「救急の仕事をしている人に聞きたい。人がいちばんよくやる危険な判断って何?」――海外掲示板にそんな質問が投げられ、2,600件を超えるコメントが集まりました。いちばん支持を集めたのは、消防と救急の現場に26年いたベテランの答え。それは無茶な遊びでも事故でもなく、「そもそも救急にかかろうとしないこと」でした。夜中の異変を寝てやり過ごす人、救急車を呼ばずに自分の車で病院へ向かう人、救急隊に悪いからと外に出て待つ妊婦さん。さらに、救急隊員も救急医も口をそろえる「世界一危ない道具」、移植チームのブラックジョーク、ライフジャケットをめぐる重い一言まで。アメリカならではの救急車代の悩みも出てきます。
元スレッド:r/AskRedditより
海外の反応
1. 名無しのReddit住民
消防士兼救急救命士として26年、それとは別に救急外来の救急救命士としても20年以上やってきた。
人がいちばんよくやる危険な判断は……そもそも救急にかかろうとしないこと。手遅れになるまで症状を放っておくことだよ。胸の痛みを「ただの胸やけ」だと思い込む。肩甲骨のあたりの鈍い痛みが何日も続いてるのに「筋を痛めただけ」。急に体重が増えても「たいしたことない」。夜は背中に枕を詰め込んで、半分座ったような姿勢じゃないと眠れないのに「そういうもんだ」。
2番目に危ないのは、やっと治療を受けたのに、そのあとを続けないこと。かかりつけ医の再診に行かない、薬を指示どおりに飲まない。あまりにもよくあるから、先日STEMIで運ばれてきて、カテーテル室から元気に歩いて出ていった患者が、血を固まりにくくする薬を飲まなかったせいでステントが詰まって昨夜亡くなった、と聞いても「ああ、よくあることだ。しょうがない」と思ってしまう。
※ STEMI(ST上昇型心筋梗塞)は、心臓の血管が詰まって起きる重いタイプの心筋梗塞。カテーテルで血管を広げ、ステント(金属の網の筒)を入れて治療する。治療のあとは、ステントの中で血が固まらないよう薬を飲み続ける必要がある。
追記:医療相談のメッセージがもう150件以上来てる。症状を並べて「どうしたらいい?」と聞かれても、実際に診てもいない何百人に助言するなんて、とてもできない。少しでも気になるなら病院を予約して。そこそこ心配ならアージェントケアか救急外来へ。本気でまずいと思ったら911に電話。言えるのはそれだけだ。
※ 911はアメリカの緊急通報番号で、日本の119にあたる。アージェントケアは、予約なしで行ける軽症向けの診療所。
2. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
最近ちょうど胸と肩に違和感があって、心臓発作の症状を調べてみたら本気で怖くなった。症状ってこんなにぼんやりしてて、こんなに軽いこともあるのかって。
病院に行くべきなのか、それとも首の凝りと不安だけで救急外来に行って恥をかくことになるのか、決めるのがすごくストレスなんだよ。しかも「胃酸の逆流だと思って1日ほっといたら、心臓に重いダメージが残って一生障害を抱えることになった」みたいな体験談ばかり目に入ってくるし。3. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
ほんとこれ。
大学のころ、解剖の見学や手伝いをする機会が何度もあったんだけど、いちばん心に残ってるのがまさにそれ。「3日たっても治らなかったら病院に行くよ」って配偶者や子どもに言ってたのに、2日後に亡くなってる。そういうケースを嫌になるほど見た。4. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
「もう調子いいから」って、飲み続けなきゃいけない薬を自分の判断でやめる人、ぞっとするほど多いよ。血圧の数字が正常に戻ったのを見て、治ったと思い込むんだよね。本当は薬で抑えてるだけなのに。それでいきなり全部やめる。その判断のせいで、完全に防げたはずの脳卒中を起こしてICUに運ばれる人が本当にたくさんいる。
5. 名無しのReddit住民
夜中に「なんか本当におかしい」と感じてるのに、「寝れば治る」ってベッドに入っちゃうこと。夜遅いし、騒ぎにしたくないし、なんでもなかったら恥ずかしいからね。
これが心筋梗塞でも脳卒中でも頭のケガでも、しょっちゅう起きてる。夜11時に胸が妙に圧迫される、あごが痛い、急にめまいがする、腕がしびれる。それでも「とりあえず横になって、朝の様子で考えよう」って自分を納得させちゃう。
とくに脳卒中は、血の塊を溶かしてダメージを食い止められる薬が効くのが、「最後に普段どおりだった時刻」から数時間以内っていう狭い時間だけなんだ。軽い症状のまま寝て、8時間後に言葉が出ない、体の片側が動かない状態で目が覚めたら、時計は寝る前から動いてたことになる。もう一番の治療には間に合わない。血をサラサラにする薬を飲んでるお年寄りが、転んで頭をぶつけて、平気そうだからって検査を受けずに寝て、その間に脳の中でじわじわ出血してた、なんてのも同じ。
救急隊だって、朝8時に駆けつけて手遅れでした、より、夜中の2時に出動してただのひどい胸やけでした、のほうがずっといいんだよ。
6. 名無しのReddit住民(>>5への返信)
58歳のとき、いきなり大ハンマーで殴られたみたいな激しい頭痛に襲われた。片頭痛持ちではあるけど、これは「ドン!」って突然来たんだ。看護師だから、自分で脳卒中のチェックをしてみた。全部陰性。体調を崩してて、ちょうど吐いた直後だったのもあって、夫を起こすまで10分待った。そのあいだもずっと「これが脳卒中なわけない」と思ってた。同時に、「大げさだと思われたくなくて死んだ看護師」にだけはなりたくない、とも思ってた。あの痛みはうまく説明できない。ひどい片頭痛の10倍はきつかった。
それで911に電話して、救急外来で脳卒中の緊急対応を一通り受けた。最初の薬は全然効かなかった。何の薬だったかよく覚えてないけど、そのうち一つはベナドリル(眠気の出るアレルギー薬)で、薬にめっぽう弱い私なら1週間は寝込むはずなんだけどね。CTは異常なし。強い痛み止めと片頭痛の薬でやっと治まった。
結局、ただの片頭痛だったんだよ、ちくしょう。
こんなに「バカみたいでよかった」と思ったことは人生でない。あの判断は全然後悔してないよ。看護師として、いろんなものを見てきたから。7. 名無しのReddit住民(>>5への返信)
親友の一人が、高校の帰りに滑って頭を打ったことがある。でもすぐ立ち上がって、全然平気そうだった。駐車場で数分しゃべってから、自分で車を運転して帰っていった。
あとで聞いたら、家には妹しかいなくて、帰ってきたあいつはいつになくぼーっとしてて、すぐソファに横になって寝ちゃったらしい。妹が起こそうとしても、もごもご言うだけでまた寝てしまう。
妹は「何かおかしい」と直感して911に電話した。あいつは近くの病院に運ばれて、そこから大きな病院にヘリで移されて、脳の出血を止めてもらえた。
数日で完全に回復して、もう20年近く前の話になる。妹がそのまま寝かせてたら、たぶんあの夜に死んでたと思う。
8. 名無しのReddit住民
救急隊員を15年やってた。人がいちばんよくやる危険な判断は、救急を呼ばないこと、または呼ぶのが遅すぎること。
あと、「絶対に立たないで、そのまま待っていてください」と言われた妊婦さんが、5回に3回は家の前に立って待ってる。これも、みんなが思ってるよりずっと危ないんだよ。
9. 名無しのReddit住民(>>8への返信)
どっちも、「人に迷惑をかけたくない」っていう、あの謎の衝動から来てる気がする。
教科書どおりの脳卒中や心筋梗塞の症状が出てるのに、騒ぎにしたくないからって寝て治そうとする。まさに今苦しんでる最中なのに、「わざわざ家の中まで来てもらうのは悪いから」って、自分で道路の脇まで出ていく。遠慮しすぎて死ぬって、本当にあるんだよ。
10. 名無しのReddit住民
緊急事態なのに、911を呼ばずに自分の車で家族を病院に運ぶこと。
パニックになってたり、救急車を待つより速いと思ったり、請求額が心配だったりするのが理由だと思う。でも救急車はただ建物まで運ぶ乗り物じゃなくて、乗った時点で治療が始まってるんだ。自分で運ぶと、こんな危険がある。
①運転しながら心臓マッサージも気道の確保もできない。助手席の家族が走ってる途中で心停止したり息が止まったりしても、着くまで何もできない。クラクションを鳴らしながら救急の入口に車が飛び込んできて、スタッフがドアを開けたら、患者が道中ずっと息をしていなかった、なんてことは救急外来でしょっちゅうある。
②違う病院に行ってしまう。たいていの人は「救急」の看板がある一番近い病院に向かう。でも、心筋梗塞のカテーテル治療ができるか、脳卒中の専門チームがいるか、重い外傷の手術ができるかは病院によって違う。治療できない病院に運び込んだら、そこで容体を安定させてから別の病院へ転送することになって、大事な時間を何時間も失う。通信指令員や救急救命士は、どこの病院が対応できて、どこが今受け入れを止めてるかを知ってる。
③救急救命士は病院のチームを先に動かせる。家のリビングで心電図をとって大きな心筋梗塞だと分かったら、走りながらデータを病院に送る。救急車が着く前に、専門チームは準備を済ませて入口で待ってる。自分で運んだら、受付で手続きをして、診察の順番を決めてもらうところからだ。
④パニックで運転するのは危ない。スピードを出して、ハザードをつけたまま赤信号を突っ切って、助手席の家族のほうばかり見て、ひどい事故になることが本当に多い。
激しい胸の痛み、脳卒中の兆候、ひどい呼吸困難、止まらない出血。どれかがあるなら911に電話して。訓練を受けた人に、その場から手当てを始めてもらって。
11. 名無しのReddit住民(>>10への返信)
このスレを読んでて思うんだけど、後遺症を防ぐためにやるべきことも、急病のときにすぐ動くべきことも、書いてあることは全部正しい。でも、アメリカの医療費がとんでもなく高いことを考えずにはいられないんだよ。
自分は33歳だけど、たぶん「寝て治す」か「自分で運転する/妻に運転してもらって病院に行く」を選ぶと思う。そうしないと本当に破産しかねないから。救急車はちょっと乗っただけで3000ドル(数十万円)かかることがあるし、保険でカバーされないことも多い。夜中の救急外来の請求なんて、言い出したらきりがない。
「破産するほうが死ぬよりマシ」って理屈は分かる。でも、めまいがするたび、肩や胸の鈍い痛みが続くたびに、安全第一で救急外来に行ってたら、家を失うか、一生借金を背負うことになる。どっちを選んでも負けなんだ。
※注:アメリカの救急車は有料で、保険に入っていても高額な請求が来ることがある。日本の消防の救急車は原則無料。12. 名無しのReddit住民(>>10への返信)
自分がいつも怖いのは、救急車が来るまでにどれだけかかるかなんだよ。家族の一人が、生まれて初めてのけいれん発作をいきなり何度も繰り返したことがある。一緒にいた友達が救急車を呼んでくれたんだけど、着くまで40分かかった。田舎でもないし、車で病院に行けば15分くらいの距離だったのに。本人は無事だったけど、今思い出しても怖い。
追記:「けいれんはそこまで深刻じゃないから後回しにされる」って言ってる人たちへ。発作は20分続いたんだ。どう考えても緊急事態だろ。
13. 名無しのReddit住民
はしご。知り合いに救急隊員がたくさんいて、救急医も何人かいるんだけど、みんな口をそろえて、世界でダントツに危ない道具ははしごだって言う。2番目がチェーンソー。で、チェーンソーのケガの大半には、はしごが絡んでるんだって……
高いところの枝を切ろうと思ったときは、これを思い出してくれ。
14. 名無しのReddit住民(>>13への返信)
この話になると、いつもこのジョークを思い出す。
「研究によれば、家の中にはしごを置いておくのは、弾の入った銃より危ないらしい。だから俺は銃を10丁持ってる。どこかのイカれた奴が、はしごを持って忍び込んできたときのためにな」
※ 自宅に銃を置く家庭が珍しくないアメリカならではの皮肉。15. 名無しのReddit住民(>>13への返信)
ついに自分の出番が来た。ある土曜日、庭の階段を作ってたら丸ノコが跳ね返って、小指を切り落としちゃったんだ。義理の母に病院まで連れていってもらって、医者たちがどうするか相談してた。
そしたら救急のスタッフの一人が「今日はちょうど手の再建外科の先生が来てますよ」って言い出した。なんでも、はしごに乗って電動トリマーで高い生け垣を刈ってた男が、はしごから落ちて自分の耳を切り落としたらしい。耳の場合は、縫い付けられる専門医を呼ぶんだって。その先生が残業して、俺の指も縫い付けてくれた。
運よく先生がいただけじゃなく、あの土曜日の救急外来でいちばんのアホは俺じゃなかったってわけ。
16. 名無しのReddit住民
よくあるのはもう出尽くしてるけど、シートベルトを締めないのも入れておく。今の車は、たいていの事故で乗ってる人をちゃんと守れるようにできてる。でもシートベルトをしてないと、その安全装置が全部無駄になるんだ。体重90キロのボウリングの球が、時速80キロ以上で車の中を跳ね回るようなもん。体はそういうのが本当に苦手なんだよ。
シートベルトは締めろ。
17. 名無しのReddit住民(>>16への返信)
時速110キロくらいで、車線がどこで終わるかについてコンクリートの防護壁と意見が食い違ったことがある。自分はシートベルトを締めないと落ち着かない人間でね。ぶつかった瞬間の記憶がまるごと抜けてるから、脳がちょっと揺さぶられたのは間違いないけど、大きなケガはひとつもなかった。あれはマジで効くよ。
18. 名無しのReddit住民
911の通信指令員を10年近くやってる。答えは運転。
「ある程度予想できる死」っていうのはたくさんある。たとえば太った70歳の男性の心臓発作。悲しいことに変わりはないけど、意外ではない。脳卒中やけいれん発作なんかも同じ。でも、自分が交通事故に遭うと思ってる人はいない。
うちの管轄だけでも、年に100回はこういうことがある。仕事に出かけたり、映画を観に行ったり、家族に会いに行ったりした人が、交通事故で二度と帰ってこない。
安全運転して。かもしれない運転をして。ちょっとイラッとしたくらいで煽り合いに乗るな。自分も車も無敵じゃない。墓場は「自分のほうが優先だった」人たちでいっぱいなんだ。
19. 名無しのReddit住民(>>18への返信)
「墓場は、自分のほうが優先だった人たちでいっぱい」か。名言すぎる。教習所の教本の最初のページに載せてほしいわ。
20. 名無しのReddit住民
救急ヘリのパイロットをしてる。
答えは文句なしでバイク。死んだライダーを何人見てきたか、もう数えきれない。
21. 名無しのReddit住民(>>20への返信)
まったく同感。うちは大学と病院で有名な街なんだけど、ここの移植チームはほぼみんな、バイクのことを「ドナーサイクル」って呼んでる。命は助からなくても、臓器は健康なまま、っていうケースがあまりに多いから。
ついでに乗っからせてもらうと、電動キックボードもだ。学校に通ってるくらいの子どもに、なんで一人で乗らせるのか本当に理解できない。
※「ドナー(臓器提供者)」と「モーターサイクル」を掛けた、医療現場のブラックジョーク。22. 名無しのReddit住民(>>20への返信)
うちの父は73歳のとき、バイクでひどい事故に遭った。後輪がバーストしたか何かで、時速70キロくらいまでは減速できたけど、もうバイクから飛び降りるしかないと腹をくくったらしい。本人いわく、若いころに習った体操を思い出して、「ガソリンスタンドの売店で、ローラーの上を転がってるホットドッグみたいに」道路を転がっていったそうだ。バイクも横で一緒に滑っていった。
ヘルメットとちゃんとした革のウェアがいかに大事かのいい見本だよ。どっちもボロボロになったけど、父はそこそこの擦り傷と打ち身がいくつかで済んだ。駆けつけた警官は、バイクの壊れっぷりから父は死んでると思ってたらしく、思わずハグしてきたって。父はもうバイクには乗ってない。主な理由は、新しいのを買うのが高すぎるから。
父いわく、自分はケガをしないと決めてるらしい。病気にもならないし、食中毒にもならないと決めてる。あの人、ほぼ不死身だと思う。
23. 名無しのReddit住民
救急隊員です。電動キックボードを子どもに買い与えたり、乗らせたりするのはやめてくれ。最近、道路に倒れてる子どもを運んだ回数が異常で、正直トラウマになってる。
24. 名無しのReddit住民(>>23への返信)
うちの場合は電動自転車だった。13歳のいとこと友達が、去年のクリスマスプレゼントにもらったんだ。で、この夏に町の自転車レーンを走ってたら、友達のほうがウィリーをやろうとした。
時速25〜30キロくらいで真後ろにひっくり返ってアスファルトに叩きつけられて、その上に自転車が倒れてきた。いとこが救急車を呼んで、通りかかった車の人たちも止まって自転車をどけるのを手伝ってくれた。その子は1週間くらい昏睡状態だった、と思う。医者は、生きてることにも驚いてたし、後遺症が残らない打ち方だったことにはもっと驚いてた。ヘルメットがなかったらどうなってたか、考えたくもない。
それでも、ヘルメットがぱっくり割れるほどの事故で、本当に死ぬところだった。いとこは、あれ以来怖くて乗れなくなって、自転車を手放したよ。
25. 名無しのReddit住民
料理を火にかけたまま、その場を離れること。オーブンに何か入れたまま、用事を済ませに出かけちゃうとかね。
26. 名無しのReddit住民(>>25への返信)
店員に「このオーブン、外出先から遠隔で点けられますよ」って言われたとき、思わず「俺のことどれだけバカだと思ってんの?」って顔になったわ。
27. 名無しのReddit住民
捜索救助隊の者です。ライフジャケットを着ないこと。湖でちょっと泳ぐだけでもね。うちが最後に湖で遺体の収容にあたったのは、子どもと一緒に泳いでたお父さんだった。風が強くなって、岸まであと30メートル足らずのところで戻れなくなったんだ。
2つ目。山歩きに行くなら、水を多めに、それと寒くなったとき用の服を持っていくこと。いきなり嵐が来ることもあるし、道に迷って山で一晩過ごすはめになることもある。
で、3つ目。どこに行って、いつ戻る予定かを誰かに伝えておくこと。探しに行くことになったとき、行き先が分かってるだけで全然違うから。
28. 名無しのReddit住民(>>27への返信)
前に、近所に住んでる狩猟監視官(ゲームウォーデン)の人がこう言ってた。「ライフジャケットを着けた遺体を湖から引き上げたことは一度もない」
この一言、どんな注意書きより効く。
※ ゲームウォーデンは、狩猟や釣りの取り締まり、野生動物の保護などを担うアメリカの州の職員。水辺の事故の捜索にあたることもある。
29. 名無しのReddit住民
状況が変わったことに気づかず、やってることを見直さないこと。とくにアウトドアでよくある。天気が予想と違ってない? 状況がガラッと変わってない? それに対応できる準備はある? ないなら、最初に「ちょっとまずいかも」と感じたその時点が、計画を考え直すタイミングなんだ。2時間後、濡れて凍えて装備も足りなくて、食べ物も尽きて日も沈みかけてから、じゃない。
人って、事態が深刻に「なりつつある」ことにはなかなか気づけないんだよね。とんでもなく深刻になってから、やっと気づく。いわゆるスイスチーズモデルってやつ。本当にひどいことは、まずい判断がいくつも重なったときに起きる。予想外の天気になって、それでも突き進んで、準備も足りなくて、日も暮れてきて、そこにケガでも重なったら、一気に大惨事になる。
※ スイスチーズモデルは、穴のあいたチーズを何枚も重ねると、たまたま穴が一直線にそろってしまうように、小さなミスや不運が重なったときに大きな事故が起きる、という考え方。
30. 名無しのReddit住民(>>29への返信)
キャンプ仲間と「ちょっとした日帰りハイキング」に出かけたことがある。道を知ってる男が「水は1本で足りるよ」って言うから、1本しか持っていかなかった。砂漠なのに。
1時間たって「そろそろ半分くらい」。さらに1時間たつと、どう見ても迷子になりかけてる。キャンプに戻るのは簡単だったけど、水がほぼ尽きてた。だから「みんな、私は引き返す。暑いし、水もない。こんな道、存在しない」って言ったら、根性なし扱いされて笑われたよw
で、結局みんな熱中症になってた。日が沈みかけて、キャンプに残ってた私たちが「もう捜索救助を呼ぶしかない」ってほんのこれくらい🤏のところまで来たとき、やっと戻ってきた。ヘトヘトで、パニクってて、のどカラカラで。水1本で足りるなんて嘘だって、最初から気づくべきだったわ。
まとめ
救急の現場の人たちがいちばん多く挙げたのは、はしごやバイクのような目に見える危険よりも、「病院に行かない」「救急車を呼ばない」という判断でした。胸の痛みを胸やけで片付ける、夜中の異変を寝てやり過ごす、救急隊に悪いからと自分で外に出て待つ。根っこにあるのは、大げさだと思われたくない、迷惑をかけたくないという気持ちで、「遠慮しすぎて死ぬ」という一言がそれをよく言い表しています。ただの片頭痛だったと分かって「バカみたいでよかった」と書いた看護師の話は、空振りを恐れなくていいという何よりの見本でしょう。
一方で、アメリカでは救急車にも高額な請求が来ることがあり、「正しいのは分かっていても呼べない」という書き込みもありました。救急車が来るまで40分かかったという経験談もあり、理想どおりにいかない事情も見えてきます。日本でも、救急車を呼ぶべきか迷ったときに相談できる窓口(#7119)を設けている地域があります。
はしご、シートベルト、バイク、電動キックボード、ライフジャケットと事故の話も並びましたが、共通しているのは「自分は大丈夫」という思い込みです。スイスチーズモデルのコメントが言うように、大きな事故はたいてい小さな判断の積み重ねで起きます。最初に「ちょっとおかしい」と思ったところで立ち止まれるかどうかが、病気でも山でも分かれ目になるようです。皆さんは、「あのとき病院に行っておいてよかった」「引き返しておいてよかった」と思った経験はありますか?

コメント