お金がなかった頃、ほかに選びようがなくて食べていたはずの安い料理。それなのに、余裕ができた今でもつい作ってしまうし、正直に言えば大好きだ。海外掲示板に投稿された「今でも食べていて、実はこっそり大好きな究極の”貧乏飯”は?」という質問には、母が大鍋で作って冷凍していたチリ、祖母が日曜の朝に作ってくれたトースト料理、パン1枚で作る「ボローニャ・タコ」と、家族の記憶と一緒に語られる料理が次々に集まった。日本ではなじみの薄い料理も多いので、どんな食べ物なのかの説明つきでどうぞ。
元スレッド:r/AskRedditより
海外の反応
1. 名無しのReddit住民
グリルドチーズ。とにかくバカみたいに安い。そこにトマトスープを付ければ、それだけで心からほっとできる一食の出来上がりだよ。
※ グリルドチーズ:バターを塗った食パン2枚でチーズを挟み、フライパンで両面をこんがり焼いたホットサンド。トマトスープに浸しながら食べるのが、アメリカの家庭でおなじみの組み合わせ。
2. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
自分もグリルドチーズ。ダラー・ジェネラルに行けば、食パン1袋がいまだに1ドルちょっと(約150円)で買えるからね。ファストフードは買いたくない、でも時間をかけて料理するのも嫌だ。そんなときでも、グリルドチーズならほんの数分で作れるんだ。※ ダラー・ジェネラル:日用品や食品を安く売る、アメリカのディスカウントストアのチェーン。
3. 名無しのReddit住民
ボローニャソーセージのサンドイッチ。パン2枚のあいだに、薄切りのボローニャを1枚挟むだけ。暮らしが本当に苦しかった時期は、パン1枚にボローニャをのせて二つ折りにして、「ボローニャ・タコ」にして食べてたよ。
※ ボローニャ:豚肉や牛肉を細かくすりつぶして作る、太くて大きなソーセージ。ハムのように丸く薄切りにしたものが安く売られていて、サンドイッチの具の定番になっている。「タコ」は、具を皮で二つ折りに挟んで食べるメキシコ料理のタコスのこと。
4. 名無しのReddit住民
白いご飯に目玉焼きをのせただけのやつ。コロンビアの同胞たち、わかってくれるよな!
※ スペイン語では「アロス・コン・ウエボ」(卵を添えたご飯)。白いご飯に目玉焼きをのせる食べ方は、コロンビアをはじめ中南米の家庭で広く親しまれている。
5. 名無しのReddit住民(>>4への返信)
うちは片面だけ焼いた目玉焼きをご飯にのせて、そこに醤油をたらす。黄身を崩してご飯にからめたら、もうほかに何もいらない。
6. 名無しのReddit住民
母は大鍋でチリをどっさり作っては、小分けにして冷凍してた。皮ごと焼いたじゃがいもにそのチリをかけて、細切りのチーズを少しのせたやつは、今でも自分の「冬に食べたいものトップ3」に入ってる。たぶん1食あたり73セント(約110円)くらいだと思う。
※ チリ:ひき肉と豆を、トマトとチリパウダーで煮込んだ料理(チリコンカン)。皮つきのじゃがいもを丸ごとオーブンで焼いた「ベイクドポテト」にかけるのは、アメリカでよくある食べ方。
7. 名無しのReddit住民
これは貧乏飯というより「貧乏人にとってのぜいたく品」かもしれないけど、たまに食べるウォーキングタコが大好きなんだ。
前に職場でおやつとして出たことがあってさ。こっちはすっかりうれしくなって、そばにいた人に「一つ取ってこようか?」って聞いたんだよ。そしたら返ってきたのがこれ。
「いや、ウォーキングタコなんていらないよ。こっちは貧乏人じゃないんだから」
「そっか…。でもそれ、”いや、大丈夫”って言えば済む話だよね」
※ ウォーキングタコ:コーンチップスなどスナック菓子の小袋を開け、味つけしたひき肉やチーズ、レタスといったタコスの具を袋の中に直接入れて、フォークで食べる軽食。皿がいらず、歩きながら食べられるのが名前の由来。
8. 名無しのReddit住民
トーストにかけて食べるクリームド・チップドビーフ。またの名を「屋根板にのったクソ」。自分はこれがたまらなく好きなんだ。日曜の朝ごはんにばあちゃんが作ってくれて、それを食べて育ったからね。
※ クリームド・チップドビーフ:塩漬けにして乾燥させた牛肉の薄切りを、牛乳と小麦粉で作る白いソースで煮て、トーストにかけた料理。英語の通称は “shit on a shingle”。トーストを屋根板(シングル)に見立てた口の悪いあだ名で、アメリカ軍の食堂の定番メニューとしても知られる。
9. 名無しのReddit住民
豆とご飯。スパイスやソース、肉みたいなたんぱく源は、好みと財布の具合に合わせて足せばいい。でも、ただの白いご飯に赤いんげん豆か黒いんげん豆を合わせただけでも、たんぱく質がしっかり取れるし、とにかく安い。最高だよ。
10. 名無しのReddit住民(>>9への返信)
豆とご飯、同じく。正直、ばあちゃんが昔作ってくれてたメキシコ料理って、ほとんどがとんでもなく安上がりで、食べるとほっとするものばかりなんだよね。
11. 名無しのReddit住民
マカロニ&チーズに、切ったソーセージを混ぜたやつ。使うのは箱入りのクラフトので、ソーセージは小さく切って、先に焼いてから入れるんだ。
※ マカロニ&チーズ:ゆでたマカロニに、とろりとしたチーズソースをからめた料理。乾燥マカロニと粉末のチーズソースがセットになった箱入りの即席品が安く売られていて、クラフト社のものがよく知られている。ここで入れているのは、ホットドッグ用の細長いソーセージ。
12. 名無しのReddit住民
インスタントラーメンはうまい。それを恥ずかしいなんて思ってない。元・貧乏人として言わせてもらうと、袋麺2つに卵3個、それに細切りのチーズがあれば、今でもほぼ丸一日は腹がもつよ。
※ こうした話題で英語圏の人が言う「ラーメン」は、たいてい安い袋入りの即席麺のこと。
13. 名無しのReddit住民(>>12への返信)
自分は辛ラーメンに卵。今はキムチとか冷凍の餃子、スライスした干し椎茸みたいな具も買えるようになったから、好きで足してるんだ。でも、卵だけのやつもいまだにちゃんとうまい。14. 名無しのReddit住民(>>12への返信)
うちの父は、自分で「グルーエル」と呼んでた料理をよく作ってくれた。ゆでて湯を切ったトップラーメンに付属の粉末スープをからめて、汁気を切ったツナ缶を1つ足す。そこに卵を1個入れて、火が通るまでかき混ぜたら完成。自分にとっては今でも、いちばんほっとする料理だよ。※ グルーエル:本来は、穀物を水などで薄く煮たお粥のこと。質素な食事の代名詞として使われる言葉でもある。トップラーメンは、アメリカで売られている袋入り即席麺の銘柄。
15. 名無しのReddit住民
ツナヌードル・キャセロールこそ究極の貧乏飯だと思うし、自分は今でも最低でも月に1回は食べてる。ここに並んでる料理ほど手軽じゃないけど、買い物さえうまくやれば、7〜10ドル(約1,050〜1,500円)くらいでかなりの量が作れるんだ。3人家族のうちなら、それで2〜3日は食べられるよ。
※ ツナヌードル・キャセロール:ゆでた平たい卵麺に、ツナ缶と、缶詰の濃縮クリームスープ(マッシュルーム味など)を混ぜ、耐熱皿に入れてオーブンで焼いた料理。缶詰と乾麺があれば作れる、アメリカの家庭の節約おかず。
16. 名無しのReddit住民(>>15への返信)
自分の貧乏飯も、ずっとツナだったんだよ。看護師をしてる友だちに、水銀中毒の話で釘を刺されるまではね。産業革命から後に起きたことは、全部まちがいだったんだ。※ マグロなど大型の魚は水銀を比較的多く含むため、妊娠中の人などに向けて食べる量の目安を示している国がある。
17. 名無しのReddit住民
うちの父は、さいの目に切ったじゃがいもの缶詰を買ってきて、卵と一緒にフライパンで焼いてくれた。缶詰のじゃがいもには、なぜかあれにしかない独特の味があって、自分はそれが大好きなんだ。思い出の味だからそう感じるだけかもしれないけどね。あと、あれはとにかく焦げない。というか、カリッとさせること自体がものすごく難しい(笑) たぶん、長いあいだ水に浸かってるせいだと思う。でも、やっとカリカリに焼けたところに卵を合わせると、本当にうまいんだよ。
それから「貧乏人のベーコン」も忘れちゃいけない。これも父が、出所してきたときに教えてくれたやつ(笑) サンドイッチ用のハムみたいな薄切り肉を細長く切って、カリカリになるまで焼くだけ。厚みが出るように、何枚か少しずつ重ねておくのがコツだった。
18. 名無しのReddit住民
イギリスの定番、ビーンズ・オン・トースト。缶詰の豆を温めて、トーストにどさっとかけるだけ。これが本当にうまいんだ。
※ ビーンズ・オン・トースト:白いんげん豆をトマトソースで甘めに煮た缶詰(ベイクドビーンズ)を温め、トーストにかけた料理。イギリスでは朝食や軽い夕食の定番。
19. 名無しのReddit住民
ハンバーガーヘルパーは、昔は自分にとって安い飯の定番だったんだ。でも今はもう違う! 牛肉が高すぎるんだよ。
※ ハンバーガーヘルパー:乾燥パスタと粉末ソースが箱に入った、即席のパスタ料理の素。自分で炒めたひき肉に、水や牛乳と一緒に加えて煮るだけで一品になる。少ない肉でかさを増やせるので、節約料理の定番として知られる。
20. 名無しのReddit住民(>>19への返信)
ハンバーガーヘルパーなら、自分は断然チーズバーガー・マカロニ味。あれ一択だよ。※ チーズバーガー・マカロニ:ひき肉に、チーズ味のソースとマカロニを合わせる味。
21. 名無しのReddit住民
じゃがいものスープ。母が一から手作りして、小さく切ったハムを入れてくれてた。すごく安く作れるのに、冬に食べると体の芯からほっとするんだ。
22. 名無しのReddit住民(>>21への返信)
うちはもっと単純で、じゃがいもにバターと塩。本当にそれだけ。なのに、今でもこれがしみじみうまいんだよ。
23. 名無しのReddit住民
トマトサンド。パンに挟むのは、よく熟れたトマトの薄切りを何枚かと、マヨネーズ、塩、こしょうだけ。これがもう、最上級の食べ物なんだって!
24. 名無しのReddit住民
断然カチャトーラだね。鶏肉は、その週にいちばん安く売ってるやつでいい(だいたい、もも肉か、骨つきのドラムスティックになる)。あとはトマト缶、マッシュルーム、玉ねぎ、アンチョビ、それにスープストック。これは、前回こいつを作ったときに出た鶏の骨で取っておくんだ。じゃがいもも入れる(本場のやり方じゃないけど、自分は好き)。これでもう準備完了。スパイスはお好みで、鍋底にこびりついた旨みをこそげ取るのに、ワインかバーボンを少し使ってもいい。
これで1週間ぶんの夕飯になって、かかるのは全部で20ドル(約3,000円)くらいじゃないかな。
※ カチャトーラ:イタリア語で「猟師風」という意味の家庭料理。鶏肉をトマトやきのこ、玉ねぎと一緒に煮込む。
25. 名無しのReddit住民
正直に言うと、先月は本当に金がなくてさ。そこで作ったのが「貧乏人のティッカマサラ」。戸棚にトマトスープがあったから、買ったのは鶏むね肉と生クリームだけ。そこにアニスをひとつまみ入れたら、味が見違えるほど変わったよ。
※ ティッカマサラ:スパイスに漬けて焼いた鶏肉を、トマトとクリームのまろやかなカレーソースで煮込んだ料理。本来は何種類ものスパイスを使う。アニスは、甘い香りのするスパイス。
26. 名無しのReddit住民
パンにチーズをのせて、オーブンで溶かしただけのやつ。ピタパンやナンでやってもうまい。
ある年のクリスマスは、これを食べて過ごした。一緒に祝う友だちも家族も、いなかったから。
27. 名無しのReddit住民(>>26への返信)
それを今でも食べてるってことは、あの年の味が嫌な思い出にはなってないんだね。なんだかそれがうれしいよ。今年のクリスマスは、うちでもチーズをのせたパンを1枚焼くことにする。
28. 名無しのReddit住民
イワシの缶詰。1缶1ドル60セント(約240円)で買えて、しかもすごく体にいい。缶を開けるだけで一食になるのもいいんだよ。
29. 名無しのReddit住民
マクドナルド。
まあ、今となってはこれを貧乏飯と呼ぶのは、ちょっと無理があるかもしれない。それでも自分は、ちょっぴりしか量が出てこない高級レストランみたいなばかげたものより、毎回迷わずマクドナルドを選ぶね。
あれが「優雅で洗練された芸術」だとか言われても、知ったことじゃない。そんなわけないだろ。ばかばかしくて、値段ばかり高くて、腹もふくれないんだから。
30. 名無しのReddit住民(>>29への返信)
ファストフードなら、自分はコストコのホットドッグ。あれは自分の信条ってものを、全部体現してくれてるんだ(笑)※ コストコのホットドッグ:会員制の倉庫型スーパー「コストコ」のフードコートで売られている、飲み物つきのホットドッグ。安さで知られる名物メニュー。
まとめ
挙がった料理を並べてみると、食パンとチーズ、豆とご飯、じゃがいも、缶詰、即席麺と、安くて日持ちのする食材ばかりでした。コロンビアの目玉焼きご飯、イギリスの豆のせトースト、祖母のメキシコ料理と、国や育った家が違っても「主食に、安いたんぱく源をひとつ足す」という形はよく似ています。日本で言えば、卵かけご飯や、袋麺に卵を落としただけの一杯が近いところでしょうか。
もうひとつ目についたのは、料理の話がそのまま家族の話になっていたことです。母が大鍋で作って冷凍していたチリ、日曜の朝に祖母が作ってくれたトースト料理、父が教えてくれた「貧乏人のベーコン」。暮らしが苦しい時期にパン1枚で作った「ボローニャ・タコ」のような工夫も、さらりと語られていました。具を買い足せるようになった今も卵だけの辛ラーメンを「いまだにうまい」と言う人がいる一方で、牛肉が高くなって定番を手放した人もいて、安い飯の顔ぶれは少しずつ変わっているようです。皆さんには、余裕ができた今でもつい作ってしまう「あの頃の味」はありますか?

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