10年前は「持ってるだけで一目置かれた」はずのものが、今見ると妙に恥ずかしい。海外の掲示板でその手のアイテムを挙げていく流れが立ったのですが、途中から「それ書いてる自分も同じ穴のムジナでは?」と気づいた人が続出して、自爆コメントの見本市になっていました。庭の暖炉で見栄を張り合った町の話が思わぬ名作です。
元スレッド:r/AskRedditより
海外の反応
1. 名無しのReddit住民
10年後にこのスレでやり玉に挙がるのは、間違いなくあの真っ白でバカでかいセラミックの歯だよ。便器みたいな白さで、粒が全部同じサイズで並んでるやつ。頼むからもうやめてくれ。
※ ベニア=歯の表面に薄いセラミックの板を貼る審美治療。英語圏では10年ほど前から一気に広まり、不自然なほど白く大きい仕上がりが定番化した。
2. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
怖いのは、ベニアを入れにトルコまで飛んだ人が、帰国したらクラウンになってるパターンね。もともと何の問題もなかった歯を、土台にするためにギリギリまで削られてる。かぶせ物を外した状態の写真を見たことあるけど、あれはもうゴラムの歯だよ。3. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
うちのきょうだいが最近まさにそれを入れた。悪気はないのは分かってるんだけど、笑うたびに歯だけ先に部屋へ入ってくる感じで、しばらく直視できなかった。
※ クラウン=歯を大きく削って全体にかぶせる被せ物で、表面に貼るだけのベニアより削る量がはるかに多い。トルコは施術費が安く、英語圏では「歯科ツーリズム」の定番先になっている。ゴラムは『ロード・オブ・ザ・リング』に出てくる、洞窟暮らしで歯がとがった痩せこけたキャラクター。
4. 名無しのReddit住民
ハマーって書こうとして、あれ10年前じゃなくて20年前だわと気づいた瞬間、『プライベート・ライアン』のラストで墓の前に立ってるおじいさんの気分になった。
※ ハマー=米軍の高機動車をベースにした巨大SUV。2000年代に「成功者の車」としてもてはやされたが、燃費と維持費で急速に廃れた。『プライベート・ライアン』は1998年公開の戦争映画で、年老いた主人公が墓地に立つラストシーンが、英語圏では「自分が歳を取った」を表すネタ画像として定着している。
5. 名無しのReddit住民(>>4への返信)
サイバートラックが今のハマーだよ。10年後に中古車サイトで投げ売りされてる姿が、もう今の時点ではっきり見える。
6. 名無しのReddit住民
10年前とは言わないけど、金の無駄という一点ならNFTが優勝だと思う。とんでもない額を出して買った猿の絵が右クリックで保存できることに、当時ほとんど誰も突っ込まなかったあの数年は何だったんだ。
※ NFT=ブロックチェーン上に所有記録を残すデジタル資産。2021年前後に画像作品が高額で取引され、それをSNSのアイコンにすること自体が一種のステータスになっていた。
7. 名無しのReddit住民(>>6への返信)
本当に線香花火みたいな盛り上がりだった。「いや、Web3こそが未来なんだって」って飲み会で熱弁してた知り合い、今は普通に転職して会社員やってる。
8. 名無しのReddit住民
シュプリーム、Beats、イージーあたり。……と書きながら、2016年がもう10年前だという事実に自分が撃たれてる。すまん、自分で撒いた爆風に巻き込まれた。
※ シュプリーム=赤地に白ロゴの箱ロゴで知られるニューヨーク発のストリートブランド。Beats=派手なデザインの高価格ヘッドホン。イージー(YEEZY)=ラッパーのカニエ・ウェスト(現Ye)とアディダスが組んだスニーカー。いずれも2010年代半ばは定価の何倍もの値で転売されていた。
9. 名無しのReddit住民(>>8への返信)
Beatsの開発話が好きなんだよね。試作段階で軽すぎて「安っぽい」と言われたから、機能とは何の関係もない重りを中に入れて「しっかり作られてる感」を出したっていう。買ってた側としては複雑な気持ちになる。10. 名無しのReddit住民(>>8への返信)
音楽制作を勉強してた身から言うと、Beatsはずっと値段の割に音が良くなかった。でも、あれのおかげで「ちゃんとしたヘッドホンで音楽を聴く」人が一気に増えたのは素直にすごいと思ってる。『ハリー・ポッター』が子どもを本好きにしたのと同じ功績。ただ、ヘッドホンをアクセサリーとして首にかけるのは、作業用の安全靴をおしゃれで履くようなものだけどね。
11. 名無しのReddit住民
正直に言うと当時からダサかったし金の無駄だったよ、シュプリームとかハイプビースト系一式。ただ自分の年代ではあれを持ってないと会話に入れてもらえなかった。最近は発売日に行列してるスニーカー勢そのものが減った気がする。
※ ハイプビースト=話題性の高い限定スニーカーやストリートブランドを買い集める人たちの呼び名。発売日に行列や抽選が発生し、転売市場が一時期かなり膨らんだ。
12. 名無しのReddit住民(>>11への返信)
カタカナの部分だけ抜き出すと、一文字も日本語が残らないんだよな。単語の意味は全部わかるのに、その順で並べられると何を言ってるのか本気で理解できない。
13. 名無しのReddit住民
仮想通貨に詳しいこと、それ自体がステータスだった時期があるでしょ。飲み会でブロックチェーンの仕組みを説明し始める人が、なぜかその場で一番偉そうだった。
14. 名無しのReddit住民(>>13への返信)
このコメント、48時間以内に「自分のコインが悪く言われた」と感知した人たちから返信が飛んでくるから覚悟しといたほうがいいよ。
15. 名無しのReddit住民
2016年にビットコインへ本気で入れ込んでた人って、投資家というより、ネットで表立って買いにくいものを買う手段として使ってた層がけっこういた。当時は自慢するどころか、口に出す話題ですらなかったんだよ。
16. 名無しのReddit住民
きっかり10年前ではないけど、家じゅうの部屋を全部グレーで塗る流行と、モダンファームハウス。ピークは5年くらい前で、今ようやく抜けつつある。あの農家ごっこの内装が終わりかけてるのは本当にありがたい。
※ 部屋を無彩色のグレーで統一する内装は英語圏で「ミレニアルグレー」と呼ばれる。モダンファームハウスは、白い板張りに黒枠の窓、納屋風の引き戸を合わせた「今風の農家」テイストで、どちらも住宅リフォームで大流行した。
17. 名無しのReddit住民(>>16への返信)
で、その次に来たのがZ世代ベージュでしょ。灰色が茶色になっただけで、部屋から色が消えてるという事実は何ひとつ変わってない。
18. 名無しのReddit住民
今日ペンキを買いに行って、調色してもらった緑の色味が微妙かどうかで友達と延々もめてたのね。そしたら店の人が横から「グレーに塗らないだけで偉いですよ」って。夜にその話をパートナーにしたら、「それ完全に世代バレしてるじゃん」と言われた。
19. 名無しのReddit住民
やたら大きいダイヤの婚約指輪。5カラットを超えたあたりから、婚約指輪というより夜の集まりで着けるごてごてしたカクテルリングにしか見えなくなる。
※ カラットは宝石の重さの単位で1カラット=0.2グラム。婚約指輪は0.3〜0.5カラット程度が一般的とされ、5カラットはかなりの大きさになる。カクテルリング=パーティー用に石を大きく見せる装飾的な指輪。
20. 名無しのReddit住民(>>19への返信)
それどっちかというと10年前じゃなくて今の流行だからね。みんなして巨大なダイヤを買って、それを「時代を超えるデザイン」と呼ぶ。超えてないって。おばあちゃんの世代に5カラットのマーキーズなんて無かったでしょ。流行りものでいいじゃんと思うんだよ。婚約指輪こそ「この年にこの人と決めた」という一点の記録なんだから、50年後に古臭く見えて当然だし、むしろ2025年に選んだんだなって分かるほうが嬉しい。21. 名無しのReddit住民(>>19への返信)
昔、当時の恋人のお母さんがぽつりと「うちの姉妹の指輪、あれ以上大きくなったら逆に偽物だと思われるわよ」と言っていて、あれは今でも忘れられない。あの人は正しかった。
※ マーキーズ=両端がとがった細長い楕円形のカット。石を大きく見せられるため一時期の婚約指輪で人気だった。
22. 名無しのReddit住民
うちの地元で、ある男が庭に屋外暖炉を作ったのね。みんな感心して、そのうち一人また一人と同じものを作り始めた。最初は平和だったんだけど、誰かが一回り大きいのを建てたら、今度はそっちに人が集まるようになった。そこからは早くて、次々にでかい暖炉が生えていった。最終的に、町で誰からも好かれてないグレッグが、中に立って入れるサイズの超巨大暖炉を作った。あいつは薪をとんでもない量燃やしながら「熱い時間だな」「部屋が暖まってきたぞ」とか言って、庭の写真を全員に送りつけてきた。どれだけ薪を燃やしたかは知らない。たぶん相当な量。でも写真を送りまくったあと、誰かが「外を暖めるのやめろ、それが気候変動だぞ」と言って全員が同意した。そのあと別の一人が自分の暖炉に氷を山ほど詰めて、みんなが氷の絵文字と一緒に「これが本当にクールってやつだ」と書いた時点で、暖炉ブームは終わった。グレッグは「流行が終わったからじゃない、俺はサンタを捕まえようとしてただけだ、普通の暖炉じゃ入らないだろ、あいつ腹が出てるんだから」と言い張ってたけど、誰も信じなかった。
23. 名無しのReddit住民(>>22への返信)
この話が実話であってほしくてたまらない。というかもう実話ということにする。グレッグ、お前のせいで町の平和が終わったんだぞ。
24. 名無しのReddit住民
部屋ごとに飾る、筆記体の英単語の壁看板。キッチンには「EAT」、寝室には「DREAM」、玄関には「HOME」。何のために置いてるのか本人も説明できないやつね。もちろんリビングには例のあれが鎮座している。
※ 例のあれ=「Live, Laugh, Love(生きて、笑って、愛して)」の壁飾り。英語圏では2010年代に量産され、今では「無難で中身のないインテリア」の代名詞としてネタ扱いされている。
25. 名無しのReddit住民
ルイ・ヴィトン。あの柄が全面に出てるやつを持ってる人を見ると、お金があるように見せようと必死なんだな、としか思えなくなってしまった。
26. 名無しのReddit住民(>>25への返信)
そもそも今って、街で見かけるうちの本物のほうが少ないんじゃないかと思うレベルだよね。ぱっと見が同じなら中身は問わない、という空気になった時点でステータスとしては終わってる。27. 名無しのReddit住民(>>25への返信)
これは一概には言えないところで、ヴィトンは10年どころじゃなくずっと前からステータスだったし、この先も残ると思う。メルセデスと同じ枠なんだよ。趣味の悪い人が買ったところで、ブランド本体は別に傷つかない。
28. 名無しのReddit住民
発売直後の最新iPhoneを持ってること自体がステータスだった時代。10年前がちょうどiPhoneの絶頂期で、デザイン面での区切りは2017年のXだったと思う。今はみんな平気で数年同じ機種を使ってるし、そもそも買い替えても見た目がほとんど変わらない。
※ 2017年のiPhone X は、長年アップルのデザインを率いたジョナサン・アイブの色が濃く出た最後の世代とされることが多い。全面ディスプレイと顔認証が導入された節目のモデル。
29. 名無しのReddit住民
3Dテレビは確実に上位に入るでしょ。うちも子どもの頃に一台あったけど、結局一度も使わなかった。再生できる3D映画がほとんど売ってなかったし、付属のメガネは1個だけ。うちは4人家族だったんだよ。
30. 名無しのReddit住民
Twitterの青いバッジ。あれ、もらった側は本気で誇らしかったし、周りもちょっと一目置いてたんだよ。それが数年後には月額を払えば誰でも付けられるものになって、今では付いてるほうが微妙な空気になる。金の無駄というより、意味そのものが蒸発した例として一番きれいだと思う。
まとめ
並んだ品を眺めていて気づくのは、この10年で消えたのは物そのものよりも「それを持っていれば分かってもらえる」という前提のほうだ、ということです。シュプリームも巨大ダイヤもTwitterの青バッジも、周囲が同じ意味を共有していたから成立していたわけで、共有が切れた瞬間にただの高い持ち物へ戻ります。だから多くは品質が落ちたのではなく、共通言語のほうが先に賞味期限を迎えた。面白いのは、そこに気づいた人ほど「じゃあ今の自分の持ち物は?」と急に静かになるところで、実際スレの後半は自分を撃ち抜くコメントで埋まっていました。日本でも、ブランドのロゴが大きく出た財布や最新機種の行列は同じ道をたどりましたし、ミレニアルグレーをZ世代ベージュが上書きしたように、次の10年でダサい側に回るものはもう部屋のどこかに置いてあるはずです。皆さんの部屋で、10年後に真っ先に笑われそうなものは何ですか?

コメント