「人生のどん底にいたとき、メンタルのために一番よかったことは何?」——そんな問いかけに、海外の掲示板で600件を超える答えが集まった。返ってきたのは劇的な話ではなく、散歩、皿洗い、猫、そして「何もしてない。ただ時間が経っただけ」という身も蓋もない一言だった。
元スレッド:r/AskRedditより
海外の反応
1. 名無しのReddit住民
とにかく体を動かすこと。走るでも筋トレでもいい。頭が温まってくる感じがあるし、勝手に体も健康になっていく。理屈じゃなくて、動かしてる間だけは考えなくて済むのが大きかった。
2. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
それができたら苦労しないんだよ。ベッドから出られないから困ってるのに「運動しろ」って言われるの、正直きつい。歯を磨くのに三日かかってる人間に向かって言う言葉じゃない。
3. 名無しのReddit住民
毎日散歩した。行きたくない日も、とりあえず外に出た。それで問題が解決したわけじゃないよ。ただ、一日中部屋の中で自分の考えと二人きりでいる、あの時間が減った。それだけ。それだけで、だいぶ違った。
4. 名無しのReddit住民
夜中の2時までスマホで暗いニュースを漁るのをやめて、代わりにくだらないくらい平和な小説を読むようにした。落ちていく思考の代わりに、脳に柔らかい着地点を用意してやる感じ。あとちゃんと寝た。この2つだけで、自分でも驚くくらい変わった。
5. 名無しのReddit住民(>>4への返信)
「脳に柔らかい着地点」って表現、いま自分に一番必要な言葉かもしれない。落ちるのは止められなくても、落ちる先を変えることはできるって話だよね。
6. 名無しのReddit住民
SNSを全部消す。そして犬か猫を飼う。この2つ。前者は自分と他人を勝手に比べる装置を家から追い出す作業で、後者は「自分以外に責任を持つ相手」を家に入れる作業。逆方向のことを同時にやるのが効いた。
7. 名無しのReddit住民
保護猫を引き取った。自分のためには一日中何もできなかったのに、猫の飯だけは時間通りに用意してた。あいつが朝5時に枕元で騒ぐから、結果的に自分も起きる。世話をしてるつもりで、たぶんこっちが世話されてた。
8. 名無しのReddit住民(>>7への返信)
犬に救われたのは本当だから否定はしない。ただ、生き物を薬みたいに扱うのだけは勘弁してほしい。しんどい時期に勢いで飼って、世話しきれずに手放す人を何人も見てきた。命に「自分を癒やす仕事」を背負わせるのは、けっこう残酷だよ。
9. 名無しのReddit住民
酒をやめて、まともに食って、運動して、なるべく人と喋る。正直に言うと、最近ちょっとサボってて、このうちいくつかを取り戻さないといけない状態です。わかってるのにできない期間があるのも含めて、これが現実。
10. 名無しのReddit住民
カウンセリングに行った。大げさじゃなく、あれで命が助かったと思ってる。自分の頭の中で何百回も回してた話を、他人の口から違う言葉で返してもらえるのが、こんなに効くとは思わなかった。
※ 欧米では精神科・心療内科とは別に「セラピー(カウンセリング)」に通う文化が根づいており、日本の感覚よりずっと日常的な選択肢として語られる。
11. 名無しのReddit住民(>>10への返信)
命が助かるのは本当。ただ、この国だと金の問題が重すぎる。保険が効くかどうかで自己負担がまるっきり変わるし、毎週通えば当然その分だけ財布が削れていく。一番しんどい時期に一番金がないの、設計ミスだろ。
12. 名無しのReddit住民
薬。これは賭けみたいなところがあって、合う合わないの試行錯誤で余計に消耗することもある。それでも、他の何をやってもダメだったところに効くことがあるのも事実。相性を探るのに時間がかかるってことを、もっと早く誰かに教えてほしかった。
13. 名無しのReddit住民
やたら暗い音楽を聴きまくった。逆効果に聞こえるだろうけど、感情を全部内側に溜め込まずに外へ流す配管になってくれた。あと森を長時間歩いた。金がかからないし、誰にも会わなくて済む。それと『指輪物語』を読んだ。あの本のトーンって結局「つらい時期をどう越えるか」の話だから、読んでるうちに頭のモードが切り替わった。
※ 『指輪物語』=トールキンの長編ファンタジー。映画『ロード・オブ・ザ・リング』の原作で、絶望的な状況を仲間と少しずつ進んでいく物語として知られる。
14. 名無しのReddit住民
全部ひとりで抱えるのをやめた。気分が乗らない日でも、信用できる相手に少しずつ話すようにした。話したところで何も解決しないと思ってたけど、解決しないまま少し軽くなる、っていうことがあるんだと知った。
15. 名無しのReddit住民
残念ながら自分は今まさにその時期の真っ最中で、どうにかしてここから這い上がらないといけない。みんなの答えを上から順に読んでる。とりあえず今日は、それだけはやった。
16. 名無しのReddit住民(>>15への返信)
一日にひとつだけでいいよ。今日は水を飲む。明日はカーテンを開ける。全部を立て直そうとすると絶対に潰れるから、リストを1行にするところから始めてほしい。ここまで読みに来た時点で、もう今日のぶんは達成してる。17. 名無しのReddit住民(>>15への返信)
2年前の自分がまさにそこにいた。あるとき「自分を傷つける選択肢は、もう無いことにする」とだけ決めた。それ以上のことは何も決められなかったけど、選択肢がひとつ消えたら、残るのは回復しかなくなった。今は普通に笑ってるよ。
18. 名無しのReddit住民
家事代行を頼んで、2週間に1回、家を掃除してもらうことにした。「そんな金があるなら」と言われそうだけど、散らかった部屋にいるだけで自己嫌悪が増えていくタイプの人間には、これが一番の投資だった。人を呼ぶ日があると、その前日にちょっと片づける理由もできる。
19. 名無しのReddit住民
めちゃくちゃ小さい日課を作った。起きる、歩く、水を飲む。以上。退屈すぎて笑うけど、あの空洞みたいな時間から自分を引きずり出してくれたのはこれだった。シンクに皿が山になってて全部洗うなんて絶対に無理だった日は、1枚だけ洗った。1枚だけ。それでその日は勝ちってことにしてた。
20. 名無しのReddit住民(>>19への返信)
同じ理屈で、鉢植えをひとつ買ってみるのもおすすめ。水をやる相手がいると、朝起きる理由が一個増える。しかも植物は励ましてこないし、こっちの調子を聞いてもこない。ただ勝手に育つ。あの無関心さに救われた。
21. 名無しのReddit住民
沈んでるときって、そもそも脳に喜びを感じる材料が足りてない状態だから、何を見ても良く思えないし、勝手に世界観が歪む。だから自分は散歩に出て、歩きながら自分に言い聞かせてた。「いいから何かひとつ見つけろ。どんなにくだらない理由でもいいから見つけないと、お前はもたない」って。実際それで、生きてる価値のある理由をけっこう拾えた。
22. 名無しのReddit住民
バカな元夫を追い出したこと。それが全部だよ。カウンセリングも運動も、原因が家の中に居座ってる限り効き目は半分だった。
23. 名無しのReddit住民
人生で一番ひどい職場から、何の計画もなく歩いて出てきた。次の当てもない。とりあえず1ヶ月、頭が静まるのを待つ以外に何も決めてない。それでも、あの建物に入らなくていいと思った瞬間に呼吸が戻った。
24. 名無しのReddit住民(>>23への返信)
わかる。無職だった1ヶ月が、人生で一番健康だった。貯金は減ったけど、朝起きたときに胃が痛くないのが何年ぶりかで、あれで「あ、悪かったのは自分じゃなかったんだ」って気づけた。
25. 名無しのReddit住民
SNSを完全にやめて、付き合う相手を半分以下に減らした。自分を大事に扱ってくれる人だけ残した。あとは瞑想と、毎週自分に花を買うこと。花なんて数日で枯れるし意味ないと思ってたけど、「自分のために何かを買う」という行為そのものが効いてたんだと思う。
26. 名無しのReddit住民
ここは宗教の話をすると嫌われるのは知ってる。それでも書くけど、一番暗かった時期に降参して、全部を神に預けた。楽になるまで何年もかかったから即効性はゼロ。ただ、振り返ると、あれがなかったら自分がどうなってたか本当にわからない。
27. 名無しのReddit住民
自分は何もしてない。コロナが来ただけ。世の中が全部止まって、みんなが家にいて、誰も何も達成してない時期が来て、勝手に楽になった。努力の話が続いてるところ申し訳ないけど、正直これが答え。
28. 名無しのReddit住民(>>27への返信)
このスレで一番正直な答えだと思う。「何もしなかったけど時間が経った」で抜けた人、たぶんかなりいるはず。全員が努力で這い上がったことになってると、抜けられてない人が余計に自分を責めることになるから、これは書かれてよかった。
29. 名無しのReddit住民
自分を痛めつける方向にエネルギーを流す代わりに、感じたことをそのままノートに書け、と言われた。半信半疑でやってみたら、これがちゃんと効いた。今でも毎日書いてるし、そのうち小説みたいなものまで書くようになった。頭の中の言葉って、外に出すと急に扱いやすいサイズになる。
30. 名無しのReddit住民
自分に言い聞かせ続けたのはこれだけ。「これは本の全部じゃない。ただの悪い一章だ」。章の途中にいるときは永遠に終わらない気がするけど、章っていうのは、いつか終わるから章なんだよ。
まとめ
並んだ答えを見ていくと、驚くほど大きな話が出てこない。走る、歩く、寝る、皿を1枚だけ洗う、猫の飯を用意する、鉢植えに水をやる。どれも「気合いで人生を立て直した」話ではなく、判断力も気力も落ちきった状態でも辛うじて実行できる大きさまで、行動を刻んだ話ばかりだ。共通していたのは、自分を責める材料(SNS、有害な人間関係、逃げ場のない職場)を減らして、体を動かす理由をひとつだけ増やす、という引き算と足し算の組み合わせだった。
同時に、この手の話にありがちな「頑張れば必ず抜けられる」という筋書きを、住民たち自身が壊しているのも面白い。運動を勧める声のすぐ下に「ベッドから出られないから困ってる」というツッコミが並び、努力の体験談の隣に「何もしてない。ただ時間が経った」という一言が残っている。抜け出し方はひとつではなくて、抜け出せていない今の自分を責めなくていい——結局この掲示板が言っていたのは、そこだったのかもしれません。皆さんが一番しんどかった時期を支えてくれた、地味だけど効いた習慣は何ですか?
※ 気持ちが落ち込んで苦しいときは、ひとりで抱え込まずに相談窓口を頼るという方法もあります。こころの健康相談統一ダイヤル 0570-064-556、よりそいホットライン 0120-279-338(24時間・無料)。


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