本や映画やドラマでは軽く描かれるのに、実際に経験するとその何倍も過酷なもの――r/AskRedditで「フィクションが薄めて描いているせいで、現実の酷さが伝わっていないもの」を挙げるスレッドが盛り上がっていた。
頭部の怪我、貧困、戦争、うつ、大切な人との死別…。集まったのは、実際にそれをくぐり抜けた人たちの生々しい証言だった。フィクションのどこが「盛りすぎ」なのか、海外の反応を見ていこう。
元スレッド:r/AskRedditより
海外の反応
1. 名無しのReddit住民
頭を殴られて気絶するやつ。映画だとせいぜい「ちょっと厄介」くらいの扱いで、次のシーンではケロッと起き上がってまた走り出す。でも現実の脳震盪や意識消失って、下手すりゃ一生モノの後遺症になるし、最悪そのまま死ぬこともある。あんな軽い扱いでいいわけがない。
2. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
自分は何度も頭を強く打ってリハビリ施設に通ってたんだけど、そこには頭の怪我をきっかけに性格が丸ごと別人になっちゃった人が何人もいた。昨日までの本人とはまるで別物、って感じで本当に怖かったよ。3. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
今オーストラリアで、27歳の選手が試合中に立て続けに頭を強打して、いまは終末期ケアに入ってるってニュースが流れてる。相手にぶつかって、その膝に当たって、最後は地面のコンクリ部分に頭から落ちたらしい。たった27歳だよ、シャレにならない。
4. 名無しのReddit住民
貧困。フィクションだと「ちょっと頑張れば抜け出せる」みたいに描かれがちだけど、現実はそんな都合のいい出口なんてない。抜けられないから貧困なんだって話だよ。
5. 名無しのReddit住民(>>4への返信)
映画の貧乏って「オープンカーじゃなくて普通のセダンに乗ってる」レベルだよね。各自に個室がある一軒家に帰って、親が残業だからきょうだいでピザを頼む…みたいな。それのどこが貧乏なんだよ。6. 名無しのReddit住民(>>4への返信)
「お金に困ってるなら金持ちになればいいじゃない」みたいな解決策な。あとは「ボクシングかアメフトで一発当てれば?」とか。現実の貧困をなめすぎだろって毎回思う。
7. 名無しのReddit住民
撃たれるシーンもそう。胴体に穴が空いてるのに立ち上がってまた戦い続けるって、現実じゃありえない。撃たれた瞬間から始まるのは戦闘の続きじゃなくて、必死の生存競争だよ。
8. 名無しのReddit住民
義理の妹が、陣痛は「破水→叫ぶ→10分いきむ→出産」だと思い込んでて、自分が産気づいてることに気づかなかった。何時間も痛みに耐えて不機嫌になってて、病院に行ったら結局12時間コース。妊娠したらちゃんと本を読もう、まじで。
9. 名無しのReddit住民
産後もそう。映画のママはいつもベッドで赤ちゃんを抱いて、初日から余裕で授乳してる。でも実際は赤ちゃんが上手く吸えなくて何日も苦戦したり、骨盤がボロボロで母親がトイレにも歩けなかったりする。うちも最初の数日は自分が新生児の世話をほぼ全部やったよ。
10. 名無しのReddit住民
戦争関連は全部。実際に行って自分の目で見た人間じゃないと、絶対に理解できない類のものだと思う。言葉でどう説明されてもたぶん足りない。
11. 名無しのReddit住民(>>10への返信)
戦争に行ったことはないけど、『西部戦線異状なし』は「悪党を撃ちまくろうぜ」的なノリが、現実に直面してどんどん崩れていく過程をちゃんと描いてた。戦争を英雄製造工場じゃなくて、ただただ恐ろしいものとして見せてくれたのが新鮮だったよ。※ 西部戦線異状なし=第一次大戦の若い兵士たちを描いた反戦小説。何度も映画化されている古典的名作。
12. 名無しのReddit住民(>>10への返信)
戦争を美化する人の気が知れない。兵士になったことはないけど、自分で体験しなくても「これは最悪で、どんな犠牲を払ってでも避けるべきもの」だってわかることはあるだろ。
13. 名無しのReddit住民
ガラスを突き破って落ちたり飛び込んだりするやつ。映画だとバリーンと派手に割れて主人公は無傷だけど、現実だと動脈がスパッといって普通に死ねる。あんな軽々しくやっていいもんじゃないよ。
14. 名無しのReddit住民(>>13への返信)
最近、姪が遊んでてつまずいて窓ガラスを突き破ったんだ。顔に小さな切り傷、腕にはもう少し深いのができたけど、奇跡的に軽傷で済んだ。パラメディックの父親は、搬送中ずっと「守護天使に感謝しかない」って放心してたよ。※ パラメディック=日本の救急救命士にあたる職業。重症の事故現場を数多く見ている。
15. 名無しのReddit住民
うつ病を現実で患うって、ポップカルチャーが描くみたいにバーで一夜限りの相手を見つけまくる、みたいなキラキラした話じゃない。実際は毎日13時間寝て、仕事にも集中できない、そういう地味で出口の見えない地獄だよ。
16. 名無しのReddit住民
4か月ホームレスだった。シェルターがあまりに酷くて、結局は外で寝てた。カナダの12月と1月にだよ。周りは誰も寝ずに一晩中ラリってる。ドラッグ中毒のホームレスだけは一生許せない、他人を盗む対象か邪魔者としか見てないから。
17. 名無しのReddit住民(>>16への返信)
これ本当にそう。フィクションのホームレスって「ちょっと訳ありだけど心は綺麗な人」みたいに美化されがちだけど、現実は寒さと暴力と依存症が渦巻いてて、そんなロマンチックな余裕なんてどこにもないんだよな。
18. 名無しのReddit住民
心臓マッサージ(CPR)。ドラマだと胸を数回押したら意識が戻ってハッピーエンドだけど、現実は肋骨がバキバキ折れる。ちゃんと圧が届いてる証拠でもあるんだけど、あの生々しさは映像じゃ絶対に伝わらないよ。
19. 名無しのReddit住民
溺れるやつ。映画だとバシャバシャ暴れて叫ぶけど、実際は完全に無音なんだ。プールで子どもが溺れかけたのを一度見たけど、ただ…スッと沈んでいくだけ。監視員はすぐ気づいたのに、自分は全然気づけなかった。今でも思い出す。
20. 名無しのReddit住民
スカンクに直接吹きかけられること。アニメみたいに緑の煙が出て「うわ臭っ」って鼻をつまんで終わり、じゃない。現実は地面をのたうち回って嘔吐して、10分間なにも見えず考えられなくなる。しかも一週間は食欲も睡眠も奪われる。あの臭いには慣れないし取れないんだ。
21. 名無しのReddit住民
馬の繁殖とか世話の仕事。ロマンチックな映画みたいに牧歌的なんて、とんでもない。稼げると思って業界に入ったけどすぐ辞めたよ。種馬の精液採取に、発情した牝馬のあの分泌物集め、延々続く糞の片付け…とにかく汚いの一言に尽きる。
22. 名無しのReddit住民(>>21への返信)
元動物園の飼育員だけど、ライオンやトラの担当がまさにそれ。可愛さと威厳は、あの臭いを1ミリも埋め合わせてくれない。動物と働くって聞くと憧れられるけど、現実の9割は掃除と臭いとの戦いだよ。
23. 名無しのReddit住民
歯の痛み。映画だと頬を押さえてしかめっ面してるだけ。でも現実は、顔のたった一本の神経が、人を神様相手の人質交渉人に変えるくらいの威力を持ってる。あんな生易しいもんじゃないんだよ。
24. 名無しのReddit住民
我が子を亡くした悲しみ。あれが本当はどれだけ全てを飲み込む、終わりのない痛みなのか、ちゃんと描かれてるのを一度も見たことがない。どんな作品も遠く及んでない。
25. 名無しのReddit住民
若いうちに、愛してた親を亡くすこと。作品みたいに人を成長させてくれるわけでもないし、みんなが慰めに来てくれるどころか、実際はどう接していいか分からず離れていく。周りが勝手に「もう悲しんでいい期限」を決めてくるんだ、こっちはそれが自分のすべてになったのに。
26. 名無しのReddit住民(>>25への返信)
自分は12歳で母を亡くしたけど、映画っぽい部分もあれば全然違う部分もあった。家族内の揉め事とか、感情的に不在な父親と暮らす苦労なんかは、映画はまず描かない。ただ、気持ちの整理のしかたみたいなのは、意外と自分の実感に近く描かれてたりもするよ。
27. 名無しのReddit住民
昏睡から目覚めるシーン。柔らかい照明と優しい音楽の中で「あなたは誰?」なんて甘い展開じゃない。現実は挿管を抜くのに暴れて、時に骨が折れて、体液が噴き出す。苦しさのあまり体を拘束されることもあるんだよ。
※ 挿管=口や喉に管を入れて人工呼吸を行う処置。意識が戻る際に抜くとき、激しく苦しむことがある。
28. 名無しのReddit住民
刑務所。映画だと仲間とダラダラ過ごしてるだけみたいに見えるけど、現実は恐怖と暴力が支配してる場所だよ。あんな和気あいあいとした空気とは、ほど遠いんだ。
29. 名無しのReddit住民
メッセージのやり取りが、じわじわ途切れていく友情の終わり。映画なら派手なケンカがあって、教訓を得て終わる。でも現実は、相手の返信が長文から一言になって、やがて何も返ってこなくなるのを、ただ黙って眺めるだけなんだ。
30. 名無しのReddit住民
イメチェン(メイクオーバー)。90年代のラブコメのせいだと個人的には思ってる。冴えない子が眼鏡を外して髪を下ろしただけで大変身…って、そもそもあんな一大プロデュースの予算、現実の誰が持ってるんだよ。
まとめ
並んだコメントに共通していたのは、フィクションは痛みの「その後」を描かない、という指摘だった。頭を殴られた翌日も、我が子を亡くした一年後も、貧困から抜け出せない十年後も、物語はたいてい省略してしまう。しかも多くの人が言うのは「わざと薄めている」というより「経験しないと想像すらできない」という、諦めに近い感覚だ。派手な一場面よりも、その後に長く続く静かな時間こそが本当にきつい――そう教えてくれるスレッドだった。皆さんが「フィクションと現実は全然違う」と痛感したのは、どんな瞬間でしたか?

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