「最初から最後まで一点の隙もない、10点満点の映画って何?」——AskRedditのこの問いかけに、4000件を超える回答が寄せられた。定番の名作から通好みのカルト作、そして意外なコメディまで、海外の映画ファンが本気で『完璧』と信じる一本が次々に挙がっている。未見の作品も多いので、どこがそんなに刺さるのかも含めて紹介したい。あなたの心の一本は登場するだろうか。
元スレッド:r/AskRedditより
海外の反応
1. 名無しのReddit住民
『ショーシャンクの空に』一択だな。刑務所モノなのに全然ジメジメせず、最後まで希望の話で押し切るのが完璧なんだよ。ラスト20分の伏線回収と、あの海岸のシーンで毎回泣く。何度観てもダレる瞬間が一秒もない。
2. 名無しのReddit住民
『千と千尋の神隠し』。とにかく一コマ一コマが全部魔法みたいなんだ。ストーリーがどうこう以前に、あの世界にただ浸っていられる。海外でこれを真っ先に挙げる人がこんなに多いのも納得だよ。
3. 名無しのReddit住民(>>2への返信)
自分はジブリなら『もののけ姫』派なんだけど、千と千尋の完成度だけは認めざるを得ない。カオナシがただ電車に揺られて座ってる場面ですら、なぜか目が離せないんだよな。
4. 名無しのReddit住民
『ホット・ファズ』を推したい。前半のダラダラした田舎町のノリが、後半で全部伏線だったと分かる構成が最高。銃撃戦のバカバカしさと脚本の緻密さの落差で笑い死ぬんだよ。
※『ホット・ファズ』2007年、エドガー・ライト監督のイギリス製アクションコメディ。『ショーン・オブ・ザ・デッド』の監督・主演コンビ再結集作で、序盤の何気ない台詞や小道具が全部後半で回収される脚本の緻密さがカルト的人気。
5. 名無しのReddit住民
『ロード・オブ・ザ・リング/旅の仲間』のエクステンデッド版。3時間半あるのに一度も長いと感じない。モリアの坑道でガンダルフが橋から落ちるところ、何度観ても心臓が止まりそうになる。
6. 名無しのReddit住民(>>5への返信)
エクステンデッド版を一度観たら劇場版にはもう戻れないんだよな。ロスロリアンの森のくだりとか、削られてたシーンこそが一番グッとくるという逆転現象が起きる。
7. 名無しのReddit住民
『オー・ブラザー!』。コーエン兄弟の中でも一番好きかもしれない。大恐慌時代の南部を三人組が旅する話で、全編に流れる音楽だけでも観る価値がある。あのセピア色の画面も唯一無二だ。
※『オー・ブラザー!』2000年、コーエン兄弟監督。古代ギリシャの叙事詩『オデュッセイア』を1930年代アメリカ南部に翻案した音楽コメディ。独特のセピア調映像と、劇中のブルーグラス/カントリー音楽の評価が高い。
8. 名無しのReddit住民
『ノーカントリー』。無駄なシーンが本当に一つもない。BGMがほぼ皆無なのに、あのコイントスの緊張感は他のどの映画も超えられてないと思う。ハビエル・バルデムの殺し屋が静かに怖すぎる。
※『ノーカントリー』2007年、コーエン兄弟監督。アカデミー作品賞受賞。音楽をほとんど使わない乾いた演出と、殺し屋アントン・シガーの淡々とした恐ろしさで知られる犯罪サスペンス。
9. 名無しのReddit住民(>>8への返信)
あのコイントスの場面、雑貨屋の店主が自分の命を賭けられてることに最後まで気付いてないのがゾッとする。台詞の“間”だけであんなに人を緊張させる映画は他にないよ。
10. 名無しのReddit住民
『第9地区』を挙げたい。最初はドキュメンタリー風の社会派SFなのに、途中から超一級のアクションに化ける。主人公がどんどん変わっていく様をシャールト・コプリーが完璧に演じてるんだ。
※『第9地区』2009年、ニール・ブロムカンプ監督。南アフリカを舞台に、難民として隔離されたエイリアンと人間の差別を描いたSF。低予算ながらアパルトヘイトの寓話としても評価が高く、主演コプリーの演技が絶賛された。
11. 名無しのReddit住民
『羊たちの沈黙』。ホプキンスの出演時間って実は20分もないのに、映画全体を最初から最後まで支配してる。ジョディ・フォスターとの対話シーンの張り詰めた空気は、今観ても全く色褪せない。
12. 名無しのReddit住民
『ロジャー・ラビット』。実写とアニメがあそこまで自然に同じ画面に共存してる映画、CG全盛の今でも超えられてないと思う。1988年にどうやって撮ったのか、未だに本気で謎なんだよ。
※『ロジャー・ラビット』1988年、ロバート・ゼメキス監督。実写とセルアニメのキャラが同一画面で共演するコメディ・ミステリー。当時の技術で実写俳優とアニメを違和感なく合成した映像革命として知られる。
13. 名無しのReddit住民
『レイダース/失われたアーク』と『最後の聖戦』はどっちも満点。冒険活劇のお手本というか、掴みの数分だけで世界観もキャラも全部説明しきる構成が神がかってる。若いハリソン・フォードも眩しい。
14. 名無しのReddit住民
『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』。1作目は本当に完璧だった。沈みかけの小舟で堂々と港に入ってくるジャック・スパロウの登場シーン、あれだけで映画史に残るキャラ紹介だと思う。
15. 名無しのReddit住民
聞いてくれ…『Mr.インクレディブル』だ。子供向けアニメの顔をして、中身は中年の危機とヒーローものと家族ドラマを全部完璧に両立させてる。衣装デザイナーのエドナだけで一本映画が持つレベル。
16. 名無しのReddit住民(>>15への返信)
分かる、ピクサーの中でも脚本が一番大人向けだよね。「衣装にマントは禁止」を熱弁するエドナのプレゼンのくだり、何度観ても笑うし言い分が全部理屈で通ってるのがすごい。
17. 名無しのReddit住民
一本に絞れないから挙げると、『ファイト・クラブ』『グッドフェローズ』『ターミネーター2』。この3本はどこから観ても中弛みが存在しない。特にT2は今のフルCGより当時の液体金属のほうが怖い。
18. 名無しのReddit住民
『スターリンの葬送狂騒曲』。史実の粛清の恐怖を、真正面からコメディとして描き切った狂った傑作だ。全カットが絵画で、全シーンが舞台劇。笑ってるのに背筋が凍るあの感覚は他では味わえない。
※『スターリンの葬送狂騒曲』2017年、アーマンド・イアヌッチ監督。独裁者スターリンの急死後、保身のために右往左往するソ連幹部たちを描いた政治風刺コメディ。史実の恐怖と笑いが同居する作風が高く評価された。
19. 名無しのReddit住民
『ゴッドファーザー』は当然入るでしょ。冒頭の結婚式の場面だけで登場人物全員の関係が分かるし、マイケルが少しずつ父親と同じ顔になっていく2時間半に、一切の無駄が入り込む隙がない。
20. 名無しのReddit住民
『ヒート』。デ・ニーロとパチーノが初共演したというだけで歴史的なのに、中盤の銀行強盗後の市街地銃撃戦がリアルすぎて心拍数が跳ね上がる。マイケル・マン監督の紛れもない最高傑作だ。
21. 名無しのReddit住民(>>20への返信)
あの二人がダイナーで差し向かいになる場面、台詞は驚くほど静かなのに映画一番の見せ場なんだよな。刑事と強盗が互いを一人の男として認め合ってるのが伝わってきて、観るたび鳥肌が立つ。
22. 名無しのReddit住民
『エターナル・サンシャイン』。別れた恋人の記憶を消す話なのに、消していく過程で逆に愛おしさが募っていく構成が切なすぎる。ジム・キャリーの抑えたシリアス演技が、これがまた刺さるんだ。
※『エターナル・サンシャイン』2004年、ミシェル・ゴンドリー監督、脚本チャーリー・カウフマン。別れた恋人の記憶を消す施術を受けた男が、消えゆく思い出の中で愛を思い出す恋愛SF。時系列を崩した独特の構成で名高い。
23. 名無しのReddit住民
『マスター・アンド・コマンダー』。地味だと思われがちだけど、帆船の上の暮らしと海戦の描写がとにかく本物っぽい。ラッセル・クロウ演じる船長がまた渋くて、もっと評価されていい一本だと思う。
※『マスター・アンド・コマンダー』2003年、ピーター・ウィアー監督。ナポレオン戦争時代のイギリス海軍の帆船を舞台にした海洋冒険映画。CGに頼らない帆船と海戦、艦内生活のリアリティが高く評価されている。
24. 名無しのReddit住民
『シンドラーのリスト』。人生で一番と言えるほどの傑作だけど、二度と観たくない。それくらい重い。でも誰もが一生に一度は必ず通るべき映画だと思ってる。あの赤いコートの少女は一生忘れられない。
25. 名無しのReddit住民
『プレデター』は完璧な映画だ。キャスティング、演出、舞台設定、音楽、脚本、特殊メイク、テンポ、その全部が一級品。ジャングルで屈強な兵士が一人ずつやられていく緊張感が、最初から最後まで途切れない。
26. 名無しのReddit住民(>>25への返信)
あれSFホラーとして観てもアクションとして観ても隙がないんだよな。姿が見えない前半の恐怖と、シュワちゃんが泥を被って全身で反撃に転じる後半のカタルシス、この落差が本当にたまらない。
27. 名無しのReddit住民
『ライオン・キング』。これを名作だと見抜いてた子供の頃の自分の審美眼を褒めたい。アニメの質、物語、悲劇、笑い、ロマンス、成長譚、全部が詰まってる。ムファサのあの場面で今でも普通に泣く。
28. 名無しのReddit住民
『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』。マルチバースのバカ騒ぎかと思いきや、最後は母と娘の和解に全部きれいに収束する。ソーセージの指の世界で泣かされるとは思わなかったよ。
29. 名無しのReddit住民
『ナチョ・リブレ』。コメディって評価の話になると軽く見られがちだけど、これは紛れもない傑作。ジャック・ブラックの覆面レスラー姿と、あの脱力しきった歌のシーンだけで無条件に幸せになれる。
※『ナチョ・リブレ』2006年、ジャレッド・ヘス監督。修道院で働く料理人が正体を隠して覆面レスラーになるコメディ。『ナポレオン・ダイナマイト』の監督とジャック・ブラックによる脱力系の笑いがカルト的な人気を持つ。
30. 名無しのReddit住民
『プレステージ』。ノーラン作品の中でも自分の中ではトップ3に入る。手品師同士の執念の対決なんだけど、映画そのものが一つの大きな手品として組み立てられてる。二度目に観ると全く別の映画に見えるんだ。
※『プレステージ』2006年、クリストファー・ノーラン監督。19世紀ロンドンで互いの秘密を暴こうと執着する二人の奇術師の因縁を描くミステリー。映画の構成自体が観客を欺く仕掛けになっており、再見で印象が一変する。
まとめ
「完璧」の定義が人によって全く違うのが、このスレの一番面白いところだ。『ノーカントリー』や『ゴッドファーザー』のように“無駄なシーンが一つもない”構成美を挙げる人もいれば、『ホット・ファズ』や『ライオン・キング』のように“何度観ても幸せになれる”多幸感を推す人もいる。『シンドラーのリスト』のように“二度と観たくないが、誰もが一度は観るべき”という重さで満点を付ける声も強く印象に残った。コメディや家族向けアニメが評価の場で軽く扱われがち、という嘆きにも共感が集まっていたのが興味深い。そして日本の『千と千尋の神隠し』が、世界中の映画ファンから真っ先に名前を挙げられていたのは、日本人として少し誇らしい光景だった。皆さんにとって、最初から最後まで一秒もダレない“10点満点の一本”は、どの映画だろうか?


コメント
ワイは 『ニューオリンズ・トライアル』 『セブン』 『イコライザー』 が面白かったわ
ラピュタとバック・トゥ・ザ・フューチャーシリーズ