お金がある人にしかできない体験もあれば、今夜からタダでできる体験もある。海外の掲示板で「人生で一度は絶対に味わっておくべき、10点満点の体験って何?」というスレッドが立ち、絶景から二度寝、そして「あれは過大評価だった」という反論まで、いろんな角度の答えが並んだ。
元スレッド:r/AskRedditより
海外の反応
1. 名無しのReddit住民
光害がほぼゼロの場所で夜空を見上げること。あれを一度やると、街で見てた空のほうが偽物に思えてくる。俺が初めて見たときは星が多すぎて、逆にどれが星座なのか分からなくなった。
2. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
わかる。砂漠でキャンプしたとき、空にうっすら白い帯がかかってて「雲が出てきたな」って本気で思ったんだよ。あれが天の川だと気づくまで10分くらいかかった。
3. 名無しのReddit住民
夜中にふっと目が覚めて、時計を見たら土曜の午前3時40分。明日は予定もないし締め切りもない、いくらでも寝ていい。そこからもう一度眠りに落ちていく瞬間 😴 これ以上の贅沢を俺は知らない。
4. 名無しのReddit住民(>>3への返信)
一円もかからない満点体験って結局これだよな。スカイダイビングも日食も金と移動時間が要るけど、二度寝は今夜からできる。しかも何回でもできる。
5. 名無しのReddit住民
炎天下で何時間も喉がカラカラだったあとに飲む、キンキンに冷えた水を一杯。あれを超える飲み物はこの世に存在しないと本気で思ってる。ワインでもビールでもなく、ただの水だよ。
6. 名無しのReddit住民
誰かに恋してる状態そのもの。朝起きた瞬間からその人のことを考えてて、何の変哲もない通勤路まで違って見える。あの数か月は脳の配線が丸ごと組み替わってたと思う。
7. 名無しのReddit住民(>>6への返信)
そして失恋も込みで10点満点なんだよな…。片方だけ味わって済ませられた人がいるなら、やり方を教えてほしい。
8. 名無しのReddit住民
自分が相手を想ってるのと同じ重さで、死ぬまで想い返してくれる人がいること。これだけは運の要素が大きすぎて、努力でどうにかできるものじゃないのが辛いところなんだけどね。
9. 名無しのReddit住民
人生のいろんな時期に大事だった人たちが、全員ひとつの部屋に集まって自分を祝ってくれる日。結婚式が一番よくあるパターンだけど、節目の誕生日なんかでも起きる。学生時代の友達と職場の同僚が勝手に意気投合してるのを眺めるのが、あの日の一番いいところだった。
10. 名無しのReddit住民
この質問のせいで、長いこと思い出さなかった記憶が一気に戻ってきて、正直ちょっと動揺してる。うちの祖父は、とにかく全員が近くにいたがるタイプの人だった。優しくて頭が良くて、磁石みたいな人。祖父が生きてた頃は、休みのたびに親族全員が集まって3日も4日も一緒に過ごしてた。スマホが普及する前だから、食卓にあるのはうまい飯と延々続く会話だけ。学者もいれば商売で成功した人も、現場で体を使ってる人もいて、議論は熱くなるのに喧嘩には一度もならなかった。他人の意見を最後まで聞いて、そのうえで反論していいんだと10代の自分に教えてくれたのはあの食卓だよ。祖父が亡くなったらその習慣ごと消えて、今のうちの一族はかつてないほどバラバラだ。あの頃に戻りたい。
11. 名無しのReddit住民
一人旅。誰にも合わせなくていいから、朝10時まで寝ててもいいし、気に入った店に3日連続で通ってもいい。自分が本当は何が好きなのかが、嫌でもはっきりしてくる。
12. 名無しのReddit住民(>>11への返信)
正直に言うと、俺は一人旅はちょっと過大評価されてると思ってる。最初の3日は最高なんだけど、そのあとは「これ誰かと一緒に見たかったな」が全部の感動にくっついてくる。夕日がきれいなほど寂しくなるんだよ。
13. 名無しのReddit住民
知り合いがゼロの街で、一度は完全に一人で暮らしてみること。結婚する前に絶対やっておいたほうがいい。自分の生活が誰の手も借りずにどこまで回るのか、やってみないと一生分からないままだからね。
14. 名無しのReddit住民
全部いったんリセットして、一からやり直すこと。新しい街、新しい仕事、新しい人間関係。怖いのは最初の1か月だけで、そのあとに来る「二度目の人生が始まった」みたいな感覚は一回味わう価値がある。
15. 名無しのReddit住民
皆既日食を一度は自分の目で見てほしい。昼間なのに気温がすっと下がって、鳥が鳴きやんで、周りにいる見知らぬ人たちが全員同時に叫ぶ。あの2分間だけは完全に別の惑星に立ってた。
16. 名無しのReddit住民(>>15への返信)
これは本当に伝えておきたいんだけど、部分日食と皆既日食はまったくの別物だからな。99%と100%の差は1%じゃない。太陽が完全に隠れて初めて、あの黒い穴とそれを取り囲む光の輪が見える。近くまで行くなら、あと数十キロ足を伸ばして完全に隠れる帯の中に入るべきだよ。
※ 皆既日食は月が太陽を完全に覆い隠す現象で、太陽の外側の大気(コロナ)が肉眼で見える。日本国内で次に見られるのは2035年9月2日、北陸から北関東にかけての帯とされている。
17. 名無しのReddit住民
・大草原に夏の雷雲が近づいてくるのを眺める
・動いている船の舳先に立つ
・地下鉄に乗る
・立派なホールでオーケストラを聴く
・ちゃんとしたレストランでちゃんとした食事をする
・徹夜して日の出まで起きている
・雪の玉を投げる
※ 大草原(プレーリー)は北米中西部に広がる平原地帯。地平線まで遮るものがないので、遠くの積乱雲が近づいてくる様子が何十分もかけて見える。
18. 名無しのReddit住民(>>17への返信)
このリストに地下鉄がしれっと混ざってるのが最高なんだよな。育った場所によっては、地面の下を電車が走ってること自体が一生に一度の衝撃なんだよ。俺の従兄弟は22歳で初めて乗って、階段を降りる時点でずっと笑ってた。
19. 名無しのReddit住民
もう無理だと何度も思って、体は限界で、それなりに痛い思いもしたあとで、とんでもなく長い挑戦をやり切ること。ウルトラトレイルを完走したときに出てきた感情は、全部を出し切らないと絶対に再現できない種類のものだった。
※ ウルトラトレイルは山道を走る超長距離レースの総称。フルマラソンの42kmを大きく超える100km級のコースもあり、丸一日以上かけて山中を走り続けることになる。
20. 名無しのReddit住民(>>19への返信)
そこまで極端じゃなくても味わえるよ。俺はフルマラソンの35キロ地点で完全に心が折れて、そこから一歩ずつ進んでゴールしたときに同じ顔で泣いてた。距離の問題じゃなくて、自分を疑い切ったあとに足を出せるかどうかの話なんだと思う。
21. 名無しのReddit住民
スカイダイビング。飛行機のドアが開いた瞬間の風の音だけで、普段抱えてる悩みが全部どうでもよくなる。相場は250ドル(約3万7千円)くらいだけど、それで物の見方が一段ずれるなら安いほうだと思ってる。
22. 名無しのReddit住民(>>21への返信)
正直に言わせてもらうと、俺には過大評価だった。落ちてる間ずっとインストラクターに背中を固定されてて、自分で何かをやってる感じがまるでない。同じ金額を払うなら、レンタルのゴーカートを何時間も走らせたほうが俺は10倍楽しかったよ。
23. 名無しのReddit住民
犬と暮らすこと。保護施設から引き取ったならなおいい。仕事から帰ってきて、あの全力で喜ぶ生き物に毎日出迎えられる生活を一度知ったら、もう元には戻れないよ。
※ 欧米では、ペットショップで買うのではなく動物保護施設(シェルター)から引き取るのが犬の入手経路としてごく一般的で、そのこと自体が誇らしく語られる。
24. 名無しのReddit住民
アマルフィ海岸の海に、力を抜いてただ浮かんでいた時間。目に入るのは崖にへばりついた家並みと青だけで、頭の中がきれいに空っぽになった。あの30分だけは何の役にも立たない人間でいられた。
※ アマルフィ海岸はイタリア南部、ナポリの南に伸びる約40kmの海岸線。断崖に色とりどりの家がへばりつく景観で知られ、世界遺産に登録されている。
25. 名無しのReddit住民(>>24への返信)
自然の中で服を全部脱いで泳ぐのも足しておいてくれ。人のいない湖でやったとき、水が体全体に直接触れてくる感覚が異常に気持ちよくて、今まで何のために水着を着てたんだろうと本気で考えた。
26. 名無しのReddit住民
生まれたての赤ん坊の頭のにおいを嗅ぐこと。あれは絶対に何か仕込まれてるだろ。理屈じゃなく脳の奥がとろける感じがして、自分の子じゃなくても分かると思う。
27. 名無しのReddit住民
針金が100本くらい生えてる、頭に被せるタイプのマッサージ器あるだろ。あれを自分じゃなくて他人にやってもらうやつ。理由はまったく説明できないんだけど、自分でやるのと全然違うんだよ 😅 一回やってもらえば分かる。
28. 名無しのReddit住民
意外だし暗い答えかもしれないけど、一度は大きな喪失か、手ひどい失望を経験しておくべきだと思ってる。そこを通ったあとじゃないと、今の自分の手元に何が残っているのかが本当の意味では見えてこないから。
29. 名無しのReddit住民
自分なんて何一つ足りてないと思い込んでた時期を抜けて、ある日ふっと「いや、自分はもう十分どころか有り余ってる」と分かる瞬間。うちの場合は、親が自分のことを誇りに思ってるのが言葉の端から伝わってきた日がそれだった。あの感覚はちょっとした麻薬だよ。
30. 名無しのReddit住民
自分という存在がどれだけ取るに足らないかを、頭じゃなく体で理解すること。そしてそれが自分の人生にとって何を意味するのかを、ちゃんと考えてみること。1番の人が書いてる星空を見た夜に俺はそれを食らって、3日くらい仕事が手につかなかった。
まとめ
面白いのは、金額と満足度がまるで比例していないことだ。250ドルのスカイダイビングは「過大評価だった」と反論され、一方で土曜の午前3時40分に目が覚めて二度寝する瞬間は誰にも否定されなかった。強い体験として残るのは、値段よりも「自分の日常の物差しが一段ずれる瞬間」らしい。光害ゼロの星空も、皆既日食も、知り合いゼロの街での一人暮らしも、共通しているのは「それまで当たり前だと思っていた景色が偽物に見えてくる」ことだった。もうひとつ目立ったのは、喪失や失望を10点満点に数えている人が少なくないこと。祖父の食卓が消えたことを語る長文も、失恋込みで恋を推す返信も、良かったからではなく、それがあったから今の手元が見えるという理屈で並んでいる。日本だと「一度は経験しておくべき」という言い方には、留学や登山みたいな大きな挑戦が来がちだけれど、このスレッドの上位はむしろ二度寝と冷たい水だった。皆さんにとっての10点満点の体験は、どれくらいの値段でしたか?

コメント