配偶者を亡くしたあと、遺品を片付けていて出てきたもの。r/AskRedditで「亡くなってから知った秘密は?」と聞いたスレッドには、読んでいて胸が温かくなる話と、背筋が寒くなる話が同じ数だけ並んだ。40年間だまって世界中の子どもに仕送りをしていた人と、家庭をもうひとつ持っていた人が、同じ引き出しから出てくる。
元スレッド:r/AskRedditより
海外の反応
1. 名無しのReddit住民
秘密を見つけた、っていうのとはちょっと違うんだ。夫が亡くなったあとに分かったのは、彼を本当に知っていたのは自分だけだったってこと。誰にでも心を開くタイプに見えてたのに、家族に話を聞いても誰ひとり彼の中身を知らなかった。私にだけ全部話してくれてたんだと、いなくなってから気づいた。
2. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
母方の祖母は、亡くなってから収入の1割を40年間ずっと、世界中の恵まれない子どもの支援に回していたことが分かった。手紙の束が出てきて、進路の相談に乗ったり、成長した写真や家族の写真を送ってもらったりして、その子たちのほぼ一生分やり取りが続いてた。私たちにとっては優しいおばあちゃんだったけど、何百人もの子にとっても同じだったなんて知らなかったよ。葬儀に来てくれた人もいたし、散骨した場所までわざわざ足を運んで写真を送ってくれた人もいた。3. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
祖母はレシピについて全員に嘘をついてた。好きな料理の作り方を書き写してもらってたのに、どうしても同じ味にならなくて。一緒に台所に立っても違う。「慣れよ慣れ、そのうちできるようになるから」ってずっと言われて、自分は料理が下手なんだと43歳まで思い込んでたよ。家を片付けてたら父が本物のレシピの束を奥から見つけてさ。書いてもらった分は全部わざと間違えてあった。本物で作ったら一発であの味。もう笑うしかない。
4. 名無しのReddit住民
夫はゲイの男性を狙ったロマンス詐欺で金を巻き上げてた。パソコンのフォルダを整理していて出てきたやりとりを読むまで、まったく気づいてなかった。名乗っていた名前も、送っていた顔写真も、全部よその他人のものだった。※ ロマンス詐欺=恋人や結婚相手を装って親密になり、そのうえで金を送らせる手口。
5. 名無しのReddit住民(>>4への返信)
差し支えなければ聞きたいんだけど、一人あたりどれくらい取ってたの?この手の話、金額を聞くたびに桁が想像を超えてくるから、正直こわいもの見たさで気になってしまう。6. 名無しのReddit住民(>>4への返信)
一行で人に二度読み返させる文章ってあるんだな。浮気が発覚したとかならまだ想像がつくけど、配偶者が他人を騙して金を取ってた側だったって、裏切りの種類がまるっきり違う。誰を悲しめばいいのかが急に分からなくなるやつだ。
7. 名無しのReddit住民
自分じゃなくて母の話。父が亡くなったあとにベッド脇の引き出しを開けたら、白い粉の入った小袋が出てきた。それまで洗濯物からしょっちゅう出てきた短いストローの意味が、その瞬間に全部つながったって言ってた。
8. 名無しのReddit住民(>>7への返信)
昔その手のものに手を出してたことがあるけど(絶対にやめたほうがいい)、当時の恋人には一瞬でバレてたよ。まあ向こうも事情を知ってたから見るポイントが分かってたんだろうけど、それにしても隠し通すのは無理だと思う。人格ごと変わるから、付き合った時点からずっとやってて比べる材料がない、くらいじゃないと気づかれないはず。
9. 名無しのReddit住民
父に隠し子がいた。母と出会う前の子で、母が知ったのは葬儀のあと、机の引き出しから出生証明書が出てきたときだった。四十数年ものあいだ誰にも言わずに持っていたわけで、母はしばらく口をきけなかった。※ 米国では出生証明書が身分証明の基本書類にあたり、家庭の書類箱に原本を保管していることが多い。
10. 名無しのReddit住民(>>9への返信)
知り合いの家でも似たことがあった。父親が亡くなったあとで、別に家庭が二つあったことが判明。上に三人、下に二人きょうだいが増えて、いちばん下はまだ6歳くらいだったらしい。全国でフランチャイズの店を回していて出張だらけの人だったから、それで成立してたみたい。葬儀のあとに家系図を書き直すことになるとは誰も思わないよね。
11. 名無しのReddit住民
元夫の話。付き合っていた1972年に浮気をしていて、その相手との間に息子がいた。生まれたのは私たちの結婚式の3か月前。それを知ったのは2年前だよ。半世紀近く、自分の結婚式の写真をまるで別の意味で眺めていたことになる。
12. 名無しのReddit住民
祖父が二人ともそうだった。亡くなった途端に、知らない家族がわらわら出てくるやつ。父も相当な人で、私は人生の大半を、父親が同じきょうだいが増えていく知らせを受け取って過ごしてる。亡くなって6年経つのに今も出てくるから、正直もう何人いるのか数えてない。関わりもほとんど持ってない。
13. 名無しのReddit住民
夫が浮気していたのを知ったのは、葬儀に愛人が現れて、まるで自分が妻みたいな顔で泣いていたときだった。あの瞬間は本気で自分の手で墓穴を掘ってやりたくなったよ。子どもたちにとって父親の最後の記憶があれになるいわれはないのに。
14. 名無しのReddit住民(>>13への返信)
それ、向こうはあなたの存在を知ってたの?ていうか何か遺されてたりした?聞いていいことじゃないのは分かってるんだけど、その場に居合わせた親族の顔が想像できなさすぎて頭が追いつかない。
15. 名無しのReddit住民
そもそも私のことを好きですらなかったこと。結婚しているあいだずっと浮気して嘘をついていて、しかも友人にも親族にも完璧に取り繕ってた。みんな私が彼の運命の相手だと思ってたよ。きついのは、自分が知っていたつもりの彼と、あったつもりの人生を同時に弔わなきゃいけないことと、なんで気づかなかったんだと自分を責め続けることなんだよね。
16. 名無しのReddit住民(>>15への返信)
うちは浮気はなかったけど、愛してるっていうのが嘘だった。人生そのものが土台から嘘だったと分かるのが浮気と同じくらいこたえるって、経験してない人にはなかなか伝わらないんだよね。急がなくていいと思う。この手のことは本当に何年もかかるから。
17. 名無しのReddit住民
借金。しかも大半は私に返す当てのない額だった。前年分の税金は申告も納付もしてなくて、クレジットカードも滞納(全部本人名義だったのが唯一の救い)。入院してから亡くなるまでの医療費の請求が35万ドルまで膨らんだ。おまけに世帯収入の75%が彼と一緒に消えた。子どもが全員独立したあとだったことだけが幸運だったよ。最初の1年はまったく笑えなかった。※ 35万ドルは日本円で5,000万円規模。米国には日本のような公的な国民皆保険がなく、民間保険に入っていても自己負担の上限を超えた高額請求が本人や遺族に届くことがある。
18. 名無しのReddit住民(>>17への返信)
うちも似たようなもので、夫が亡くなってからカードの残債が2万6,000ドル出てきた。欲しいものを片っ端からカードで買っていたなんて全然知らなかったよ。2年かけてもうすぐ返し終わるところ。※ 日本円でおよそ400万円。
19. 名無しのReddit住民
うちは逆で、祖父が45年かけてこっそり貯めていた口座を祖母に遺してた。数百万ドル。90年代に早くに亡くなった人で、祖母はずっと家計は苦しいものだと思い込んでたし、お金のことは全部祖父任せの、いかにも昔ながらの夫婦だったからね。おかげで親族全員を何度も旅行に連れて行けたし、20人以上いる孫とひ孫に誕生日とクリスマスのたびに現金を配ってる。94歳、今も元気だよ。
20. 名無しのReddit住民(>>19への返信)
いいなあ。自分は将来、夫の隠し借金のほうを発見する側だと踏んでるから、どうか私が先に死にますようにと本気で思ってる。同じ「隠してた」でも、貯めてたのと使ってたのとでは天と地だ。
21. 名無しのReddit住民
父はアルコール依存で、トラックの内張りに現金を詰め込んでた。祖母が売りに出す前に車内を掃除していて、プラスチックの内側から出てきたんだ。総額で2万ドル近く。母がその後の生活を立て直せたのはこの金があったからだけど、たぶん本人は車ごと消えて別の人生を始めるつもりだったんだと思う。母にずっと酒をやめろと言われるのが嫌だったんだろうな。感謝と落胆が同時に来る発見だったよ。※ 2万ドルはおよそ300万円。
22. 名無しのReddit住民(>>21への返信)
飲みに行く金を手元に残さないために、少しずつ突っ込んでただけかもしれないよ。あるだけ飲んでしまう自覚がある人は、自分から取り出しにくい場所にわざと隠すことがあるから。逃げる準備じゃなくて、逃げないための工夫だった可能性もあると思う。
23. 名無しのReddit住民
首が緑のリボンで留めてあった。
24. 名無しのReddit住民(>>23への返信)
その話、小学校のあいだずっと悪夢の種だったよ。図書室の怪談集に必ず入ってて、みんな一度は通る道なんだ。ここでその一行だけ置いて去っていくの、性格が悪すぎて好き。※ 英語圏の子ども向け怪談の定番。首に緑のリボンを巻いた女性が生涯「ほどかないで」と言い続け、年老いた夫がとうとうほどくと首が落ちる、というオチ。
25. 名無しのReddit住民
うちのはもっと微笑ましい話。離婚したあとも子育ての相棒として仲良くやっていた元夫が亡くなって、事情があって私が元の家に戻ることになったんだ。荷物がほとんど残っていたからひとつずつ丁寧に箱に詰めていったんだけど、専門書やマヤ文明の資料に混じって、1950年代の児童文学作家の本だけを集めた小さなコレクションが出てきた。カワウソやビーバーが主人公の、動物を主役にした少し長めの童話。しかも同じ本を2冊も3冊も持っていて、「状態良・書き込みあり」から「初版・美本」へ着実に買い直した跡がある。1冊はその作家が州知事に宛てた署名入りだった。天文学者でマヤ文字を読んでパンクバンドをやっていた人が、それとは別に50年代の児童文学を静かに集めてた。今でも不思議で、いちばん好きな発見だよ。
26. 名無しのReddit住民(>>25への返信)
最初はソーントン・バージェスかと思ったんだよ。動物がしゃべって森の中で人間くさいことをやる、あの手触りだから。でも投稿主が後から追記してて、集めてたのはジョセフ・ウォートン・リッピンコットって別の作家だった。「Chiseltooth, the Beaver(ビーバーのチゼルトゥース)」みたいに、動物を一匹選んで名前を付けて一冊書ききるタイプの人らしい。天文学者でマヤ文字を読んでパンクバンドをやってた人が、そういう本を黙って初版まで買い直してたって、もう最高じゃないか。※ ソーントン・バージェスは同系統の米国の童話作家で、日本では1973年放送のアニメ『山ねずみロッキーチャック』の原作者として知られる。ここで挙がっているリッピンコットは別人。
27. 名無しのReddit住民
亡くなった妻が、私と子どもたちに宛てた手紙をマットレスの下に隠していた。見つけたのは半年近く経ってからで、シーツを替えようとして手が当たったんだ。いつ書いたのかも分からないし、書いたことを一言も言わずに逝ったのがいかにも彼女らしくて、しばらく封を開けられなかった。
28. 名無しのReddit住民(>>27への返信)
うちの母も同じことをしてた。私ときょうだいに一通ずつ。見つけたのは3年後、父も亡くなって家を片付けたときだよ。それとは別に、物置のクリスマス飾りの箱の中にもう一通隠してあって、「もし次のクリスマスに私がそこにいなかったら」って書き出しだった。実際その翌年の2月に体調を崩して、脳腫瘍が見つかって、8か月後に亡くなった。あの箱を開けるまで、本人にそんな予感があったなんて誰も知らなかった。
29. 名無しのReddit住民
妻の家族が、誰も彼女のことを大事に思っていなかったこと。葬儀も埋葬も、本人の希望と真逆の形でやりたがった。友人も来なかった。週に一度通っていた集まりに連絡したら「その人どなたですか」と言われ、彼女がいつも話していたネット上の友人二人に知らせたら、二人とも「そんなに話してないので……ご連絡ありがとうございます」だった。来たのは職場の同僚が数人だけ。いちばん打ちのめされた顔をしていたのが彼女の上司で、最後に会場をひとりで何時間もかけて片付けてくれた。私は骨壺を抱えたまま、それをただ見てた。
30. 名無しのReddit住民
明るいほうの話をひとつ。夫が亡くなったあと、二人で写ってる写真を一枚でも多く残したくてスマホの中身を移してたら(やましいものを探してたわけじゃない)、数か月前に撮られた、ソファの下から猫を引っ張り出そうと床に這いつくばってる私の尻の写真が出てきた。ちゃんと服は着てる。無言で構えてたんだなと思ったら笑えてきて、そのあとしばらく泣いた。楽しんでもらえてたなら何よりだよ。
まとめ
並んだ話をまとめて眺めると、発覚した秘密そのものより、遺された側が「自分の知っていたあの人は誰だったのか」を組み立て直す作業のほうが重いことが分かる。相手が善人だった場合ですら、隠されていた分だけ知らなかった人生が増えるからだ。祖母のレシピも、45年ぶんの貯金も、マットレスの下の手紙も、「黙っていた」という一点だけ見れば隠し口座や隠し子と変わらない。違うのは、それが誰のために伏せられていたか。自分のために隠したものは遺族の負債になり、相手のために伏せたものは遺族の宝物になる。日本でもエンディングノートや終活が定着してきたけれど、あれは結局のところ「片付ける側に何を残すか」を先に決めておく作業なのだと、このスレッドを読むと腑に落ちる。皆さんは、自分がいなくなったあとに見つかったら少し困るものが、家のどこかにありますか?


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