映画やドラマだとめちゃくちゃカッコよく描かれるのに、実際にやってる人に聞くと「地獄だよ」と即答される職業ってけっこうある。スパイ、ミシュランのシェフ、世界を飛び回る出張族——スクリーンの華やかさと現実のギャップに、現役・元従事者たちが本音をぶちまけていた。読んでいると「どの仕事もしんどいな…」と笑えてくる。
元スレッド:r/AskRedditより
海外の反応
1. 名無しのReddit住民
出張が多い仕事は全部これ。世界中を飛び回ってるって言うと羨ましがられるんだけど、現実は会議か、何もない辺鄙な現場の視察か、そのどっちかだけ。観光なんてできた試しがない。残りの時間はひたすらホテルと空港。正直、家で妻と一緒にいたいだけなんだよ。
2. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
俺もイベント会社で全国の会場設営をやってたから分かる。「出張いいなあ」ってみんな言うけど、俺が見てきたのはビジネスホテルと搬入口だけだよ。国中の。
※ 元コメントは英国の安宿チェーン「Premier Inn」を挙げていた。日本でいう全国チェーンのビジネスホテルのイメージ。
3. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
旅客機のパイロットもまさにこれ。飛ぶこと自体は確かにロマンがある。でも実態はクソ複雑なバスを運転してるようなもんだし、駆け出しの頃の給料は本当に話にならないレベルで安いんだ。
4. 名無しのReddit住民
潜入捜査官・スパイ。映画みたいな高級車も美女もいないし、もし捕まったら送り込んだ組織からはあっさり切り捨てられて「そんな奴は知らない」で終わり。誰も助けに来ないんだよ。
5. 名無しのReddit住民(>>4への返信)
それよりもっと地味だよ。スパイの大半は要するに業者みたいなもんで、プロの工作員に手なずけられて情報を抜かれる側の人間なんだ。CIAの拷問を内部告発した元職員いわく、仕事の中身は「資料を持ち出せそうな立場の相手と仲良くなって、プレゼントを贈る」こと。旅行や食事に連れ出して深い関係を作って、ある日さりげなく本題を切り出す。これを繰り返してネットワークができあがる。本当に訓練を受けてるのは元締めだけで、末端がトラブったときに助けてもらえるかは運次第。
※ 内部告発者はジョン・キリアコウ。CIAの「強化尋問」を公にした実在の元職員。
6. 名無しのReddit住民
独裁国家相手だと「人質交換のコマ」にされることもあるらしい。観光客をさらって、捕まってる自国の工作員と交換する材料にするんだ。映画みたいにアクションで華麗に脱出、なんてことはまず起きない。
7. 名無しのReddit住民
医療職。精神的な負担、ストレス、勤務スケジュール、どれもえげつない。意識して守らない限り、ありとあらゆる人間関係をぶっ壊していく仕事だよ。恋人も友達も、気づいたら離れていく。
8. 名無しのReddit住民(>>7への返信)
地方の救急で医者やってる。95%は退屈、残り5%が純粋な恐怖。それに長時間労働、睡眠不足、飯はジャンクばかり。彼女ができても続いた試しがない。「他に誰もいないから自分が行くしかない」っていうのを分かってもらえないんだ。いっそ病院の物置に住めば通勤がない分ラクかもとすら思う。
あと、よく「面白い症例が来るとテンション上がる?」って聞かれるけど、冗談じゃない。腹痛の患者を1000人診るほうが、柵に串刺しになった農家を1人診るよりずっとマシ。俺が「面白い」と思える症例があるってことは、誰かが人生最悪の日を迎えてるってことなんだから。
9. 名無しのReddit住民
研究者全般。映画みたいに世紀の大発見をするわけじゃない。うまくいかない実験を延々と繰り返すだけ。週に一度ボスに報告すると「週80時間働かないお前は怠け者だ」って顔をされ、運良く成果が出ても、それは同じ分野のごく一握りしか気にしない超ニッチな発見だったりする。
10. 名無しのReddit住民(>>9への返信)
物理をやりたくて大学に入る前、同級生と粒子加速器の見学に行ったんだ。地上階はパイプだらけ、アルミ箔だらけで超クールだった。で、地下の窓もない小さなラボにいる博士課程の人を訪ねたら、彼が「この実験はめちゃくちゃ刺激的なんだ、世界でまだ5回しか行われてないから」と言った。当時の俺たちは「4回も同じ結果が出てるのに何が面白いの?」と本気で困惑したよ。数年後に修士に進んで悟った。実際に研究してるのは博士課程の連中だけで、あとはみんな助成金の申請と、幼児レベルの精神年齢の教授同士の政治闘争に明け暮れてるだけだって。博士には進まず民間に逃げたら、面白い課題は山ほどあるし給料は倍だった。
11. 名無しのReddit住民
ミシュランの星付きレストランのシェフ。映画は情熱と芸術の世界として描くけど、誰も見せないものがある。狭くてボロいアパート、薬物、そして壊れていく精神。あのキラキラの裏側は地獄だよ。
12. 名無しのReddit住民(>>11への返信)
それってまさに海外ドラマ『THE BEAR』が描いてるやつだよね。あの厨房の怒号と緊張感、観てるだけで胃が痛くなる。
※『THE BEAR/ザ・ベアー』は名店出身の若手シェフがシカゴの実家のサンドイッチ店を立て直す米ドラマ。厨房のヒリつく現場をリアルに描いて高評価。
13. 名無しのReddit住民
建築家。映画だと天才がサラサラと美しい建物を描いて終わり、みたいに見えるけど、現実は階段の施工図を延々レビューする仕事だよ。倉庫の外壁をどう貼るか考えて、クライアントと延々言い争う。子供が夢見るやつとは全然違う。
14. 名無しのReddit住民
バーテンダー。理想はカウンターを磨きながら常連と軽妙なやりとりをして、たまにイケメンと粋な会話。現実はなるべく喋らずに伝票を直して金を数え、ひたすら掃除して在庫を補充して、早く閉めたいと願ってるだけ。
15. 名無しのReddit住民(>>14への返信)
働き始めの10年をバーカウンターの中で過ごした。やって良かったとは心から思う。ストレス管理、揉め事の仲裁、マルチタスク、忍耐、社交術、愛嬌——人生に必要なスキルを全部叩き込まれた。何にも代えがたい経験だよ。
でも、もう一度あれをやれと言われたら、裸足で全力疾走して逃げ出すね。
16. 名無しのReddit住民(>>14への返信)
元ファミレスのバーテンダーだけど、数十種類のレシピ暗記も忘れないでくれ。うちは定番50種を完全暗記必須だったのに、メニューは年4回変わるんだ。しかも酒を飲む祝日は深夜まで営業で、もたつくと客の機嫌が一気に悪くなる。そのうえ本部のルールやら何やらに縛られてさ。
※「フェアー(flair)」=従業員が制服に付ける義務のあるバッジやピン。映画『リストラ・マン』で“やる気の押し付け”の象徴として有名になったネタ。
17. 名無しのReddit住民
私立探偵。映画みたいにアロハシャツでフェラーリ、なんてあり得ない。実際は目立たない地味な車の中に何時間も、いや何時間も何時間も座って張り込み。狭いし暑いし、通行人には不審がられるし。これが探偵業のリアル。
18. 名無しのReddit住民(>>17への返信)
「俺の体には8発の弾が入ってる。1発は鉛で、残りはバーボンだ」——こういう渋い名探偵に憧れたんだよなあ。現実は缶コーヒー片手にあくびを噛み殺してるだけなのに。
※ 元ネタは人気漫画『カルビンとホッブス』に登場する、主人公の妄想上のハードボイルド探偵「トレーサー・ブレット」の決め台詞。
19. 名無しのReddit住民
麻薬の売人。映画じゃ札束を抱えて豪遊してるけど、ちゃんと計算すると、大半の末端はマクドナルドで働いたほうがマシな稼ぎしかないんだよ。リスクだけ無駄にデカい。割に合わなさすぎる。
20. 名無しのReddit住民(>>19への返信)
ドラマ『THE WIRE』のプートだって、結局あの世界から足を洗ってスニーカー屋の店員に落ち着いたしな。フィクションでも一番賢いキャラほど早めに抜けてる。
※『THE WIRE』は米ボルチモアの麻薬組織と警察を群像で描いた名作ドラマ。プートは末端の若者で、最後に堅気のスポーツ用品店員になる。
21. 名無しのReddit住民
司書。映画だと本を棚に戻して、座って読書して…みたいな静かなイメージだけど、現実は精神的に不安定な人の対応、行き場のない人の支援、そして一日中いろんな人の鬱憤の的にされる仕事。心がすり減る。読み聞かせ会や蔵書の選定みたいな本当に良い部分はスクリーンにはまず映らない。
22. 名無しのReddit住民(>>21への返信)
公共図書館を実質的に行き場のない人のメンタルケア施設にしてしまってるの、いろんな意味で破綻してるよ。司書は専門の訓練を受けてるわけじゃないし、設備も足りない。本来やるべき支援には全然及ばないし、結果として一般の家族連れが図書館から遠のいて、図書館への支持そのものが下がっていく。とはいえ、これは都市部のごく一部の話で、大学図書館や郊外の図書館は全然そんなことないけどね。
23. 名無しのReddit住民
特殊部隊系。シールズ、グリーンベレー、レンジャー、その手のやつ。映画じゃ最強のヒーローだけど、現実は心も体も一生モノで壊される。出せるものを全部出し尽くして、何も残らなくなるまで続ける。一見すると堂々と人生を闊歩してるように見えても、実際は膝も腰も肩もボロボロで、ドアに背を向けられず、ちょっとした物音にビクッとする体になってる。
※「ネイビーシールズ」は米海軍の特殊部隊。レンジャーやグリーンベレーも米陸軍のエリート部隊で、映画やゲームの題材として人気。
24. 名無しのReddit住民(>>23への返信)
特殊部隊といえば。俺は本物の偵察兵じゃなかったけど、現役の海兵歩兵だった間ずっと「偵察任務」をやってた。それがもう、世界一退屈な作業でさ。何時間もかけて観測地点に潜入、丸一日、ときには何日も、何もない一点をひたすら凝視、また何時間もかけて撤収。これを何日も何週間も延々と繰り返す。映画みたいなドンパチは一切なし。
25. 名無しのReddit住民
機関士(電車の運転士)。「冒険を求める男の誠実な仕事」みたいなイメージが200年くらい謎に生き残ってるけど、現実は鉄道会社にこき使われてボロ雑巾扱い。まともな生活と呼べる時間は、仕事の準備か仕事からの回復に全部消える。しかも泊まりは大抵、ど田舎のしょぼいホテル。絶対におすすめしない。
26. 名無しのReddit住民(>>25への返信)
友達が運転士と付き合ってたけど、ワークライフバランスはゼロだったらしい。基本ずっとオンコールで、決められた休憩以外は深夜3時だろうと叩き起こされて出勤、いつ帰れるかも分からない。結局、彼女のほうから別れを切り出してた。まともに付き合うのが無理だったって。
27. 名無しのReddit住民
クリエイティブ系全般。画面の中だと、画家は高い家賃の都会のアトリエで優雅に暮らし、作家はマホガニーの机に向かってる、みたいな絵面でしょ。現実は、こっちを見下してくるクライアントや同僚の相手をして、「どの仕事も今すぐ」って言われ続けるだけ。彼らはクリエイティブな作業に何が必要か全く理解してない。
28. 名無しのReddit住民(>>27への返信)
自分の創作欲を満たすために作る芸術と、他人を満足させるために作る芸術は、俺の中では天と地ほど違う。ヤギひげにベレー帽のキザな芸術家みたいな物言いはしたくないんだけど、後者は本当にこっちのやる気を根こそぎ殺すんだよ。
29. 名無しのReddit住民
パン屋。ラブコメだと、情熱だけで自分の店を開いた女性が、毎朝ブルーベリーマフィンを買いに来る常連の素敵な男性と恋に落ちる…みたいな小洒落た店として描かれる。でも実際は朝4時か5時には起きてパンを焼き始めなきゃいけないんでしょ? しかも個人店だとオーナー一人で回してて、自由時間も少ないし、映画に出てくるような豪邸に住める収入もとても無理だと思う。
30. 名無しのReddit住民
このスレを読んでて気づいたけど、大学で「これを勉強しないと学位が無駄になるぞ」って言われた職業、ほぼ全部出てるな。医者、看護師、弁護士、教師。みんな憧れて目指した先がこれかと思うと、ちょっと笑えてくる。結局のところ、評判のいい仕事ほど志望者が殺到して、働き手が余って待遇が下がっていくんだよ。逆に評判の悪い仕事は人が来ないぶん、まともな人材が貴重で案外マシだったりする。
まとめ
並んだ職業を見渡すと、美化されやすい仕事には共通点がある。「自由」「冒険」「情熱」「華やかさ」——スクリーンが切り取るのはいつもこの部分で、その裏にある長時間労働・薄給・人間関係の犠牲・心身の摩耗は都合よくカットされている。出張族の本音「家で家族といたいだけ」や、救急医の「面白い症例が来るのは誰かの人生最悪の日」という言葉は、職種を問わず効いてくる。面白いのは、評判のいい仕事ほど人が殺到して待遇が下がるという皮肉まで語られていたこと。憧れの正体は、たいてい外から見た一瞬の絵面なのかもしれません。皆さんが「映画では素敵に見えるけど、実際は大変そう」と思う職業は何ですか?

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