「レストランで働く料理人に聞きたい。定番メニューの中で、ほぼ確実にぼったくりか、いちばん手抜きで作られているものは?」というスレッドに、現役・元料理人から店長まで2,000件を超えるコメントが集まりました。サイドのサラダから枝豆、記念日ディナーのコーラまで、厨房の裏側の話と「それでも払う理由」がぶつかり合っています。
元スレッド:r/AskRedditより
海外の反応
1. 名無しのReddit住民
サイドのシーザーサラダに6〜9ドル取るやつ。ロメインレタスをひとつかみ、いちばん安いパルメザンチーズをパラパラ、ドレッシングをスプーン1杯、クルトンを2〜3個。作るのに15秒しかかからないから、人件費なんて実質ゼロだよ。
2. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
どんなサラダだって、十分に刺しまくればシーザーサラダになるからな。
※ 古代ローマのカエサル(英語読みでシーザー)が、元老院で大勢に刃物で刺されて暗殺されたことにかけたジョーク。3. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
高校のときバイトしてた店だと、メインのシーザーとサイドのシーザーの違いは皿だけだった。メイン用は縁の広い白い皿で、大きく上品に見える。サイド用は小さいガラスの皿。乗ってるのはどっちも同じひとつかみのレタスだったよ。
4. 名無しのReddit住民
トリュフフライ。
中身はSyscoの冷凍ポテト8セント分に、本物のキノコから50マイル以内に近づいたこともない合成オイルを垂らしただけ。メニューの文字が斜体になってるってだけで値段が5倍になってる。
※ Sysco(シスコ)は北米最大手の業務用食品卸。冷凍食品から調味料、デザートまで扱い、多くの飲食店がここから仕入れている。
5. 名無しのReddit住民(>>4への返信)
もっと正確に言うと、製紙工程で出る廃棄物から作られてるらしい。口臭やおならの臭いの主成分の一つを材料に、トリュフオイルの香りのもとを合成してるんだって。
でも正直、トリュフオイルは最高だと思う。本物のトリュフは栽培がほぼ無理で、とんでもなく高い。それを他の産業の廃棄物からそれっぽく再現できるんだから、むしろすごい話だよ。
※ 市販のトリュフオイルの多くは、トリュフの香り成分を合成した香料で香りを付けたもので、本物のトリュフは入っていないことが多い。6. 名無しのReddit住民(>>4への返信)
分かるし、全面的に同意する。でも次に店でトリュフフライを見かけたら、たぶん普通に頼む。好きなものは好きなんだよ。
7. 名無しのReddit住民
自分が出してきた中でいちばん利益率が高かったのは、朝食メニュー全般。卵、トースト、肉、ポテトの普通のモーニング1人前の値段で、材料を自分で買えば2人で1週間朝ごはんが食べられる。パンケーキはさらにひどい。
あとはソーダも利益率が異常。映画館が儲けてるのはほぼ全部ここだよ。
8. 名無しのReddit住民(>>7への返信)
うちはそれでブランチに行くのをやめた。どんなにおしゃれなカフェでも、家で作ってるのと同じものが10倍の値段で出てくるだけなんだもん。
9. 名無しのReddit住民
パスタは当たり外れが大きい。ちゃんとした生パスタ設備がある店で3軒働いたけど、大きな押し出し機があって粉もこだわってて、そこのパスタは本当にうまかった。ただし値段も安くなかった。
だから、メニューの中でパスタが「安い選択肢」になってたら、たぶんSyscoの乾燥ペンネを大鍋でまとめて茹でて、注文が入るたびに温め直してるだけだよ。
10. 名無しのReddit住民(>>9への返信)
大昔、観光地の店でシェフをやってた。パスタ1皿に27ドルくらい取ってたけど、材料費は3ドル以下。下手したら2ドル切ってたかもしれない。今思うと、よく平気な顔で出してたなって思う。
11. 名無しのReddit住民
前に働いてた店に、芽キャベツの素揚げの前菜があった。確か14〜17ドル。材料費はせいぜい1.5〜2ドル。まとめ買いした芽キャベツを揚げて、塩コショウとバルサミコのドレッシング、業務用のベーコンビッツをかけるだけ。
でも利益率は大して良くなかったと思う。立地が最高で家賃がとんでもなかったし、ほぼ全部を店で仕込むから仕込み担当を大勢雇ってて、給料もちゃんと払ってた。そこに冷蔵庫やフライヤーの光熱費と修理費、清掃業者の代金まで乗ってくる。17ドルのうち10〜12ドルは、水辺の景色を眺めながら食べられる仕組みの代金だったはず。
その一方で、ビールではがっぽり儲けてたけどね。
12. 名無しのReddit住民(>>11への返信)
材料費が2ドル、残りの15ドルは「自分の家に揚げ物用のフライヤーを絶対に置かなくて済む代」だと思ってる。安いもんだよ。
13. 名無しのReddit住民
もう料理人じゃないけど、ウェッジサラダほどふざけたメニューは見たことがない。切ってもいないでかいレタスの塊にトッピングを乗せて出して、それを特別な高級料理みたいに売り出す。その図太さは天文学的だよ。
※ アイスバーグレタスを丸ごと四つ割りにした塊に、ブルーチーズドレッシングやベーコンを乗せたサラダ。アメリカのステーキハウスの定番。
14. 名無しのReddit住民(>>13への返信)
ただし本物のロックフォールのブルーチーズに、こだわりベーコンの角切り、皮をむいてマリネしたミニトマト、6時間かけた自家製クルトン、白いアンチョビのドレッシング、甘酢漬けの赤玉ねぎを乗せてくれるなら、20ドル札を出してもいい。
15. 名無しのReddit住民
料理人じゃなくて店長だけど、答えはポテトとドリンク。ポテトの原価は10セントくらいで、ドリンクはそれ以下。
なんで料理がどれもしょっぱいか分かる? 飲み物を頼んでほしいからだよ。そこが一番儲かるところで、料理そのものは大して利益が出ないものも多いんだ。
16. 名無しのReddit住民
アンソニー・ボーデインが『キッチン・コンフィデンシャル』で、ステーキフリットがメニューにあれば他の全部をまかなえる、みたいなことを書いてた。面白い日替わりや新作で赤字を出しても、ステーキフリットさえ十分に出れば利益で埋め合わせられるって。
※ 料理人アンソニー・ボーデインがレストランの厨房の裏側を明かしたベストセラー(2000年刊)。ステーキフリットはステーキにフライドポテトを添えたフランスの定番料理。
17. 名無しのReddit住民(>>16への返信)
どれかのレシピ本では、ケータリング業者はみんなピッグス・イン・ア・ブランケットを用意しとけ、とも言ってたはず。安くて大量に作れて、他のオードブルがどんなに豪華でも、みんなこれに群がるからって。
※ 小さなソーセージをパイ生地で巻いて焼いたもの。パーティーの定番。
18. 名無しのReddit住民
パティシエがいないのが分かってる店のデザート。ほぼ確実に冷凍ケーキを解凍しただけか、「アイスクリーム」と書いてあってもSyscoのラクトアイス的なやつ。どこの店に行っても同じデザートが並んでる理由はそれだよ。
19. 名無しのReddit住民(>>18への返信)
友達の家族が中華料理屋をやってて、料理は本当においしくて本格的だった(一番人気はお父さんのレシピ)。でもある日コストコでばったり会ったら、店に出すチーズケーキやデザートを買い込んでた。それ以来、デザート専門じゃない店ではデザートを頼まなくなったよ。20. 名無しのReddit住民(>>18への返信)
いいイタリアンでティラミスを頼んだら、材料をワゴンで運んできて目の前で作ってくれた。めちゃくちゃうまかったし、目からウロコだった。それ以来、他の店ではティラミスを頼んでない。あんたの言う通りだと思う。
21. 名無しのReddit住民
枝豆。75セント分の冷凍の大豆を電子レンジで温めてるだけ。前菜の欄にしれっと並んでるけど、冷静に考えるとすごい商売だよ。
22. 名無しのReddit住民(>>21への返信)
枝豆をレンジでチンする店だったら辞めるわ。自分が働いてきた店はどこも、茹でて湯を切って炒めてた。調味料も手羽先みたいに後でボウルで和えるんじゃなくて、一緒に炒めることもある。店によるけどね。
とはいえ、外食で枝豆は頼まない。
23. 名無しのReddit住民
チキン屋のグレイビーソース。作るのはすごく安いし、ほとんどは揚げカスとか、もともと店にある物の副産物で作れる。それなのに必ず実際の価値よりずっと高い値段を付けてくる。
※ 北米のフライドチキン店では、マッシュポテトやポテトにかけるグレイビーソースが別売りのサイドメニューとして定番。
24. 名無しのReddit住民(>>23への返信)
同意。前の職場は粉末のやつを溶いてるだけだった。ちっちゃいピッチャーのグレイビーを7ドルくらいで売ってたけど、あの量だと原価はほんとに2セントくらいだと思う。
25. 名無しのReddit住民
いろいろ挙がってるけど、こないだ結婚記念日で高級ステーキハウスに行ったんだ。すごくいいステーキに70ドル払うのは全然かまわなかった。25ドルの前菜もその価値があった。カクテル1杯の割高さも、頼む前から覚悟してた。
でもカクテルのあとにソーダを頼んだら、そこの値段は想像もしてなかったレベルだった。サーバーから注ぐだけのコーラゼロが5.5ドル。妻もダイエットコーラを頼んだから、ソーダだけで11ドル。
家族で250ドルの食事をして、唯一腹が立ったのがあのソーダ代だよ。
※ アメリカのレストランのソフトドリンクは、シロップと炭酸水を混ぜて注ぐ「ファウンテン」式が多く、原価はごくわずか。
26. 名無しのReddit住民
手抜きじゃないけど、店でパンを焼くのはびっくりするほど安いから、利益率がすごくいい。うちのフォカッチャは1人前の原価が40セント。トントンにするなら1.2ドルで売ればいいところを、オリーブオイルかバターを添えて5ドルで売れる。
パテやテリーヌもそう。一番安い部位や内臓を使って、少しのクリームやバターでつなぐだけ。味が濃いから皿に少し盛って、前日のパンをトーストして添えれば15ドルで売れる。
前の店では豚の頭のテリーヌを出してた。頭1個を2ドルで仕入れて20人前。手間はかかるんだけど、1皿売れるたびに料理長がクスクス笑ってた。店全体の原価率がそれだけ下がるからね。
27. 名無しのReddit住民(>>26への返信)
でもそれ、本当にぼったくりかな? フォカッチャについてはふざけんなって思うけど、テリーヌは自分には作れないし、明らかに手間がかかってる。それでおいしいなら、喜んで払うよ。外食では自分に作れないものを頼むようにしてる。
だから連れがチキンパルメザンみたいなのを頼むとイラッとする。それなら家で作れるし、1皿30ドルもかからないんだから!
28. 名無しのReddit住民
「和牛」と付くメニューはだいたい詐欺だと思っていい。和牛ってただ「日本の牛肉」って意味なのに、みんな「霜降りの高級ステーキ」だと思い込んでる。高くて贅沢なのは最高等級のA5和牛だけ。A5って書いてないなら、大金を払う必要はない。
特に「和牛バーガー」は無意味の極み。とろける食感が売りの肉をわざわざ挽き肉にして、脂を鉄板の上に溶かし出しちゃうんだから。
29. 名無しのReddit住民(>>28への返信)
だいたい合ってるけど、和牛は「日本の牛肉」って意味じゃなくて、細かい霜降りを目的に日本で改良されてきた牛の品種のこと。アメリカにも70年代から少しずつ輸入されてて、今はこっちの牛とかなり交配されてる。
問題は、アメリカだと和牛の血がちょっとでも入ってればWagyuを名乗れちゃうこと。日本の和牛は規制されて格付けもされてる(A5が最高)。
追記:もっと調べたら、「和牛」は直訳すると本当に「日本の牛」だった。品種もいくつかあって、主流は黒毛和種らしい。余計ややこしくなってごめん。
※ 日本で「和牛」と表示できるのは、黒毛和種・褐毛和種・日本短角種・無角和種の4品種と、その4品種どうしの交配種。A5のAは肉の取れる量(歩留まり)、5は肉質の等級で、どちらも最上位。
30. 名無しのReddit住民
この質問はシェフより店長に聞くべきだよ。原価を扱うのはこっちだから。
手作りの店なら、だいたい原価はメニュー価格の25〜30%。パンやサラダ、ポテト料理みたいにそれより安く作れるものは利益率が高くて、肉や乳製品は低い。残りの70〜75%は材料と関係なくて、人件費と電気・水道・家賃なんかの経費。
一番手抜きで作れるのはステーキ。塩コショウしてグリルに乗せるだけ。でも原価が50%くらいかかるから、ステーキしか売れない店は経費をまかなえなくて苦しくなる。個人経営の店の利益なんて、うまくいってても売上の数%しか残らない。本当に厳しい商売なんだよ。
まとめ
サイドのシーザーサラダ、トリュフフライ、ウェッジサラダ、レンジでチンの枝豆、粉末グレイビー、そしてファウンテンのソーダ。名指しされたのは、材料費が数十セントから数ドルなのに、何倍もの値段が付いている定番メニューばかりでした。とくにサラダは「皿を替えただけでメインになる」「15秒で作れる」と、元料理人からの暴露が相次いでいます。
一方で、店長や料理人からは「材料費だけ見るな」という反論も目立ちました。家賃・人件費・光熱費を払うために、原価の安いメニューで稼ぐ構造になっているというわけです。客側からも「家にフライヤーを置かなくて済む代」「自分に作れないものにはお金を払う」という声が多く、ぼったくりかどうかは、何に対してお金を払っていると考えるかで変わるようです。日本でも、居酒屋の枝豆や飲み放題の元が取れるかどうかは、よく話題になりますよね。
皆さんは、外食で「これは家で作った方がいい」と思っているメニューはありますか?

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