長く連れ添った夫婦が、それぞれの家で編み出した「他人には説明しづらい工夫」を持ち寄るスレッドが伸びていた。喧嘩を未然に止める小技から、なぜそれで丸く収まるのか本人たちにも分かっていない儀式まで。実際に効いているらしいところが一番おかしい。
元スレッド:r/AskRedditより
海外の反応
1. 名無しのReddit住民
結婚生活がマンネリ化してきたら、よその夫婦と揉め事を起こすといい。共通の敵ができた瞬間ほど、夫婦の結束が一気に戻るタイミングは他にないからね。
2. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
お題の意図を完全に理解してる人だ。「正気じゃない工夫」を聞かれて一番上がこれって、この先の流れがもう決まったようなもんだろ。
3. 名無しのReddit住民
言い争いが絶えない知り合いと、定期的に会うようにしておく。他人の修羅場を浴びたあとだと、自分たちの関係がどれだけマシか分かって、感謝の気持ちが勝手に湧いてくる。
4. 名無しのReddit住民(>>3への返信)
これこそこのスレに期待してた助言。自分は同じ理由で、人間関係の相談板をずっと読んでる。世の中の恋愛沙汰の惨状を見たあとだと、結婚23年の夫がやる細かいイラつき行為も「まあ大した話じゃないな」で片づく。
5. 名無しのReddit住民
離婚したいけど自分からは切り出したくない、という状況なら、オープンな関係を提案してみるといい。だいたい向こうから言い出してくれる。使いどころが恐ろしすぎるので推奨はしないけど。
6. 名無しのReddit住民
夫がどうでもいい話や死ぬほど退屈な話を始めたときは、頭の中で設定を切り替える。自分は一度死んでいて、神様に「あと5分だけ家族と過ごさせてください」と頼み込んで、もらえた5分がこの時間なんだ、と。そう思うと不思議とちゃんと聞ける。
7. 名無しのReddit住民(>>6への返信)
「主よ、そこを3分に短縮していただくわけにはいきませんか」って毎回交渉してしまいそう。うちの夫の話、5分ではまず終わらないんだよ。
8. 名無しのReddit住民
彼に腹が立ったとき、「もし今日この人が事故で死んだとして、私はまだこのことで怒ってるかな」と自分に聞く。だいたいは怒ってないので手放せる。ただ、たまに「いや、それでも腹立つわ」ってなる案件があるんだよね。悲しい、けど腹は立つ。
9. 名無しのReddit住民(>>8への返信)
うちの夫は室内用のサンダルをリビングのど真ん中に脱ぎっぱなしにする。見かけるたびに、いつかこのサンダルが真ん中に転がっていないことを寂しがる日が来る、と自分に言い聞かせてる。そうするとイラつきが消えて、なぜかありがたい気持ちになる。
10. 名無しのReddit住民
義理の姉妹から聞いた話。ネットスーパーで注文だけ先に済ませておいて、家では「買い物行ってくる」と言って出るらしい。で、店の駐車場で1〜2時間ぐっすり昼寝してから、商品を受け取って帰る。
※ 米国では、ネットで注文した食料品を店員が駐車場まで運んでくれる受け取りサービスが普及している。車に乗ったまま受け取れるので、店内に入る必要がない。
11. 名無しのReddit住民(>>10への返信)
うちの妻はもっと直球で、「これから昼寝する」と宣言する。そうしたら家族全員がしばらく放っておく。子どもが3〜4歳の頃でもなんとか回せたし、今はもう14歳近いから余裕でいける。
12. 名無しのReddit住民
妻が買ってきた物を見せて「これいくらだと思う?」と聞いてきたら、本当に思った額の1.5倍を答えること。向こうは「そんなに安く買えたんだ」といい買い物をした実感を得られるし、こちらは驚いた顔をするだけでいい。
13. 名無しのReddit住民(>>12への返信)
「えっ、もうちょっと安いと思った」😬 ← 一度これを外した日の空気は忘れられない。
あと補足すると、ガソリンや食料品みたいに向こうが値上げにイラついてる物のときは逆に低めに言うのが正解。「そんなにするの!?」と一緒に憤慨できる余白を残してあげるといい。
14. 名無しのReddit住民
うちは二人とも、どうでもいいことを決めるのが壊滅的に下手。だから「5分以内に観る作品が決まらなかったら強制でシャークネード」というルールにして、実際にタイマーをかけてる。
※ 『シャークネード』は竜巻に巻き上げられたサメが街に降ってくるアメリカのB級パニック映画シリーズ。ツッコミどころの多さで有名で、罰ゲーム扱いされることが多い。
15. 名無しのReddit住民(>>14への返信)
その罰ゲーム、自分にはご褒美でしかない。シャークネードが大好きだから、絶対に5分以内には決めないし、なんなら候補を増やして時間を稼ぐ側に回る。
16. 名無しのReddit住民
夕食でも映画でもハイキングコースでも、決めるときは「5-3-2-1」でやる。片方が候補を5つ出す、もう片方が2つ消す、最初の人がさらに1つ消す、残った2つから相手が選ぶ。放っておくと候補が無限に増えていく二人なので、この仕組みがないと本当に何も決まらない。夫が子どもの頃にきょうだいと考えた方式らしい。
17. 名無しのReddit住民
相手が「高すぎるから」と言って絶対に自分では買わない物を、たまに買ってあげる。そのくせ同じ金額を、記憶にも残らないような細かい買い物12個に溶かしてるのを横で見てるんだけどね。
18. 名無しのReddit住民(>>17への返信)
うちの夫がそれをやる。「本当はこっちが欲しいけど高いから、一段落ちる方でいいや」と私が言い出すと、「はい、俺の小遣いから出すからいい方を買っておいで」と札を渡してくる。ああいうところに毎回惚れ直す。19. 名無しのReddit住民(>>17への返信)
元妻は4000ドル(60万円くらい)のバッグが好きだった。誰に対してやるかはよく選んだほうがいい🤣
20. 名無しのReddit住民
子どもが生まれる前に、叱らない育児の本を読んだ。幼児と話すときのコツ(気持ちを言葉にさせる、こちらの線引きを伝える、やってほしいことをやってもらう)をまとめた章があるんだけど、あれをそのまま配偶者に使ってる。びっくりするほどうまくいく。
※ 叱らない育児(ジェントルペアレンティング)は、頭ごなしに叱らず、子どもの感情を言葉にさせながら境界線を伝える育児法。英語圏の育児書で広く扱われている考え方。
21. 名無しのReddit住民(>>20への返信)
うちの夫は、自分が重要じゃないと思ってる話題だと少し流し気味になる。あるとき言い合いの最中に「これは君にとって本当に大事なことなんだね」と言われて、不意打ちすぎて泣きそうになった。あとから、それが育児書で定番の言い回しだと気づいて笑ったけど、自分も使おうとしっかりメモした。22. 名無しのReddit住民(>>20への返信)
うちもそれ。使ってるのは原題「How to Talk So Kids Will Listen & Listen So Kids Will Talk」という古典的な育児書で、大人相手にもそのまま通用する。感情的になってる人間は、だいたい子どもの頃に戻ってるだけだからね。
※ 1980年代に出た英語圏のロングセラー育児書。日本語版も出ている。子どもの言い分を否定せずに聞き、命令ではなく事実と気持ちを伝える話し方を扱った本。
23. 名無しのReddit住民
うちは「私は彼のボス、彼は私のボス」という取り決めがある。ただし発動できるのは、本人が自分のためにやるべきことを先延ばしにしてるときだけ。歯医者の予約を渋ってたら「私はあなたのボスです。今すぐ電話しなさい」で終わり。ボスが言うなら仕方ない。この力は善のためにだけ使ってる。
24. 名無しのReddit住民(>>23への返信)
これのおかげで助かったことがある。食あたりだと思って家で粘るつもりだったんだけど、実際は盲腸が破れる数時間前だった。まだ付き合ってた頃、電話で「病院行くよね?」「はいはい行く」「今日行くよね?」「行く行く」「近くの救急外来だよね?」「はいはい」と適当に返事してたら、最後に「はい、3回約束したね」と言われて。約束は破れないので行った。
※ 救急外来(urgent care)は予約なしで診てもらえる米国の診療所。日本の休日夜間診療所に近い位置づけ。
25. 名無しのReddit住民
家の中に架空の幽霊を1人住まわせて、細かい不満は全部そいつのせいにする。うちの幽霊はジャーメインという名前だ。「くそっ、ジャーメインがまた戸棚を開けっぱなしにしてる」「ジャーメイン、また水撒きを止め忘れたな。節水中だって知ってるだろ」。おかげで小言を言わずに済んでる。
26. 名無しのReddit住民
夫が週に1回の薬を飲むとき、毎回胸をチラッと見せることにしている。付き合ってた頃からずっと続けていて、これで飲み忘れが本当に減った。
27. 名無しのReddit住民(>>26への返信)
「週1の薬(週に1回飲まないといけない薬)」ってわざわざ補足してくれてるの好き。そこはさすがに疑ってなかったから大丈夫だよ。
28. 名無しのReddit住民
怒ったまま寝ていい! 本気で言ってる。夜更かししてケンカを解決しようとして、うまくいったためしがない。眠い人間はまともな判断ができないんだから、さっさと布団に入る。朝、ちゃんと寝たあとに見ると、昨夜の「とんでもない大問題」が意外と扱えるサイズになってるし、落ち着いてる分だけ大人の会話ができる。騙されたと思ってやってみて。
29. 名無しのReddit住民
「チーズスティック!」がうちのリセットボタン。もとは腹が減ってぐずり出した子どものかんしゃくを止めるための一手だったんだけど、今では夫婦ゲンカを未然に止める合図になった。チーズスティックを差し出すのは、あなたが誰に怒っていようと私はあなたが好きだし面倒をみたい、という意味なんだよ。
※ 棒状の個包装チーズ。米国では子どものおやつの定番で、手軽に渡せる。
30. 名無しのReddit住民
2週間に1度、妻に花を買っている。高級な花束じゃない。カーネーションを数本、バラを2本、その日に安くなってた春の小さな束、そのくらい。それを45年続けてる。だから台所にはいつも生花がある。もちろん誕生日や母の日には、ちゃんと大きいのを用意するよ。
まとめ
並んだ工夫を眺めていると、方向性が大きく2つに割れているのが面白い。ひとつは、目の前の相手を一段引いた場所から見るための仕掛け。事故で失ったらと仮定してみたり、他人の修羅場を借りてきたり、架空の幽霊に罪をかぶせたり——要するに、怒りの矛先を相手本人から逸らすための技術だ。もうひとつは、決断の摩擦をあらかじめ削っておく仕掛けで、5分のタイマーや5-3-2-1のような、選択肢を強制的に減らす仕組みが並んだ。円満のために「話し合う量を増やす」のではなく「話し合わなくて済む形を先に作る」という発想で揃っているのが、このスレッドらしいところだと思う。日本だと、なんでも腹を割って話すのが夫婦円満の条件のように語られがちだけれど、45年ぶんの安い花束の話まで含めて、ここで支持を集めていたのは小さな儀式を淡々と続けている人たちだった。皆さんの家にも、他人に説明すると微妙な顔をされる「うちだけのルール」はありますか?

コメント