披露宴で流れる定番のラブソング。誰もが一度は聴いたことのある名曲ばかりなのに、実は中身がまったくラブソングじゃない曲がかなり混ざっている——という話題が海外の掲示板で盛り上がっていた。監視、不倫、別れ、そして暴力。会場の誰も気づいていないまま、フロアが幸せそうに埋まっていくのが一番怖い。
元スレッド:r/AskRedditより
海外の反応
1. 名無しのReddit住民
これはもう『Every Breath You Take』一択でしょ。式場であのイントロが流れるたびに、あ、またここも誰一人として歌詞を読んでないんだな、って思ってる。しかも十中八九、新郎新婦のどちらかが選んでる。
※ 『Every Breath You Take』はイギリスのバンド、ザ・ポリスが1983年に発表した世界的ヒット曲。ゆったりした美しいメロディで恋の歌に聞こえるが、内容は別れた相手の行動を一つ残らず見張り続けるという執着と監視の告白。作者のスティング自身も、これは嫉妬と支配についてのダークな曲だという趣旨の発言を繰り返している。
2. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
誤解されたまま定着した曲の二大巨頭だよね。もう一方は『Born in the U.S.A.』。あっちもスタジアムで愛国ソング扱いされてるけど、実際は戦争から帰ってきた兵士が国に見捨てられて行き場を失う話だから。3. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
メロディが優しすぎるのがいけないんだと思う。中身を知ってから聴き直すと、ロマンチックどころか背筋が寒くなる曲でしかない。あれをよく人生で一番幸せな日にかけられるなと本気で感心する。
※ 『Born in the U.S.A.』はブルース・スプリングスティーンが1984年に発表した曲。サビの力強さから愛国的な応援歌と受け取られ、選挙集会などで使われがちだが、歌の主人公はベトナム帰還兵で、職も居場所も失っていく。
4. 名無しのReddit住民
ジェームス・ブラントの『You’re Beautiful』。あれを式で流す人がいまだにいるのが本当に不思議。タイトルとあの切ないメロディだけで、完全にプロポーズの曲だと思われてる。
※ 2004年発表のアルバムに収録され、翌年にかけて世界中で大ヒットしたバラード。純粋な賛美の歌に聞こえるが、内容は、街で見かけた「他人の恋人」に一目惚れした男が、二度と会うことはないと分かったうえで諦めきれずにいる、というかなり後ろ暗い歌。
5. 名無しのReddit住民(>>4への返信)
これは笑った。ブラント本人が何度も「あれは素敵なラブソングなんかじゃない」「主人公はラリってるし、やってることはストーカーだ」みたいなことを言ってるのに、それでも式の定番から外れないんだよね。6. 名無しのReddit住民(>>4への返信)
それならいっそウィアード・アルの替え歌版『You’re Pitiful』をかけた方が潔いって。どうせ内容を聴いてないんだから、けなしてる方を流したところで誰も気づかないでしょ。
※ ウィアード・アル・ヤンコビックはヒット曲の替え歌で知られるアメリカのコメディ音楽家。『You’re Pitiful』は『You’re Beautiful』のメロディに乗せて、相手を延々と情けないと言い続ける内容の替え歌。
7. 名無しのReddit住民
ブルーノ・マーズの『Marry You』。みんなあれを永遠の愛を誓う壮大な宣言みたいに扱ってるけど、ちゃんと中身を追うと、酒をあおりまくって暇を持て余した勢いで、その場のノリでバカなことをやろうぜ、っていう衝動の歌なんだよ。
※ 2010年の曲。サプライズプロポーズや入場の動画で今も大定番。ラスベガスあたりでその日のうちに式を挙げてしまう、深夜のテンションを描いた曲で、後で後悔するかもね、という含みまで入っている。
8. 名無しのReddit住民(>>7への返信)
うちの叔母は旦那を裏切って浮気相手と再婚したんだけど、二人とも50代で、教会の式の締めにこれを流したんだよ。人生で見た中で一番いたたまれない光景だった。親戚一同、床を見つめてた。9. 名無しのReddit住民(>>7への返信)
同じ人の『Grenade』の方が個人的にはきつい。自分は相手のためなら身を投げ出せるのに、相手は絶対にそこまでしてくれない、という一方通行の恨み節を最後まで並べ立てる曲だからね。あれを披露宴で選ぶのはなかなかの度胸だよ。
10. 名無しのReddit住民
ホージアの『Cherry Wine』でプロポーズしてる動画をSNSで何回も見た。式で使ってる人までいる。あれ、パートナーから暴力を受けている側が、それでも相手を庇ってしまう心理を静かに描いた曲なんだけど…。穏やかすぎて誰も気づかない。
※ アイルランドのシンガー、ホージアが2014年に発表。アコースティックギター一本の弾き語りで、鳥のさえずりまで入っている柔らかい曲。だが主題は家庭内暴力そのもので、後年には売上を被害者支援団体に寄付するキャンペーンも行われた。
11. 名無しのReddit住民
『I Will Always Love You』も相当だと思う。あれは相手のもとを去っていく側が、それでも想いだけは変わらないと告げて別れていく歌だからね。ホイットニーの歌唱があまりに壮大だから、みんな中身が頭に入ってない。想像よりずっと頻繁に式で流れてるよ。
※ もとはドリー・パートンが1973年に、長年組んでいた仕事上の相方と袂を分かつときに書いた曲。1992年の映画『ボディガード』でホイットニー・ヒューストンがカバーして世界的な大ヒットになった。ちなみに映画の中でも二人は結ばれずに終わる。
12. 名無しのReddit住民
『Careless Whisper』は定番になりすぎて誰も疑わなくなってるけど、あれは浮気がバレた側の後悔と自己嫌悪の歌だから。サックスがムーディーなだけで、歌ってる中身は完全に自業自得の懺悔なんだよ。
※ 1984年、ジョージ・マイケルがワム!在籍中に発表した曲。イントロのサックスがあまりに有名で、日本でもテレビやCMで「大人っぽい恋の曲」として流れがち。実際は、恋人を裏切ったせいでもう二度と元には戻れないと悟る男の独白。
13. 名無しのReddit住民
マイケル・ブーブレの『Haven’t Met You Yet』が、一時期ファーストダンスの人気ランキング1位だったの、いまだに信じられない。タイトルからしてまだ運命の相手に出会えていないという話なんだよ。曲の最後までずっと会えてないし。
※ 2009年に発表された曲。いつか必ず現れるはずの理想の相手を思い描いて、まだ出会ってはいないけど絶対に見つけるから、と歌い続ける内容。結婚式の一曲目としては前提から食い違っている。
14. 名無しのReddit住民(>>13への返信)
じゃあ今フロアの真ん中で抱き合ってる二人は何なんだ。運命の人を待ってるあいだの、とりあえずの相手ってこと? 新郎新婦としてはなかなか厳しい紹介のされ方だと思うんだけど。
15. 名無しのReddit住民
入場に『White Wedding』を使ってるのを見たときは目を疑った。タイトルと白いドレスの映像で祝福の曲だと思われてるけど、歌自体は式に対して終始冷ややかで、祝う気ゼロなんだよ。身内の結婚に納得できない人間の毒づきだって聞いたことがある。
※ ビリー・アイドルが1982年に発表した代表曲。ミュージックビデオが結婚式そのものなので誤解されやすいが、歌詞は皮肉と苛立ちで貫かれている。作者の身内の結婚が下敷きになっているという説が長く語られてきた(本人はそれを否定するような発言もしている)。
16. 名無しのReddit住民
『Hey Ya!』は最高に踊れるけど、披露宴で流すのはさすがに違うでしょ。あれ、もう気持ちが冷めているのに惰性で一緒にいる二人の歌なんだよ。跳ねまくるサビの裏で、どうしてこの関係をまだ続けてるんだろう、と最後まで自問してる。
※ アウトキャストが2003年に発表した特大ヒット。跳ねるリズムと合いの手のせいで能天気なパーティー曲に聞こえるが、中身は、愛し合っていないのに関係を続けていることへの自問。
17. 名無しのReddit住民(>>16への返信)
そこまで言い出したらフロアで流せる曲が一曲も残らないって。披露宴でみんなが聴いてるのはビートであって歌詞じゃないんだよ。おじさんもおばさんも子どもも一斉に立ち上がって踊ったなら、それはもう正解の選曲でしょ。
18. 名無しのReddit住民
知り合いの夫婦、ファーストダンスが『Wicked Game』だった。近づいてはいけない相手に惹かれて身を滅ぼしていく歌で、幸せの絶頂でかける曲ではまったくない。照明を落としたフロアの雰囲気だけは完璧だったのが余計にたちが悪かった。
※ クリス・アイザックが1989年に発表した曲。けだるいギターと裏声のボーカルで知られ、映画やCMでも繰り返し使われている。歌の中身は、報われないと分かっている相手への抗えない執着。
19. 名無しのReddit住民
『Two Out of Three Ain’t Bad』を選ぶ人が定期的にいるのが謎すぎる。壮大なバラードだから愛の歌に聞こえるんだろうけど、相手を求める気持ちも必要としている気持ちも本物なのに、愛情だけはどうやっても生まれない、と面と向かって伝える歌だからね。三つのうち二つ当たってれば上等だろ、っていうタイトルなわけで。
※ ミートローフが1977年のアルバムに収録した曲。R.E.M.の『The One I Love』も同じ罠で、こちらは相手を暇つぶしの道具のように扱う、かなり突き放した内容。どちらもタイトルとメロディだけ拾うと甘い曲に見える。
20. 名無しのReddit住民
80年代から90年代にかけて宴会場で働いてた。どの披露宴でも必ず『You’ve Lost That Lovin’ Feelin’』がかかって、そのたびにフロアはカップルで埋まって、みんな見つめ合いながら踊ってたよ。相手の心がもう自分から離れきったことを突きつける歌なんだけどね。
※ ライチャス・ブラザーズが1964年に発表した曲。1986年の映画『トップガン』で主人公たちがバーで合唱する場面に使われ、そこから一気に「口説きの曲」として定着した。
21. 名無しのReddit住民(>>20への返信)
完全に『トップガン』のせいだよね。あの映画のワンシーンのせいで、あの曲は口説き文句のテーマソングだと思われてる。実際に歌ってる内容は真逆で、もう手遅れだと嘆いてるだけなのに。
22. 名無しのReddit住民
『Saving All My Love for You』を披露宴でかけるのは本当にやめた方がいい。あれは妻子ある男のもう一人の相手でいることを受け入れている女性の歌で、愛を捧げる先が既婚者なんだよ。会える時間はごくわずかで、それでも待ち続ける側の話。
※ ホイットニー・ヒューストンが1985年に発表し、グラミー賞も獲った代表曲のひとつ。伸びやかに歌い上げるバラードなので誤解されやすいが、語り手の立場は一貫して不倫相手のまま終わる。
23. 名無しのReddit住民
この目で見た。新婦のファーストダンスが現代風にアレンジした『I Will Survive』で、しかも振り付き。新郎に向かって指を突きつけながら全力で熱唱してた。悪い冗談かと思ったら本気だったんだよ。会場の空気が読めなさすぎて、逆に誰も止められなかった。
※ グロリア・ゲイナーが1978年に発表したディスコの名曲。裏切った相手を家から追い出して、一人でも生きていくと宣言する別れの勝利宣言ソング。結婚式より、どちらかといえば離婚祝いの席向き。
24. 名無しのReddit住民(>>23への返信)
うちの身内も危ないところだった。結婚相手の名前がビルなんだけど、「あの、ビルに結婚してって呼びかける曲がいいの」って電話がかかってきてね。それ『Wedding Bell Blues』で、ビルが一向に結婚してくれない女性の嘆きの歌だからやめとけって全力で止めたよ。式の前に歌詞は調べようね、本当に。
※ 『Wedding Bell Blues』はローラ・ニーロが書き、1969年にフィフス・ディメンションのカバーが全米1位になった曲。ビルという名前の相手に結婚を迫り続けるが、最後まで相手は応じないという内容。
25. 名無しのReddit住民
友人の披露宴で、新郎新婦が『Good Luck, Babe!』をリクエストしてた。ちなみに異性同士のカップルね。自分の本当の気持ちに蓋をして、世間体のために異性と結婚していく相手に向けた、かなり冷たい別れの歌なんだけど。あの二人が今どうしてるか、たまに考える。
※ チャペル・ローンが2024年に発表した大ヒット曲。女性同士の関係を認めようとせず、周囲の期待どおりの人生を選んでいく相手に対して、それでいつか必ず後悔することになるよ、と突き放す内容。
26. 名無しのReddit住民
2000年代半ばにケータリング会場で働いてたけど、ファーストダンスに『Lips of an Angel』を選ぶカップルが本当に多かったんだよ。今の恋人が隣の部屋にいるのに元カノと電話してる男の歌だからね。何組見ても慣れなかった。
※ ヒンダーが2000年代半ばに発表したバラード。切ないメロディで大ヒットしたが、語り手は現在の交際相手を裏切りながら元恋人と連絡を取り続けていて、そのことに酔っている。
27. 名無しのReddit住民
『Mr. Brightside』が式でかかるの、なんでみんな平気なんだろう。恋人が浮気している場面を頭の中で延々と再生してしまって眠れなくなる男の歌で、最後まで一度も救われないんだよ。イントロで全員が叫び出すから、中身が完全に置き去りになってる。
※ ザ・キラーズが2004年に発表した曲。イギリスを中心にパブやクラブの合唱曲として異常な人気が続いていて、結婚式でも定番になっている。内容は嫉妬と猜疑心で頭がいっぱいになった男の独白。
28. 名無しのReddit住民
知り合いのオペラ歌手が、ある結婚式で「祭壇に向かう場面が出てきて、二人が結ばれる約束を交わす、あの美しいアリアを歌ってほしい」と指名された。それ『ランメルモールのルチア』の狂乱の場だからね。クラシックなら安全だと思ってると足をすくわれる。
※ 『ランメルモールのルチア』はドニゼッティが1835年に作曲したオペラ。政略結婚を強いられたヒロインが正気を失い、初夜に夫を刺し殺した直後、血まみれで幻の結婚式を歌う場面が件のアリア。ついでに言うと定番の入場曲であるワーグナーの『ローエングリン』の婚礼合唱も、劇中では新婦が名前も知らない男と結婚し、最後は破局して終わる。
29. 名無しのReddit住民
長年ウェディングDJをやってた。リクエストされても絶対にかけない曲のリストがあって、『Every Breath You Take』はもちろん、『Before He Cheats』『D-I-V-O-R-C-E』『Love Will Tear Us Apart』『Another One Bites the Dust』『Highway to Hell』あたりは全部断ってた。頼んでくるのはだいたい新郎新婦じゃなくて、面白がってる酔っ払いのゲストなんだよ。当人たちが望むなら何でもかけるけどね。
※ 挙がっているのは順に、浮気した恋人の車を叩き壊す歌、離婚という言葉を子どもに悟られまいと一文字ずつ綴る歌、愛が二人を引き裂くという歌、次は誰が倒れるかと数える歌、地獄への道を突き進む歌。ジャンルはバラバラだが、どれも祝いの席には向かない。
30. 名無しのReddit住民
ここまで読んで思ったけど、そんなに神経質にならなくていいと思うんだよね。自分の式は『ゼルダの伝説』のテーマのオーケストラ版で入場したし、誰も由来なんて気にしてなかった。大事なのは、その曲を聴いたときに二人が何を思い出すかでしょ。歌詞の意味より、フロアが埋まるかどうかで選んで何が悪いのって話。
まとめ
並べてみると、共通点は二つだった。メロディが優しいこと、そしてタイトルだけ見ると祝福に読めること。監視、不倫、別れ、暴力——中身が重い曲ほど、作り手は美しい旋律を乗せてくる。だから式場で取り違えられる。しかも英語が母語の人たちですらこれだけ気づいていないわけで、日本の披露宴で洋楽を選ぶときはなおさら危ない橋を渡っていることになる。一方で、フロアが盛り上がればそれでいいという反論にも一理あって、実際に感動して泣いているゲストは歌詞を一行も聞き取っていない。皆さんは、自分の式でかける曲の中身、どこまで調べますか?

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