「厳しい親が育てるのは優秀な子供じゃなく、優秀な嘘つきだ」。この一文をどう思うかと投げかけられたスレッドに、育てられた側と、いま育てている側の両方から言葉が集まりました。厳しさと虐待の境目はどこなのか、意見はきれいに割れています。
元スレッド:r/AskRedditより
海外の反応
1. 名無しのReddit住民
「自分は厳しい親だ」って名乗ってる人の中に、実際はただ虐待してるだけの人がかなり混ざってると思う。厳しさっていう言葉が便利すぎて、都合のいい盾になってるんだよね。
2. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
これ本当にそう。自分は祖父母に育てられて、20年以上ずっと「厳しいけどいい人たちだった」と思い込んでたよ。まったく別の理由で動けなくなってセラピーに通い始めたら、あれは全部虐待だったって気づかされて、かえってしんどくなった。厳しさというお面をかぶった何か、は確実に存在する。
3. 名無しのReddit住民
厳しいの定義が人によってバラバラだから話が噛み合わないけど、大筋では合ってると思う。友達と遊ぶのに毎回嘘をつかないと自分の居場所が作れない子は、そりゃ嘘が上手くなるよ。小さいミスにも罰が飛んでくる家なら、子供が磨くのは正直さじゃなくて罰の回避技術になる。
4. 名無しのReddit住民
子供の頃、やたらと飲み物をこぼす子だったんだけど、こぼすたびに母が悲鳴を上げてタオルを取りに走って、不注意だって叱られた。でもこぼす回数は一向に減らなかったよ。わざとやってたわけじゃないんだから当たり前だよね。代わりに上達したのは、母に見つかる前に片付けたり隠したりする技術のほうだった。
5. 名無しのReddit住民(>>4への返信)
その小さいごまかしが癖になるのがきついんだよな。うちも同じで、気づいたら怒られそうなことは全部先回りして隠すようになってた。大人になってから、別に隠す必要のないことまで反射で隠してる自分に気づいてゾッとしたよ。
6. 名無しのReddit住民
厳しさの定義次第でしょ。家の中に規律と基準があること自体は何も悪くない。まずいのは親が暴君になってるケース。家事を分担させて常識的にふるまえと求めるのと、自己表現を一切禁止するのは、まったく別の話だからね。
7. 名無しのReddit住民
多少の真実はあると思う。ただ、実践するのが本当に難しい。自分も厳しい親に育てられて、今は自分に子供がいる。上の子が5歳になったばかりなんだけど、昨日下の子のおむつを替えてたら、上の子が声を詰まらせて風呂場に入ってきたんだ。目を真っ赤にして、恥ずかしさで全身塗りつぶされたみたいな顔で、隅にうずくまって、こっちと目も合わせないまま「リビングの写真立てを割っちゃった」って絞り出した。その瞬間、この子を恥じ入らせてやろうという衝動が自分の中に立ち上がってきたんだよ。自分の子供時代の反響みたいに。でも代わりに抱き上げて、泣きやむまで抱きしめて、「言ってくれてよかった」って伝えた。子供の頃に刷り込まれた台本を上書きするのは本当に難しいけど、反応する前に一拍置く癖だけはつけたい。正直でいたことを親に怒られる、みたいな経験を自分の子供にはさせたくないからね。
8. 名無しのReddit住民(>>7への返信)
これ読んで泣いた。あの一拍を置けるかどうかが全部だと思う。自分は置けなかった側で、怒鳴ったあとに「今のうちの親だ」って気づく回数がなかなか減らない。
9. 名無しのReddit住民
問題は厳しさそのものじゃなくて、読めなさのほうだと思うんだよ。同じことをしても、親の機嫌でどんな罰が飛んでくるか分からない。予測できない相手に対して、子供は真実じゃなくて安全なほうを選ぶ。それだけの話だよ。
10. 名無しのReddit住民
自分の経験だと、厳しい親は本当に嘘の上手い子を育てるよ。トラブルを避けるためには嘘が必要になるからね。悲しい話だと思う。親の側に「自分の育て方はそこまで間違ってない」という余裕がないと、子供はミスも不調も一切打ち明けられなくなる。返ってくる反応が毎回過剰なんだから。
11. 名無しのReddit住民
うちの親は超がつく厳しさで、12歳の時点で自分には裏の生活があったよ。嘘が上手いことが、成功と正気を保つための必須スキルだった。誇れる話じゃないけど、あの技術がなかったら潰れてたと思う。
12. 名無しのReddit住民
残念ながら当たってる部分はあると思う。うちもそこそこ厳しくて支配的な家で、あの手の圧は本当にしんどい。嘘をつく必要が出るたびに、細部まで詰めて考える癖がついた。向こうが投げてきそうな質問を全部想像して、その答えから逆算して話を組み立てる。友達を巻き込んで証人役をやってもらったこともある。1〜2週間前から仕込み始めた嘘もあった。しんどかったけど、送りたい生活が自分の中にあって、家のルールが全部その邪魔をしてたんだよ。だから今でも、いつか子供を持ったときに自分が親と同じことをするんじゃないかって怖さがある。正直まだ答えは出てない。
13. 名無しのReddit住民(>>12への返信)
その企画力と根回し力、社会に出たら普通に武器になってるでしょ。ただ、それを12歳が自分の家の中で身につけなきゃいけなかった時点で全部おかしいんだよな。
14. 名無しのReddit住民
それはそうなのかもしれないけど、逆のパターンも見てきたよ。何でも許す親に育てられた子で、今まで会った中でいちばん平気で嘘をついて人を動かすタイプ、というのがいた。嘘をついても何も起きないどころか、親をうまく操作できたご褒美までもらえるんだから、そりゃ嘘は増える一方だよ。
15. 名無しのReddit住民
うちの親は今でいう穏やかな子育てだった。※ gentle parenting。頭ごなしに叱らず、理由を説明して子供の感情を受け止める育て方。近年欧米で広まった呼び名。要するに、ちゃんと話をしてくれたってこと。「親が言ってるんだから」で終わらせずに理由を説明してくれたし、失敗しても怒られなかった。だからクラスメイトの半分が、成績が悪いと親に殴られてると知ったときは本気で意味が分からなかった。そりゃ嘘つくよ。正直に言ったら外出禁止か鉄拳なんだから。自分が食らった最大の罰は「今の態度にはがっかりした」で、これが撃たれたみたいに効いたんだよ。親には誇っててほしかったからね。
16. 名無しのReddit住民(>>15への返信)
その「がっかりした」が最強なんだよな。殴られて育った側からすると信じられないかもしれないけど、罰のない家の子ほど親をがっかりさせるのが怖い。信頼があるから成立する罰、みたいなものは確かに存在するよ。
17. 名無しのReddit住民
自分は厳しい親だけど、虐待はしていない。ルールはふるまいと安全に関する大枠だけで、息子の成長に合わせて中身を変えてきた。そのうえで、あの子はどんなことでも自分に言ってくる。実際、ドラッグを試したことも、年齢的にアウトな飲酒も自分から白状してきた。罰は与えない。なんでそうしたのか話を聞いて、どんな結果になりうるか、繰り返すのがなぜまずいのかを一緒に確認するだけ。失敗すること自体は止めない。人はそこからしか学ばないからね。ちなみに自分の親は虐待寄りの厳しさで、ルール違反には暴力と罰が飛んできた。おかげで自分は嘘のプロだよ。
18. 名無しのReddit住民(>>17への返信)
最後の一文がえぐい。嘘のプロになった人が、息子には嘘をつく必要のない家を作ってるわけで、そこだけで十分すごいことをやってると思う。
19. 名無しのReddit住民
必ずしもそうとは限らないよ。自分の親はかなり厳しかったけど、嘘をつく必要を感じたことは一度もなかった。あの文が当てはまるのは、会話が成立してなくて、しかも殴られるかもしれないっていう恐怖がある家なんじゃないかな。
20. 名無しのReddit住民
厳しい親が必ずこそこそする子を育てる、という話は自分は信じてない。厳しいと表現されてるものの多くは、実際には虐待だと思う。厳しい親のもとで抜け出したり嘘をついたり反抗したりしてた人って、話を聞くとまず親との会話が成立してないんだよ。ルールの理由が説明されず、失敗が恥として扱われる。逆に、本当にただ厳しかっただけの親の子は、そこまで反抗してないし、今でも親と普通に喋ってる。うちの母もかなり厳しい部類だったけど、自分は今も母と仲がいいよ。
21. 名無しのReddit住民
恐怖は、隠し方を上手くする訓練にしかならないと思う。うちの工場でも同じでさ、ミスを報告するたびに説教が始まると分かってると、みんなまだ直せる段階では言ってこなくなる。それで、取り返しがつかなくなってから発覚するんだよ。
22. 名無しのReddit住民(>>21への返信)
これ本当にどこの組織でも同じだよね。報告が上がってこない現場は、部下が優秀じゃないんじゃなくて、上が報告を殴ってるだけ。家庭でも会社でも構造は変わらない。
23. 名無しのReddit住民
嘘つきになるパターンもあるけど、それより自分で決められない大人になるパターンのほうが怖いと思ってる。許可がないと動けないし、自分の判断をそもそも信用できない。ちょっと不健康なレベルまで受け身になるんだよ。
24. 名無しのReddit住民
自分は殴られて育った。結果どうなったかというと、誰にも何も打ち明けない人間になった。あと怒りの制御ができない。いやあ、楽しい人生だよ。
25. 名無しのReddit住民
うちは周りから厳しい親だと思われてたけど、子供たちはちゃんと育ったよ。うちでいう厳しさは「基準を持って、自分たちもそれを守る」という意味だったからね。子供を叩いたことはないし、意地悪を言ったこともないし、見下したこともない。常に敬意をもって接した。何かにノーと言うときは、必ず子供が理解できる説明をつけた。理由のないノーじゃなくて、目的のあるノーだよ。それとたまに、子供のほうから「それはおかしい」と反論が返ってきて、こっちが納得したときは普通に前言を撤回した。要するに、教育と導きが必要な人間として扱ったのであって、所有物や部下として扱わなかったってこと。子供たちはもう大人で、いい人間に育って、今でも自分たちを好きでいてくれる。友人が全員そう言えるわけじゃないのが、正直かなり寂しい。
26. 名無しのReddit住民(>>25への返信)
「子供の反論に納得したら前言を撤回する」ってさらっと書いてるけど、そこが世界一難しいところだからね。撤回できない親が、自分の権威を守るために罰をどんどん重くしていくんだと思う。
27. 名無しのReddit住民
親になってから思うんだけど、育児本って自分が取りたい立場を正当化してくれるやつが必ず1冊は見つかるんだよ。読んだ限りどれも確証バイアスの練習みたいなもので、「私は中流の親で、放任なり厳格なり何なりで育てて、うちの子は成功しました」って構造をしてる。子供がうまくいかなかった親は、そもそも自己啓発本を書かないからね。
28. 名無しのReddit住民
自分にとっての厳しさは、境界線があること、ルールがあること、行動には結果が伴うこと、できる歳になったら家のことを手伝うこと、そして自分の都合より家族の時間が優先される時期があること。愛情がないとか、きつく当たるとか、虐待するとかは、厳しさとは別物だよ。嘘の話でいうなら、親のコミュニケーションが幼稚なことと、嘘をついたほうが得だと学習させてしまうことのほうがずっと効く。角を立てないための軽い嘘※ 原文は white lies。相手を傷つけないための小さな嘘のこと。を親が日常的に使ってるところを、子供はちゃんと見てるからね。
29. 名無しのReddit住民
現役で厳しい親を持つ10代だけど、100%同意する。本音を言えば嘘なんてつきたくないよ。でも、正直に話したあとに始まる口論と罰の時間に耐える気力がないんだ。嘘をついてるときの自分もそんなに好きじゃないけどね。
30. 名無しのReddit住民
どの子も、親がどんなタイプだろうがどこかで必ず嘘はつくよ。大事なのは、嘘に気づいたときに親がどう動くか。正直でいることと、自分の行動に責任を持つことを支えてやれるかどうかだと思う。厳しさと甘さの中間のどこかが理想で、相互の敬意と信頼と、常識的に運用される境界線があれば、開けた関係は作れる。暴君でもダメだし、言いなりでもダメ。結局、育児に絶対の正解なんてなくて、親と子の組み合わせ次第でどの方針でもうまくいくし、どの方針でも失敗しうる、っていうのが本当のところだろうね。
まとめ
スレッド全体を通して見えてくるのは、賛否が割れているというより、「厳しい」という一語が二つの別物を指したまま議論されている、という構図です。片方は、ルールと基準があり、その理由が説明され、子供の反論に筋が通っていれば親が前言を撤回することもある家。もう片方は、罰の重さがその日の親の機嫌で変わり、失敗が恥として扱われる家。前者で育った人はほとんど嘘の必要を感じておらず、後者で育った人は例外なく「嘘が上手くなった」と語っています。つまり嘘を生むのは厳しさの強度ではなく、正直に言ったときに何が返ってくるか分からないという予測不可能さのほう。同じ構図は職場の報告にも当てはまる、という指摘が出ていたのも印象的でした。日本でも「厳しくしつけられた」という言い方は肯定にも否定にも使われますが、ルールの明確さと説明の有無で切り分けてみると、思い当たる家の風景が少し変わってくるかもしれません。皆さんは、子供の頃に親についた嘘を覚えていますか?

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