20年前、つまり2006年からやってきたタイムトラベラーが「えっ、あの会社もうないの?」といちばん驚きそうなのは、どこの会社だろうか。そんな質問に、Redditでは懐かしい社名が次々と挙がった。ブラックベリー、ノキア、Yahoo!、ブロックバスター、トイザらス……。ところが読み進めると、「それ、2006年の時点でもう傾いてたぞ」というツッコミや、「実は形を変えて生き残ってる」という意外なその後も続々と出てくる。本国では消えたのに、日本ではまだ現役のあの店の話も。
元スレッド:r/AskRedditより
海外の反応
1. 名無しのReddit住民
みんな忘れてるみたいだけど、20年前って2006年だからな?(笑) 90年代とか2000年代の頭あたりの記憶で答えてる人、けっこういるぞ。
2. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
いや、20年前は1986年くらいだろ。ふざけんな。
俺は来月40歳になんてならないからな。認めない。絶対に認めない。3. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
ほんとそれ。シアーズ、Kマート、コダック、ポラロイドの名前がやたら挙がってるけど、面白いことに、この辺はだいたい同じ時期、1995年前後がピークなんだよ。
2006年の時点で、どこももう先が見えてた。2026年に消えてても誰も驚かないと思う。1995年から2005年までの10年で、どこも驚くほどの速さで転げ落ちてたからね。
ポラロイドはすでに一度破産してたし、シアーズとKマートは2005年にはどっちもかなり縮んでて、合併して生き残りに賭けるしかなかった(結局ダメだった)。コダックはデジカメで大打撃を受けてたけど、フィルムの現像代を値上げして粘ってたから、財務の底が本格的に抜けたのは2007年ごろから。2006年の人が驚くとしたら、コダックほどの巨大企業の売上が10分の1以下まで縮んだ、そのスピードの方だろうね。※ シアーズ:かつて全米最大の小売業者だった百貨店・通販の老舗。Kマート:かつてウォルマートと覇を競った大手ディスカウントストア。両社は2005年に経営統合したが、2018年に経営破綻し、今ではどちらもほとんど店舗が残っていない。ポラロイド:撮ったその場で写真が出てくるインスタントカメラの代名詞だった会社。
4. 名無しのReddit住民(>>3への返信)
コダックの話になると、毎回セットで出てくるのが富士フイルムなんだよな。同じフィルムの会社で同じ崖っぷちに立ってたのに、向こうは医療機器とか化粧品に手を広げて、今もピンピンしてる。
しかも、世界で最初のデジタルカメラを作ったのはコダックの技術者だっていうんだから皮肉な話だよ。自分のところで生まれた技術に、自分が食われたわけだ。※ コダック:フィルムや写真用品で知られた米国の老舗。2012年に経営破綻し、事業を大幅に縮小して今も存続している。日本の富士フイルムとは長年のライバルだった。
5. 名無しのReddit住民
完全に消えたわけじゃないけど、ブラックベリーはもう昔とは別物だよな。あの頃は、あれを腰のホルダーに下げてるだけで「仕事ができる人」に見えたのに。
※ ブラックベリー:カナダの企業が作っていた、キーボード付きのスマートフォン。外出先でメールを読み書きできる端末として、2000年代の北米のビジネスマンの必需品だった。日本でもドコモが扱っていた。2016年に自社での端末開発をやめている。なお社名は2013年まで「リサーチ・イン・モーション(RIM)」だった。
6. 名無しのReddit住民(>>5への返信)
2006年の時点じゃ、俺はまだブラックベリーを持ってなかった。病院の待合室で使ってる人を見かけて、「すげえな、メールをポケットに入れて持ち歩けるのか。あれいいな」って思ったのを覚えてる。7. 名無しのReddit住民(>>5への返信)
ブラックベリーって、実はとんでもなくすごい会社なんだよ。
今は車向けのソフトを作ってて、機能ごとにシステムを切り分けてるから、どこか一か所がクラッシュしても車のコンピューター全体が落ちたりしない。マイクロカーネルってやつだったと思う。
エアバッグの作動から車線をはみ出さないためのアシストまで、文字どおり車の制御システムの屋台骨なんだ。QNXっていうOSは何億台もの車に入ってて、トヨタ、ホンダ、BMW、メルセデス、フォード、GM、フォルクスワーゲンなんかが使ってる。ブラックベリーは死んだんじゃない。携帯から車とセキュリティのソフトに思いきり舵を切って、生き延びたんだよ。※ QNX:ブラックベリーが2010年に買収した組み込み用のOS。カーナビやメーター表示など、車載システムに広く使われている。
8. 名無しのReddit住民
ボーダーズ。2006年当時は、カフェ付きの巨大な本屋がどの街にもあって、あれは永遠になくならないものだと思ってた。
※ ボーダーズ:全米に展開していた大型書店チェーン。店内のカフェで、買う前の本をゆっくり読めるスタイルが人気だった。2011年に経営破綻し、全店閉鎖。
9. 名無しのReddit住民(>>8への返信)
ボーダーズは2006年の時点でもう崩れかけてたよ。店を増やしすぎてたうえに、iPodやiTunes、Napster、それにパソコンの普及そのもので、CDとDVDの売上がごっそり消えてた。
極めつけは2001年の最悪の契約。自社のネット通販をAmazonに丸投げして、自分のサイトに来た客を全部Amazonに流してたんだから。2006年にはCEOが交代して、あれこれ売り払い始めてた。
潰れたこと自体は驚きじゃない。驚きなのは、ライバルのバーンズ・アンド・ノーブルの方が生き残ったことだよ。※ Napster:2000年前後に大流行した音楽ファイル共有サービス。バーンズ・アンド・ノーブル:全米最大の書店チェーンで、現在も営業している。
10. 名無しのReddit住民
「え、どういうこと? セグウェイって、人の移動を根本から変えるはずだったじゃん!」
2006年の自分なら、本気でこう言うと思う。発表のころなんて、街のつくりまで変わるってくらいの騒ぎだったんだから。
※ セグウェイ:2001年に発表された、立ったまま乗る電動二輪車。発表前から「世紀の大発明」と大々的に騒がれたが、個人の移動手段としては普及せず、2020年に元祖の立ち乗りタイプは生産を終えた。日本では公道を走れなかったこともあり、観光ツアーや施設内で見かける程度だった。
11. 名無しのReddit住民(>>10への返信)
セグウェイは今、電動キックボードの大手メーカーになってるよ。中国のロボット企業のナインボットに買収されたんだ。シェアサービスのキックボードをよく見ると、セグウェイのロゴが入ってたりする。
12. 名無しのReddit住民
Yahoo!。
2006年の人に「20年後、Yahoo!はネットの歴史の脚注みたいな存在になってる」って言っても、まず信じないと思う。当時はYahoo!メール、Yahoo!メッセンジャー、Yahoo!検索、Yahoo!グループ、Yahoo!ファイナンス、Yahoo!ニュース、Yahoo! Answers……と何でも揃ってた。ネットそのものの玄関に、Yahoo!の看板がかかってるような感覚だったんだよ。
※ 米国のYahoo!はその後勢いを失い、2017年に主要事業を通信大手のベライゾンに売却した。Yahoo!知恵袋の本家にあたるYahoo! Answersも2021年に終了している。一方、日本のYahoo! JAPANは米国とは別の会社が運営しており、今も国内有数のポータルサイトとして健在(現在の運営はLINEヤフー)。
13. 名無しのReddit住民(>>12への返信)
そういえば、日本じゃYahoo!が今でもバリバリの現役で、ニュースも天気もYahoo!で見てる人が多いって聞いて驚いたことがある。本家がこんなことになってるのに、向こうではいまだにネットの玄関なんだよな。
あとYahoo!は2008年に、マイクロソフトからの巨額の買収提案を断ってる。「あのとき売っておけば」って、何回言われてきたことか。
14. 名無しのReddit住民
ノキア。携帯電話の世界王者で、どこの国に行ってもみんなノキアを持ってたのに、スマホが出てきてから数年で見る影もなくなった。
※ ノキア:フィンランドの企業。2000年代には世界最大の携帯電話メーカーだった。2014年に携帯電話事業をマイクロソフトに売却している。日本では独自のガラケー文化に阻まれて存在感が薄く、2008年に日本の携帯市場から撤退していた。
15. 名無しのReddit住民(>>14への返信)
ノキアって会社自体は今もあるぞ。携帯の基地局みたいな通信インフラを作ってて、普通に大企業のままだ。消えたのは、ノキアが自分で作ってた携帯電話の方だけ。
それにしても、「落としたら床の方が割れる」とまで言われた3310を作ってた会社なのに、先に砕けたのは携帯部門の方だったとはな。※ ノキア3310:2000年発売の携帯電話。異常に頑丈なことで有名で、今でもネットでは「壊れない携帯」の代名詞としてネタにされている。
16. 名無しのReddit住民
マカフィー。そう、あのウイルス対策ソフトのマカフィーだよ。あれは本当にワイルドな話だった。
17. 名無しのReddit住民(>>16への返信)
いや、マカフィーは会社としては今も普通にあるぞ。新品のパソコンにお試し版が入ってたりする、あれだよ。ワイルドなのは創業者本人の人生の方な。2006年の人に、あのソフトを作った男がその後どうなったか説明しても、たぶん映画のあらすじだと思われる。※ ジョン・マカフィー:ウイルス対策ソフト「マカフィー」の創業者。本人は90年代に会社を離れている。晩年は中米ベリーズからの逃亡劇や米大統領選への出馬表明など騒動続きで、2021年にスペインの刑務所で死亡した。
18. 名無しのReddit住民
90年代の人に「ラジオシャックがいつの間にか消えた」って言ったら、どれだけ驚くかってよく考える。あの店はどこにでもあって、半端なケーブルでも電池でも、ネットで注文しなくてもその場で買えた。生活の一部みたいな存在だったのに、ある日ふっと消えたんだよな。
※ ラジオシャック:電子部品やケーブル、電池などを扱っていた全米の家電チェーン。街の電器屋と秋葉原のパーツ屋を足したような店で、電子工作好きにも愛されていたが、2015年に経営破綻し、店舗のほとんどが姿を消した。
19. 名無しのReddit住民
ブロックバスター。2006年の人に、「映画を借りるならここ」っていう会社がほぼ消えて、代わりにNetflixがエンタメ業界の最大手のひとつになったって説明するところを想像してみてよ。言うだけなら簡単そうだけど、実際に納得させるのはたぶんかなり難しいぞ。
なにしろ当時のNetflixは、まだDVDを封筒で郵送してくる会社だったんだから。そのNetflixが2000年ごろ、自分たちを買わないかってブロックバスターに持ちかけて、相手にされなかったって話まであるんだぜ。
※ ブロックバスター:全米最大だったレンタルビデオチェーン。日本でいえばTSUTAYAのような存在で、2010年に経営破綻した。Netflixも、もとはDVDを郵送で貸し出すサービスとして始まった会社。ブロックバスターに買収を持ちかけて断られた件は、Netflixの共同創業者が自著で明かしている。
20. 名無しのReddit住民(>>19への返信)
説明するのは大変だろうな。「今は映画を、ウォルマートの前にある光る赤い箱か、目に見えない巨大な雲から借りてるんだよ」って。※ 光る赤い箱:スーパーの店先などに置かれていた、DVDレンタルの自動販売機「Redbox」のこと。雲はクラウド、つまりネット配信のこと。
21. 名無しのReddit住民(>>20への返信)
悲しいお知らせだけど、その光る赤い箱も、運営会社が2024年に潰れて消えたぞ。タイムトラベラーに説明しなきゃいけないことが、また1個増えた。
22. 名無しのReddit住民
タワーレコード……。一応言っておくと、完全に清算されるまで5年間あそこで働いてた。最後の数週間は、CDだけじゃなく店の棚や什器にまで値札が付いてたのを覚えてる。
※ タワーレコード:アメリカ発祥のCD・レコード店チェーン。米国の本体は2006年に経営破綻して全店閉鎖したが、日本法人は2002年に独立していたため、渋谷店をはじめ今も営業を続けている。
23. 名無しのReddit住民(>>22への返信)
去年東京に行ったら、渋谷のタワーレコードがビル丸ごと使って普通に営業してて二度見した。本国じゃとっくに消えた店が、日本ではCDを山ほど並べて元気にやってるんだよ。2006年のタイムトラベラーを連れて行ったら、逆に混乱させそう。
24. 名無しのReddit住民
トイザらス。あの頃、近いうちに潰れるなんて思ってた人はいなかったと思う。だって、おもちゃ屋の代わりになるものなんてある?
あの店がないの、今でもほんと寂しいよ。
※ トイザらス:米国の本社は2017年に経営破綻し、翌2018年に米国内の全店を閉鎖した(その後、ブランドとして小規模に復活している)。日本トイザらスは別会社として今も営業を続けている。
25. 名無しのReddit住民
シアーズ。ただし、30年前から来た人ならって話ね。90年代の初めにカタログ通販をやめてなかったら、その2年後にはシアーズ自身がAmazonみたいな存在になってて、ネット通販は誰も太刀打ちできない独占状態になってたと思う。
大げさじゃなく、アメリカの中流家庭はみんなシアーズで何かしら買ってた。カタログで頼んだ品物を近所のシアーズの店まで無料で届けてくれる仕組みもあったんだ(90年代版の「ネットで買って店で受け取る」だよ)。Amazonがゼロから作らなきゃいけなかった物流を、シアーズはとっくに持ってたのに、売り払っちゃった。
カタログの受け取り窓口は店のいちばん奥にあって、うちの親は品物を取りに行くたびに、何か別のものまで買って帰ってきてたな。
※ シアーズの分厚い通販カタログは、かつてアメリカの家庭の定番だった。シカゴのウィリス・タワーも、もともとはシアーズの本社ビル「シアーズ・タワー」として建てられたもの。
26. 名無しのReddit住民(>>25への返信)
シアーズはな、ちょっと聞いてくれ。とにかくとんでもなく長く続いた会社なんだ。世界恐慌だって生き延びた。でも、ミレニアル世代には勝てなかった!※ アメリカでは一時期、「ミレニアル世代が○○業界を殺した」という見出しの記事が量産され、ネットで定番のネタになっていた。
27. 名無しのReddit住民
ハドソンズ・ベイ。356年も続いてきたのに、アメリカの投資ファンドに買われたあと潰された。北米最古の会社だったんだよ。
カナダのちゃんとした百貨店が恋しい。
※ ハドソンズ・ベイ:1670年に毛皮交易の会社として設立された、カナダの老舗百貨店。北米最古の企業とされていた。2025年に経営破綻し、全店が閉店した。
28. 名無しのReddit住民(>>27への返信)
カナダ人として言わせてくれ。何百年も続いた国内最古の会社で、どの街にもでっかい店があったのに、今は跡形もない。「ハドソンズ・ベイがなくなったってどういうこと?」って、20年前の自分どころか、5年前の自分に言っても信じないと思う。
あの緑・赤・黄・紺のストライプの毛布、うちの実家にはまだあるよ。※ 白地に緑・赤・黄・紺の4色ストライプは、ハドソンズ・ベイを象徴する柄。この柄の毛布は、カナダでは誰もが知る定番品だった。
29. 名無しのReddit住民
ベア・スターンズ、リーマン・ブラザーズ、それと金融業界の半分。2006年の時点じゃどこも絶好調で、まさか2年後にあんなことになるとはね。当時の自分に言っても、たぶん笑い飛ばされて終わりだよ。
※ ベア・スターンズとリーマン・ブラザーズは、いずれも米国の大手投資銀行。2008年の金融危機で、前者は救済買収され、後者は経営破綻した。日本ではこの金融危機を、会社の名前をとって「リーマン・ショック」と呼んでいる。
30. 名無しのReddit住民
逆パターンで答えると、ベストバイ。20年後もだいたい同じ商売のやり方で営業してるって2006年の俺に言ったら、鼻で笑われたと思う。同業のサーキット・シティはあっさり消えたのにな。
※ ベストバイ:全米最大の家電量販店チェーン。サーキット・シティはかつてのライバルで、2009年に全店を閉鎖した。
まとめ
まず「20年前は2006年」という事実に、自分の年齢ごと殴られる人が続出するところから始まったスレだった。実際に挙がった会社を並べてみると、2006年の時点ですでに傾いていたところが意外と多い。とくにシアーズやボーダーズは、ネット通販の入り口を自分から手放してしまった話として、今読むとかなり痛い。
一方で、ブラックベリーは車載ソフトの会社に、ノキアは通信インフラの会社に姿を変えて生き残っている。マカフィーのように、会社はそのままで創業者の人生の方が激変していた例まである。「消えた」と思われている会社の中には、目立たない場所に引っ込んだだけのものも少なくないようだ。
日本の読者にとって面白いのは、本国で消えたタワーレコードやトイザらスが日本では今も営業していて、本家が失速したYahoo!も日本ではまだ現役というねじれだろう。2006年の日本から来た人なら、何がなくなっていていちばん驚くだろうか。ガラケーを作っていた国内メーカーの数か、それとも街のレンタルビデオ店か。皆さんなら、どの会社を挙げますか?

コメント
リーマンショックの後遺症で随分と沢山の企業が消えたな。