住民
マイケル・ケイン、ベン・キングズレー、ジェレミー・アイアンズ。
恥も外聞もなく、ギャラ目当ての仕事を受けまくる三巨頭。名作に出たあとで平気な顔して駄作にも出るから、出演作の一覧を眺めてると楽しいよ。
※ 3人とも英国のアカデミー賞俳優。ケインは助演男優賞を2回、キングズレーは『ガンジー』、アイアンズは『運命の逆転』で主演男優賞を受賞している。そのぶん出演作も多く、出来の幅もかなり広い。
10. 名無しのReddit住民(>>9への返信)
マイケル・ケインの1点映画、タイトルは忘れちゃったけど、本人が「あれのおかげで、お袋にいい家を買ってやれた」みたいなことを言ってたのは覚えてる。11. 名無しのReddit住民(>>10への返信)
それたぶん『ジョーズ’87 復讐篇』だね。有名なのは「観たことはないが、評判ではひどい出来らしい。でも、あの映画で建った家は見た。素晴らしい家だよ」ってやつ。おまけに撮影と重なったせいで、『ハンナとその姉妹』で取ったアカデミー賞を授賞式で受け取れなかったっていうオチまで付いてる。
※ 『ジョーズ’87 復讐篇』(1987年):『ジョーズ』シリーズの4作目。夫を亡くしたブロディ署長の妻エレンの一家を、サメがバハマまで追いかけてくる。ケインはパイロット役で出演した。
12. 名無しのReddit住民
ロレイン・ゲリー。
『ジョーズ』で10点、『ジョーズ’87 復讐篇』で1点。同じエレン・ブロディ役で、同じくサメが相手なのに、ここまで落差があるのはある意味すごい。
※ ロレイン・ゲリー:『ジョーズ』でブロディ署長の妻エレンを演じた俳優。1作目の主要キャストで4作目にも戻ってきたのは彼女だけで、これが最後の映画出演になった。
13. 名無しのReddit住民
ジョン・トラボルタ。
『ミッドナイトクロス』『グリース』『パルプ・フィクション』は10点。
『バトルフィールド・アース』はマイナス1万点。
※ 『バトルフィールド・アース』(2000年):トラボルタが製作・主演したSF映画。ラジー賞の最低作品賞を受けたうえ、のちに「この10年で最低の作品」にも選ばれた。
14. 名無しのReddit住民
ホアキン・フェニックスは『ジョーカー』と『ジョーカー2』の両方に出てる。
同じ役で10点と1点をきっちり両方やってのけたんだから、このスレにいちばんふさわしい人でしょ。
※ フェニックスは『ジョーカー』(2019年)でアカデミー主演男優賞を受賞。続編の『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』(2024年)はミュージカル仕立てで、前作ほどの評価は得られなかった。
15. 名無しのReddit住民
キアヌ・リーブス。
出演作の5%は世代を代表する芸術で、残りの95%はわりとクソ。
16. 名無しのReddit住民(>>15への返信)
その5%に『マトリックス』と『ジョン・ウィック』が入ってるなら、残りが全部ハズレでも元は取れてるよ。しかも本人がいい人すぎて、ハズレの作品まで嫌いになれないのがずるい。
17. 名無しのReddit住民
ヒュー・ジャックマンは、10点の映画に少なくとも3本は出てる。でも『ムービー43』では、首の下にとんでもないものがぶら下がった男をやってたし、バター彫刻コンテストでのズルをめぐる映画にも出てる。
※ 『ムービー43』(2013年):豪華スターが下品なコントを演じる米国のオムニバス・コメディ。ラジー賞で最低作品賞を受賞した。バター彫刻の映画は原題 Butter(2011年)で、ジャックマンは脇役で出ている。
18. 名無しのReddit住民(>>17への返信)
『ムービー43』の出演者を並べるとこうなる。
エリザベス・バンクス、クリステン・ベル、ハル・ベリー、ジェラルド・バトラー、アンナ・ファリス、リチャード・ギア、テレンス・ハワード、ヒュー・ジャックマン、クロエ・グレース・モレッツ、エマ・ストーン、ユマ・サーマン、ナオミ・ワッツ、ケイト・ウィンスレット……これでもまだ全員じゃない。
ハル・ベリー、ここでも1点映画を回収してるじゃん。
19. 名無しのReddit住民
『ストリートファイター』のラウル・ジュリア。
追記:スレタイを「10点の俳優が1点の映画に出た例」って読み違えてた。めちゃくちゃ疲れてるんだ。でも、この答えでもいいって言ってくれる人がいるみたいでよかった。
※ 『ストリートファイター』(1994年):カプコンの格闘ゲームを実写化したハリウッド映画。ジュリアは悪役のベガ(海外版での名前はM・バイソン)を演じた。『アダムス・ファミリー』のゴメズ役などで知られる名優。
20. 名無しのReddit住民(>>19への返信)
あの映画、ラウル・ジュリアだけ明らかに本気なんだよな。子どもたちがゲームのファンで、それもあって出演を決めたらしい。撮影のころにはもう重い病気を抱えてて、公開を待たずに亡くなった。そう思って観ると、あのベガの熱演がちょっと泣ける。
21. 名無しのReddit住民
ドリュー・バリモア:『E.T.』と『フレディのワイセツな関係』
リップ・トーン:『メン・イン・ブラック』と『フレディのワイセツな関係』
ジュリー・ハガティ:『フライングハイ』と『フレディのワイセツな関係』
アンソニー・マイケル・ホール:『ブレックファスト・クラブ』と『フレディのワイセツな関係』
あれ、なんかパターンが見えてきたぞ……
※ 『フレディのワイセツな関係』(2001年):コメディアンのトム・グリーンが監督・主演した下品なコメディ。ラジー賞で最低作品賞など5部門を受賞し、授賞式にはグリーン本人が出席した。『フライングハイ』(1980年)は旅客機パニック映画のパロディ、『ブレックファスト・クラブ』(1985年)は高校生5人の青春映画。
22. 名無しのReddit住民
ジム・キャリー。『ジム・キャリーはMr.ダマー』『エース・ベンチュラ』とその続編、『マスク』『ライアー ライアー』『トゥルーマン・ショー』『ケーブルガイ』と、ヒット作だらけの人。
でも『ジム・キャリーのスキーでヤッホー大作戦!』は、史上最悪クラスの1本だと断言できる。駆け出しのころの作品で、男2人がコロラドのクラブメッドにスキーとナンパをしに行く話。たぶんジムを見つけた誰かが「こいつ面白いな。ものまねしてるところを撮って、なんとか話にしよう」くらいのノリで作ったんだと思う。途中でリゾートのバンドが1曲まるまる演奏するシーンがあって、その直後に、話を進めるでも一息つくでもなく、また別の曲をまるまる1曲やるんだよ。
まあ、役者はいろんな理由で役を受ける。金のため、名声のため、面白そうだったから。駆け出しのうちは役を選べないし、キャリアを積んでからも、契約の都合でやりたくない作品に出ることもある。映画作りなんて正気の沙汰じゃないし、思いどおりにいかないことも多い。それでも10点の映画を1本でも作れたら伝説だし、それを何度もやれる人は本当にすごいと思う。
※ 『ジム・キャリーのスキーでヤッホー大作戦!』(1983年、原題 Copper Mountain):キャリーがブレイク前に出た作品。日本ではこの邦題で紹介されている。
23. 名無しのReddit住民
エディ・マーフィ。
史上最高クラスのコメディから、よくこんなものを思いついたなっていう最低の作品まで、キャリアの振れ幅がとにかく広い。『ビバリーヒルズ・コップ』と『プルート・ナッシュ』が同じ人の主演作だなんて信じられる?
※ 『プルート・ナッシュ』(2002年):月面の街でナイトクラブを営む男が主人公のSFコメディ。興行的に歴史的な大失敗に終わった。
24. 名無しのReddit住民
ベン・アフレック。
『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』で脚本を書いて、『アルゴ』と『ザ・タウン』を監督した人が、『世界で一番パパが好き!』と『ジーリ』にも出てる。
※ アフレックは『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』でマット・デイモンとともにアカデミー脚本賞、監督作『アルゴ』で作品賞を受賞。『ジーリ』(2003年)は当時交際していたジェニファー・ロペスと共演した犯罪コメディで、ラジー賞の最低作品賞などを受けた。
25. 名無しのReddit住民(>>24への返信)
相棒のマット・デイモンも似たようなもんだよ。『オデッセイ』に『オーシャンズ』シリーズ、『リプリー』まであるのに、なぜか『ふたりにクギづけ』もやってる。
※ 『ふたりにクギづけ』(2003年):デイモンとグレッグ・キニアが結合双生児の兄弟を演じたコメディ。『オデッセイ』(2015年、原題 The Martian)は火星に取り残された宇宙飛行士の話。
26. 名無しのReddit住民
シガニー・ウィーバー。
『エイリアン』と『エイリアン2』は10点。
『エイリアン3』は観るたびに評価が上下するけど、10点にも1点にもならない。
『エイリアン4』は1点。
27. 名無しのReddit住民
ジョージ・クルーニー。
10点:『オー・ブラザー!』
1点:『バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲』
本人もいまだにネタにしてるくらいだから、ここに挙げても怒られないはず。
※ 『オー・ブラザー!』(2000年):コーエン兄弟監督のコメディ。『バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲』(1997年)はクルーニーがバットマンを演じたシリーズ4作目で、酷評された。
28. 名無しのReddit住民
トム・ハンクスは『プライベート・ライアン』に出て……『ターナー&フーチ/すてきな相棒』にも出てる。
29. 名無しのReddit住民(>>28への返信)
おい、『ターナー&フーチ』を1点側に入れるのはやめろ。子どものころ、ビデオがすり切れるほど観たんだぞ。よだれまみれの犬とトム・ハンクスの掛け合いだけで、十分お釣りが来る。
※ 『ターナー&フーチ/すてきな相棒』(1989年):潔癖症の刑事が、殺人事件を目撃した大型犬を引き取って捜査するコメディ。
30. 名無しのReddit住民
正直、10点の映画に出たことのある俳優なら、ほぼ全員がどこかで1点の映画にも出てると思う。何十本も出てれば当たりも外れも出るのは当然だし、ニコラス・ケイジみたいに演技そのものが好きな人なら、外れを撮ってる最中ですら楽しんでるんじゃないかな。
まとめ
アカデミー賞俳優の名前が次々に挙がりました。サンドラ・ブロックとハル・ベリーはオスカーとラジー賞の両方を受け取り、マイケル・ケインは駄作のギャラで建った家を「素晴らしい」と言ってのける。名作と駄作は、同じ人のキャリアのなかで当たり前のように隣り合っているようです。
目立ったのは、続編でつまずくパターンです。『スピード2』『ジョーズ’87 復讐篇』『エイリアン4』『ジョーカー』の続編と、1作目が名作だった役者ほど、同じ役のまま1点側に引きずり込まれていました。ジム・キャリーの話に出てきたように、駆け出しで役を選べなかった時期の作品や、契約の都合で出た作品もあります。出演作が多い人ほど外れの数も増えるのは、ある意味で当然なのかもしれません。
一方で、『コン・エアー』や『ターナー&フーチ/すてきな相棒』のように、1点側に入れられたとたん擁護が飛んでくる作品もありました。点数を付けようとすると、かえってその作品への思い入れが見えてくるのも面白いところです。皆さんには、「この俳優がなぜこの映画に?」と首をかしげた出演作はありますか?

コメント
ニコラス・ケイジはバーディを見ろ。