どの映画に出ても、だいたい同じ人物を演じている。なのに飽きられるどころか、むしろそこが愛されている。そんな俳優といえば誰?という質問が海外掲示板に投げられると、2000件を超えるコメントが集まりました。ステイサムやキアヌのような定番の名前が並ぶ一方で、「いや、あの人は実は幅がある」という反論も次々に飛んできて、思った以上に熱い俳優談義になっています。
元スレッド:r/AskRedditより
海外の反応
1. 名無しのReddit住民
ライアン・レイノルズ。いつだって早口で皮肉屋で、第四の壁を破ってくる男!
※ 代表作『デッドプール』(2016年〜)は、画面の向こうの観客に直接話しかけてくる毒舌ヒーローの映画。物語の外にいる観客へ語りかける演出を「第四の壁を破る」と言う。
2. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
もう古い映画だけど、『スモーキン・エース/暗殺者がいっぱい』を見てみてほしい。あれでは珍しく普通の男をやってるし、映画としても楽しいよ。
※ 2006年のクライムアクション。賞金首になった証人のもとに殺し屋たちが集まってくる群像劇で、レイノルズは生真面目なFBI捜査官を演じている。3. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
『名探偵ピカチュウ』はかなり良かったけど、言ってることにはだいたい同意。黄色いもふもふになっても、しゃべりはいつものライアンだったし。
※ 2019年の実写映画。ライアン・レイノルズは英語版でピカチュウの声を担当した(日本語吹替は西島秀俊)。
4. 名無しのReddit住民
ジェイソン・ステイサム。アクションスター以外の役をやったことがない。『アドレナリン』の役と『トランスポーター』の役をこっそり入れ替えても、たぶん誰も気づかないと思う。
※『アドレナリン』(2006年)は、毒を打たれた殺し屋がアドレナリンを出し続けないと死んでしまうアクション。『トランスポーター』(2002年)は、依頼品を何でも運ぶプロの運び屋が主人公のカーアクション。
5. 名無しのReddit住民(>>4への返信)
しかもイギリス訛りすら変えないしね。この前ステイサムの新しめの映画をつけたら、兄貴が「当ててやろうか。一人暮らしで、元軍人。知り合った誰かが死ぬかさらわれて、復讐か救出のために暴れ回るんだろ?」って言い出した。
いや……7割くらいの確率でそれが筋なんだよ。ここ5本くらいは全部その路線だった気がする。6. 名無しのReddit住民(>>4への返信)
笑えるのが、ステイサムが売れるきっかけになった『スナッチ』では、アクションスターでも何でもないってこと。ブリック・トップに殺されないよう必死になってるだけの男なんだよ。そこからアクション映画の常連になったのは面白い。
※ 2000年のガイ・リッチー監督のクライムコメディ。ステイサムは闇ボクシングの興行に関わる小悪党の役で、ブリック・トップは逆らう相手を容赦なく始末する裏社会のボス。
7. 名無しのReddit住民
ダニー・トレホ。悪役をやるときは、最後に死ぬ役しか引き受けないんだって。子どもに悪い手本を見せないためらしい。あの強面で毎回ちゃんと退場していくの、筋が通ってて好きだよ。
※ メキシコ系アメリカ人の俳優。いかつい顔とタトゥーで、ギャングや殺し屋などの悪役の常連。主演作『マチェーテ』(2010年)では、ナタ一本で悪党に立ち向かう元捜査官を演じた。
8. 名無しのReddit住民(>>7への返信)
トレホの役でいちばん好きなのは、アニメ『The Adventures of Puss in Boots』のエル・モコ。死にはしないけど、シリーズを通して何度も箱に閉じ込められてる。計画はけっこうまともなのに、毎回ド派手に裏目に出るんだよ。脚本が本当に笑えるし、トレホの声の芝居がそれを完璧に成立させてる。
※『シュレック』シリーズの人気キャラ、長ぐつをはいたネコ(プス)が主役のNetflixのアニメシリーズ(2015〜2018年)。トレホは悪党エル・モコの声を担当した。
9. 名無しのReddit住民
ウィル・フェレルはたいてい、心が子どものまま大きくなっちゃった男をやってる。体は大人なのに、すねたりわめいたりするのは小学生のそれ。
※ アメリカのコメディ俳優。自信過剰なニュースキャスターを演じた『俺たちニュースキャスター』(2004年)など、大人になりきれない男の役が持ちネタ。
10. 名無しのReddit住民(>>9への返信)
『主人公は僕だった』を見てみて。笑える場面もちゃんとあるけど、本人はシリアスな役で、すごくいい映画だよ。あれを見ると、ふざけてない時のフェレルもいいなって思える。
※ 2006年。平凡な税務調査官の頭の中に、自分の行動を語るナレーションが聞こえ始める。それは小説家が書いている物語で、しかも自分は結末で死ぬ予定だと知ってしまう話。
11. 名無しのReddit住民
ジャック・ブラック。
出演作なんて、こうまとめても大差ないと思う。
教師のふりをするジャック・ブラック
マインクラフトの世界に閉じ込められたジャック・ブラック
巨大なゴリラを捕まえようとするジャック・ブラック
以下略。
追記:誤解しないでね、彼は最高だし映画も楽しんでる。ちょっとワンパターンで、幅が狭いってだけ。
※ 順に『スクール・オブ・ロック』(2003年。売れないロッカーが名門校の代理教師になりすます)、『マインクラフト/ザ・ムービー』(2025年。ゲームの世界に迷い込む実写映画)、『キング・コング』(2005年。謎の島へ撮影に渡り、巨大ゴリラを捕まえて連れ帰ろうとする映画監督の役)。
12. 名無しのReddit住民(>>11への返信)
『ジュマンジ』で中身が女子高生になってるジャック・ブラックは、めちゃくちゃ笑った。あの仕草を本気でやり切れるのは才能だと思う。
※『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』(2017年)。ゲームの世界に吸い込まれた高校生たちが別人の姿になる話で、自撮り好きの女子高生が、ジャック・ブラック演じる中年男性の姿になってしまう。13. 名無しのReddit住民(>>11への返信)
言いたいことは分かる。テンションが常に100だからね。でも監督がテネイシャスDのノリを封印させると、ジャック・ブラックは驚くほど幅があるんだよ。
2011年の『バーニー/みんなが愛した殺人者』では、物腰が柔らかくて町中に愛される葬儀屋なのに、最後には人を殺してしまう男を、地に足のついた、静かに怖い芝居でやり切ってる。『ハイ・フィデリティ』では、イカれた音楽オタクの店員の役で、主演のジョン・キューザックから映画をまるごと奪ってた。
大作ではみんなが期待する「ジャック・ブラック」をやってるけど、ドラマやインディー映画だと本当にすごい役者だよ。
※『バーニー/みんなが愛した殺人者』はテキサスの小さな町で実際に起きた事件をもとにしたブラックコメディ。『ハイ・フィデリティ』(2000年)はレコード店が舞台の恋愛映画。テネイシャスDは、ジャック・ブラックが組んでいるコメディ・ロックバンド。
14. 名無しのReddit住民
キアヌ・リーブス。いつも口数が少なくて、感情をあまり表に出さない男をやってる。
でも、出てる映画は絶対に全部見る。
※『マトリックス』シリーズの救世主ネオ、『ジョン・ウィック』シリーズの伝説の殺し屋など、寡黙な役で知られる。
15. 名無しのReddit住民(>>14への返信)
テッド・ローガンは、無口でも感情薄めでもなかったぞ。まあ『ビルとテッドの大冒険』がなかったら、このスレの答えはキアヌで決まりだったと思うけど。
※ 1989年のコメディ。キアヌ演じる能天気な高校生テッド(本名セオドア・ローガン)が、相棒のビルとタイムマシンで歴史上の偉人を集めて回る。
16. 名無しのReddit住民
ドウェイン・ジョンソン。どの映画でも、頼れる筋肉ムキムキの兄貴が片方の眉だけ上げてニヤッと笑う。役名が変わっても中身はずっとロック様。分かってるのに毎回チケット買っちゃうんだけどね。
※ 元プロレスラーの俳優で、リングネームは「ザ・ロック」(日本では「ロック様」)。片眉を上げる決め顔はプロレス時代からのお約束。
17. 名無しのReddit住民(>>16への返信)
で、ケヴィン・ハートがだいたい同じ映画に一緒に出てくるから、ダメージ2倍。でかくて落ち着いたロック様の横で、小柄なハートがひたすら叫び続ける。毎回あの掛け合い。
※ 小柄でよくしゃべる、コメディアン出身の俳優。ドウェイン・ジョンソンとは『ジュマンジ』シリーズなどで何度も共演している。
18. 名無しのReddit住民
アダム・サンドラー。幅を見せてる映画がたくさんあるのは知ってるよ。でもお題は「その路線でキャリアを築いた俳優」だからね。
※ アメリカのコメディ俳優。子どもっぽくて、すぐキレる男の役でヒット作を連発した。近年はNetflix向けのコメディを多く手がけている。
19. 名無しのReddit住民(>>18への返信)
自分ならクリス・プラットかな。何が襲ってきても、とりあえず冗談を飛ばす大学のノリが抜けない兄ちゃん。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のスター・ロードなんて、まさにそれ。
※ マーベルのSFアクション映画。プラットは懐メロ好きでお調子者の宇宙のならず者、スター・ロードを演じた。20. 名無しのReddit住民(>>18への返信)
9割以上の作品は、たしかにそう。
でも、たまに変化球を投げてくるんだよ。『再会の街で』『パンチドランク・ラブ』『アンカット・ダイヤモンド』あたり。特に『アンカット・ダイヤモンド』を見ると、才能はちゃんとあるのに、それを見せることにはあまり興味がなさそうなんだよね。友達とバカな映画を撮ってるほうが楽しいんだろうなって思う。
※『再会の街で』(2007年)は9.11で家族を失った男の役。『パンチドランク・ラブ』(2002年)は内気でキレやすい男の不器用な恋を描いた作品。『アンカット・ダイヤモンド』(2019年)は、借金まみれのニューヨークの宝石商が大博打に突っ込んでいくサスペンス。
21. 名無しのReddit住民
トム・クルーズ。歳的に無理になるまで、ずっと自信満々で生意気な若者の役をやってた。『トップガン』の頃なんてまさにそれ。で、その自信満々のまま、今度は飛行機にしがみつくおじさんになった。
※『トップガン』(1986年)は向こう見ずな戦闘機パイロットの役。近年の『ミッション:インポッシブル』シリーズでは、離陸する飛行機の外側にしがみつくスタントを自分でこなしている。
22. 名無しのReddit住民
ジェイソン・モモアは、メイクの量が違うだけで毎回ジェイソン・モモアを演じてる。
※ ハワイ出身の大柄な俳優。主演作『アクアマン』(2018年)などで知られ、長髪にひげで豪快に笑う役が多い。
23. 名無しのReddit住民(>>22への返信)
いや、『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』のモモアは全然違ったよ。ロック様やヴィン・ディーゼルがいつも大真面目なのに対して、あの人は自分をまったく真面目に扱ってなくて、完全にイカれた悪役を全力で楽しんでた。
キャラにあそこまで中性的なしぐさを入れてくるのも意外だった。悪いって意味じゃなくて、単に予想してなかったんだ。
※ 2023年公開のシリーズ第10作。モモアは主人公たちへの復讐を企む、派手で芝居がかった悪役ダンテを演じた。ヴィン・ディーゼルはシリーズの主演。
24. 名無しのReddit住民
リーアム・ニーソンは、ここ数年ぱっとしない映画で同じ型ばっかりやってる。除雪車の運転手のやつは声出して笑った。
※『96時間』(2008年)で、誘拐された娘を「特殊なスキル」で救い出す元工作員を演じて以来、同じ路線のアクションが続いた。除雪車の運転手の映画は『スノー・ロワイヤル』(2019年)で、息子を殺された男が麻薬組織に復讐していくブラックコメディ。
25. 名無しのReddit住民
ジョン・ウェインはいつもジョン・ウェインを演じてた。制服が変わって、戦争が変わるだけ。
でも、ジョン・ウェインをジョン・ウェインほどうまく演じられる人はいなかったんだよな。
※ 1930〜70年代のハリウッドを代表する、西部劇と戦争映画の大スター。主演作の数は100本をゆうに超える。
26. 名無しのReddit住民(>>25への返信)
一回だけチンギス・ハンをやったけどね。50年代のハリウッドにだって、モンゴル系の役者くらいいただろうに。
追記:まあ見てはいないんだけど。たぶん西部劇のガンマンと全く同じ演じ方をしてたんだろうな……
※ 1956年の『征服者』。ウェインがモンゴルの英雄テムジン(のちのチンギス・ハン)を演じた歴史大作で、今ではハリウッドのミスキャストの代表例としてよく挙げられる。
27. 名無しのReddit住民
ヒュー・グラント。まばたきが多くて、しどろもどろにしゃべるイギリス人。本人もインタビューでそう認めてたらしい。
※『フォー・ウェディング』(1994年)や『ノッティングヒルの恋人』(1999年)などで、恋に不器用なイギリス紳士の役を演じて大ブレイクした。
28. 名無しのReddit住民(>>27への返信)
でも『パディントン2』で、うぬぼれた落ち目の俳優の悪役をやったあたりから吹っ切れてない?最近の『異端者の家』なんて、訪ねてきた若い宣教師2人を家から出さない不気味な男の役で、あのしどろもどろの紳士がここまで怖くなるのかってゾッとしたよ。
※『パディントン2』(2017年)は、ロンドンで暮らすクマのパディントンが主役の実写映画。『異端者の家』(2024年)は、布教に訪れた若い女性宣教師2人が、ある男の家から出られなくなるホラー。
29. 名無しのReddit住民
人気俳優って、ほとんどがこれに当てはまらない?デ・ニーロやジャック・ニコルソンみたいに明らかに幅のある俳優でも、キャリアのどこかで似た役ばっかりになったり、自分のパロディみたいになったりする。
もちろん例外はいて、今ならロバート・パティンソンがいい例かな。人気も評価もあって、毎回まったく違う役を選んでる。それにゲイリー・オールドマンやダニエル・デイ=ルイスみたいなカメレオン俳優は、役の中に完全に消えちゃうからね。
※ ゲイリー・オールドマンは特殊メイクでチャーチルになりきってアカデミー主演男優賞を受賞。ダニエル・デイ=ルイスは同賞を史上最多の3回受賞した、役作りの徹底ぶりで知られる俳優。
30. 名無しのReddit住民
ジェイソン・ステイサムはいつも同じ男。でも拍手を送りたい。その一人を完璧にやり切ってるし、自分は彼の映画が好きなんだ。深くも賢くもないし、特に新しくもない。でも楽しいし、たまにはただアクションが見たい日ってあるじゃん。
まとめ
挙がった名前を並べると、ステイサムやロック様のようなアクションスターと、サンドラーやジャック・ブラックのようなコメディ俳優が二大勢力でした。どちらも観客が「あの人のあれ」を見に行くタイプで、筋書きより本人が商品になっています。ステイサムの新作を見始めた途端、兄に筋を予想されてしまう話は笑い話ですが、それでも「出ている映画は全部見る」「分かっていてもチケットを買う」と言われてしまうところに、このスレの答えがありそうです。
面白いのは、名前が挙がるたびに「いや、実は幅がある」という反論が付いたことです。サンドラーの『アンカット・ダイヤモンド』、ジャック・ブラックの『バーニー/みんなが愛した殺人者』、ヒュー・グラントの悪役のように、同じ役ばかりの俳優ほど、たまの変化球が強く記憶に残るようです。演技の幅と、ひとつの型を誰にも真似できない形でやり切る力は、別の才能なのでしょう。日本にも「何を演じてもあの人」と言われる俳優はいますが、それが悪口になるか褒め言葉になるかは、その型がどれだけ愛されているか次第なのかもしれません。
皆さんが「何を演じても同じなのに、つい見てしまう」俳優は誰ですか?

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