RSSヘッドライン

海外「バーナーで炙ったくらいじゃ無害にならないタンパク質がある」一般人がほとんど知らない怖い科学の話

海外「バーナーで炙ったくらいじゃ無害にならないタンパク質がある」一般人がほとんど知らない怖い科学の話 文化・習慣

「世間の人がほとんど知らない、いちばん怖い科学の事実は?」という質問に、海外の人たちがとっておきの話を持ち寄った。温暖化や薬の効かない細菌のような大きな話から、熱にも負けないタンパク質、地下室にたまる見えないガス、宇宙がある日いきなり消えるかもしれないという仮説まで。ただ、怖い話ほど大きくなりやすいのも事実で、スレの中でも「それは言いすぎ」という訂正がちょくちょく入っていた。誇張や怪しい数字には注で補足を入れてある。

元スレッド:r/AskRedditより

海外の反応

1. 名無しのReddit住民
温暖化は想定より速いペースで進んでるし、異常気象もどんどん極端になってる。否定したい人はいくらでも否定すればいいけど、それで事実が変わるわけじゃない。

2. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
新しい気候の報告書が出るたびに、科学者が「えーと、前に話した最悪のシナリオ覚えてる? あれなんだけどさ、ちょっと笑える話があって……」って切り出してる感じなんだよな。

3. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
でもこれ、「世間がほとんど知らない」枠ではなくない? むしろいちばんよく知られてる話だと思う。本当に怖いのは知られてないことじゃなくて、みんな知ってるのに生活がほとんど変わらないことのほうだよ。

※注:温暖化が「予測を上回るペースで加速しているか」は、研究者のあいだでも議論が続いている。排出量がもっとも多くなる想定(いわゆる最悪シナリオ)については、再生可能エネルギーの普及などで「現実的ではなくなった」とみる研究者も多い。一方で、2023年、2024年と世界の平均気温が観測史上最高を続けて更新したのも事実。

4. 名無しのReddit住民
抗生物質の効き目が落ちていくスピードに、新しい薬の開発が追いついてない。別に秘密でも何でもない。映画の悪役みたいに見た目が派手じゃないから、みんなスルーしてるだけ。

※ 薬剤耐性:細菌が抗生物質に耐える力を身につけ、薬が効かなくなること。2019年には世界で約127万人が、薬剤耐性菌を直接の原因として亡くなったという推計がある(英医学誌ランセット、2022年)。

5. 名無しのReddit住民(>>4への返信)
正確には、薬が弱くなってるんじゃなくて菌の側が耐性をつけてるんだよ。処方された薬を途中で飲まなくなる人が多いと、しぶとい菌が生き残る。弱い菌がふるい落とされて、薬に強い菌だけが増えていくわけ。あと、家で寝て水分をとってれば治る程度の不調なのに、病院で「薬をくれ」ってねだる人が多すぎる。

※注:抗生物質は細菌には効くが、かぜの原因の大半であるウイルスには効かない。また「途中でやめると耐性菌が生まれる」は長く言われてきた説明だが、2017年に英医学誌BMJに根拠は乏しいとする論考が載るなど見直しが進んでおり、耐性菌を増やす主な原因は不要な処方や使いすぎとされる。とはいえ、自己判断でやめずに医師の指示に従うのが前提。

6. 名無しのReddit住民(>>4への返信)
ただ、一般論としてはそこまで絶望的な話でもないんだよね。抗生物質に耐性をつけた菌は、表面の構造を変えて対抗してることが多くて、その変化のせいで「ファージ療法」には逆に弱くなる。しかも、ファージに耐えようとして構造を元に戻すと、今度は抗生物質が効きやすくなる。いたちごっこだけど、そのうちファージと抗生物質を併用して、今の抗生物質だけの治療と同じかそれ以上の効果を出すあたりで落ち着くと思う。まあ、菌によって振る舞いは違うけどね。

※ ファージ療法:細菌だけに感染するウイルス(バクテリオファージ)を使って細菌を退治する治療法。旧ソ連圏のジョージアなどでは古くから使われてきたが、日本や欧米ではまだ研究や個別の緊急使用が中心。ファージへの耐性と引き換えに抗生物質が効きやすくなる現象は緑膿菌などで報告されているが、すべての耐性菌に当てはまるわけではない。

7. 名無しのReddit住民
心理学の研究って、別の人が追試してみたら同じ結果が出なかったものが驚くほど多いんだよ。元の研究で「有意な差が出た」とされていても、それはたまたまその条件で出ただけで、本当は意味がなかったのかもしれない。心理学の前提や、心の病気の治療の一部が、再現できていない研究を土台にしている可能性だってある。

8. 名無しのReddit住民(>>7への返信)
これは本当にモヤモヤする。「人間の本性」だとされてきたものの多くが、実はそのとき集められた被験者と、その人たちが置かれた状況のせいだった、なんてことがありうるわけで。いちばん有名なのはスタンフォード監獄実験だけど、ほかにも絶対あると思う。

※ 心理学の「再現性の危機」:2015年、心理学の論文100本を別の研究者たちが追試したところ、元の論文と同じように統計的に意味のある結果が出たのは4割弱だった(米科学誌サイエンス)。以降、研究計画を事前に登録するなどの改善が進んでいる。スタンフォード監獄実験は1971年、学生を看守役と囚人役に分けて模擬刑務所で過ごさせた有名な実験。のちに実験者側が看守役に厳しく振る舞うよう促していたことなどが指摘され、科学的な価値に強い疑問が出ている。

9. 名無しのReddit住民
プリオン。ほぼ壊せないうえに、中枢神経に入り込んだら手の打ちようがないくらい破壊的。正体は形の崩れたタンパク質で、それが周りの正常なタンパク質まで同じ形に折りたたみ直させて広がっていくらしい。生き物ですらないのにそんなことができるの、ほとんどこの世界のバグだと思う。

10. 名無しのReddit住民(>>9への返信)
みんな分かってないけど、あの形の崩れたタンパク質はバーナーで炙ったくらいじゃ無害にならないんだよ。そもそも生き物じゃないから「死ぬ」って概念がない。治療法もないし、発症したらまず助からない。かかるかどうかは、ほとんど運。

11. 名無しのReddit住民(>>9への返信)
プリオンのやり口、完全にチェーンメールなんだよな。「この折りたたみ方を10人に転送しないと、今年いっぱい不幸が続きます」

※ プリオン:異常な形に折りたたまれたタンパク質。ヒトのクロイツフェルト・ヤコブ病や、牛のBSE(牛海綿状脳症、いわゆる狂牛病)の原因になり、発症すると治療法はなく命に関わる。熱にも非常に強く、ハムスターの実験では600℃で灰にした脳組織から感染が起きた例がある(2000年)。医療器具は通常の高圧蒸気滅菌だけでは足りず、強いアルカリ処理と組み合わせるなど特別な手順で処理される。

12. 名無しのReddit住民
鳥がどんどん死んでる。近所で見かける数が明らかに減ったって感じてる人、けっこういるんじゃないかな。

13. 名無しのReddit住民(>>12への返信)
虫もだよ。昔は車で国の端から端まで走るような長距離ドライブをすると、フロントガラスが虫の死骸だらけになってたのに、今はほとんど付かない。この話をすると「いいことじゃん」って返されるんだけど、それがなぜまずいのかを説明しようとすると、毎回イライラする羽目になる。

14. 名無しのReddit住民(>>12への返信)
これ読んで胃がキュッとなった。最近、死んだ鳥を見かけることが本当に多くて。うちの裏庭には木や在来種の花をたくさん植えて、餌台も巣箱も水浴び場も置いてる。鳥も虫も大好きだから、せめて自分の庭くらいは元気でいてほしいんだ。

※ 北米では1970年以降、野鳥が約30億羽(全体の約3割)減ったという推計がある(2019年、米科学誌サイエンス)。「全部死んでいる」わけではないが、ありふれた種も大きく減っている。昆虫も、ドイツの自然保護区で飛ぶ虫の総重量が27年間で75%以上減ったという調査がある(2017年)。虫は花の受粉や鳥の餌を支えているので、減ると生態系全体に響く。

15. 名無しのReddit住民
宇宙論には、宇宙の方程式に出てくる「w」っていう値がある。今のところw=−1だと考えられてるんだけど、もしこれが−1より小さかったら、何の前触れもなく、とんでもなくヤバいことになりうる。
今ある宇宙の真空が、実は「偽の真空」かもしれないんだよ。どこかで「真の真空」の泡が突然生まれたら(しかもそれを止める手段はない)、泡の中の物質は一瞬でバラバラになる。泡は光の速さで広がるから、たとえ10億年前に10億光年先で起きていたとしても、こっちからは見えない。ある瞬間、ふっと消えるだけ。
というわけで、おやすみなさい。

※注:w(ダークエネルギーの性質を表す値)が−1より小さい場合に起こるとされるのは、宇宙の膨張が加速しすぎて最後には原子までバラバラになる「ビッグリップ」のほうで、偽の真空の崩壊とは別の仮説。偽の真空の崩壊は素粒子(ヒッグス場)の性質に関わる話で、起こるとしても宇宙の年齢(約138億年)よりけた違いに先になる、という見積もりが一般的。

16. 名無しのReddit住民(>>15への返信)
一瞬で終わるなら全然気にならないわ。痛みも恐怖もなく、気づく前に存在ごと消えるんでしょ? 正直、このスレに出てくる終わり方の中でいちばん穏やかに聞こえる。

17. 名無しのReddit住民
地下室にたまるラドンガスで肺がんになることがある。数週間前まで、そんなものが存在することすら知らなかった。

18. 名無しのReddit住民(>>17への返信)
前に統計を見たとき、数字がえげつなかった記憶がある。たしかアメリカの肺がんによる「死亡」のうち、20%くらいがラドン絡みだったはず。

19. 名無しのReddit住民(>>17への返信)
住んでる地域の土と岩盤しだいだよ。岩の多い土地ほどラドンも多い。自分は元海底の土地に住んでるから、ラドンなんてほぼゼロ。国によってラドンの基準値が違うのも、これが理由のひとつ。
あと、御影石みたいな石のキッチン天板もわずかに放射線を出してる。線量計をその上に置きっぱなしにしないように。余計な分まで拾っちゃうから。
うん、この話題は好きだし、仕事の一部でもある。

※ ラドン:土や岩に含まれるウランが壊れていく途中で生まれる、無色・無臭の放射性ガス。欧米では地下室のある家が多く、地面から染み出したガスがたまりやすい。米環境保護庁(EPA)の推計では、ラドンが原因の肺がん死は全米で年間約2万1000人(推計には幅がある)で、喫煙に次ぐ原因とされる。日本は地下室のある家が少なく、屋内の濃度も世界平均より低めとされる。

20. 名無しのReddit住民
脳動脈瘤は、いつ破裂してもおかしくなくて、破裂したらそのまま亡くなることもある。ほとんどの人は前兆なんてない。しかも、最初からそれを狙って検査しない限り、事前に見つけるのはほぼ無理。

21. 名無しのReddit住民(>>20への返信)
うん、うちの祖母がまさにそれだった。30歳のとき、ソファに座ったまま、おばに「お水もらえる?」って声をかけて、おばが返事をする前に崩れ落ちたって。

※ 脳動脈瘤:脳の血管にできるこぶ。破裂するとくも膜下出血を起こし、命を落とす人も少なくないが、全員が即死するわけではなく、治療で回復する人もいる。日本ではMRIなどで脳を調べる「脳ドック」で破裂前に見つかることも多い。脳ドックは日本で広まった健診で、海外ではあまり一般的ではない。

22. 名無しのReddit住民
カプグラ症候群。友達や家族が、見た目のそっくりな偽者に入れ替わったと本気で信じ込んでしまう、珍しい精神の病気。数ある症状の中でも、トップクラスに不気味だと思う。

23. 名無しのReddit住民(>>22への返信)
うちの町でも少し前に、これになった人がいた。家の敷地に看板を立てて、「家族全員が殺された、周りの人間はみんなグルで、偽者とすり替えたのを隠してる」って訴えてた。悲しいし、怖かった。

※ カプグラ症候群:家族や親しい人が「そっくりな偽者に入れ替わった」と確信してしまう妄想。統合失調症や認知症(とくにレビー小体型)、頭のけがなどに伴って現れることがある。

24. 名無しのReddit住民
人間を狙う病原性のカビが現れる確率は、温暖化のせいで上がってるって言われてる。
ほとんどの菌類が人に感染して命を奪えないのは、低めの温度に慣れていて、人間の体温では生きていけないから。でも温暖化で暑い環境に適応していけば、いつか人の体内でも生きられて、むしろ繁殖できるところまで来る。そうなったら、本当にとんでもないことになる。

25. 名無しのReddit住民(>>24への返信)
ああ、それ知ってる。自分も『The Last of Us』をプレイしたし、ドラマも観たわ。ドラマ版なんて、まさにこの話で幕が開くからね。

※ 24番の話でよく例に挙がるのが、カンジダ・アウリスという真菌(カビや酵母の仲間)。2009年に日本の病院で患者の耳から見つかり、新種として報告された。多くの薬が効きにくく、世界各地の病院で集団感染を起こしている。高い温度でも増えられる性質から、温暖化への適応で人に感染するようになったのでは、という仮説がある(証明はされていない)。

※ 『The Last of Us』:2013年発売の人気ゲームと、それを原作にした2023年の米ドラマ。寄生菌に感染した人間が凶暴化した世界を描く。ドラマ版の冒頭は、1968年のトーク番組で学者が「温暖化で菌類が人間の体温に適応したら」と警告する場面。なお元ネタになった、アリに寄生して行動を操る菌は実在するが、人間には感染しない。

26. 名無しのReddit住民
マイクロプラスチックは体のあらゆるところに入り込んでて、今生きてる人間で体内にそれがない人はたぶん一人もいない。なのに、体にどんな影響があるのかはまだ分かってない。案外たいしたことないのかもしれないし、有史以来最悪の健康危機かもしれない。脳の中の濃度が、アルツハイマーや認知症と相関してるっていう研究も出てる。

27. 名無しのReddit住民(>>26への返信)
それがさ、最近ちょっと話が変わってきてるんだよ。実験用の手袋に付いてる成分がマイクロプラスチックとほぼ見分けがつかなくて、そのせいで数値が高めに出てた可能性があるって研究が出た。人の体の組織を測るときも、脂肪をプラスチックと取り違えてるんじゃないかって指摘がある。「実はゼロでした」って話じゃないけど、騒がれてたほどの量かどうかは怪しいらしい。

※ マイクロプラスチック:5mm以下の小さなプラスチック片。血液や胎盤から見つかったという報告があり、2025年には認知症の人の脳で濃度が高かったという研究も出たが、相関が見えただけで原因かどうかは分かっていない。一方、2026年には実験用手袋の成分がマイクロプラスチックと誤認されうるという米ミシガン大学の研究が発表され、人体組織の測定でも脂肪由来の成分を取り違えている可能性が指摘されている。体内にあること自体が否定されたわけではなく、どれくらいあってどんな影響があるのかはまだ確定していない、というのが現状。

28. 名無しのReddit住民
麻酔がなぜ効くのか、実はよく分かってない。効くことは分かってるし、どのくらいの量を使えば効くかもだいたい分かってる。でも、あの薬がどうやって意識と痛みのスイッチをまとめて切ってるのかは謎のまま。ついでに言うと、タイレノールがどう効いてるのかもよく分かってないんだよ。

※注:全身麻酔も、薬が脳のどの受容体に作用するかといった部分はかなり分かってきている。まだ解明されていないのは、それでなぜ意識そのものが消えるのかという全体像のほう。タイレノールはアメリカの定番の解熱鎮痛薬で、成分はアセトアミノフェン。日本でも市販薬の「タイレノールA」や処方薬の「カロナール」として使われていて、効き目は確かだが、どう働いているのかは完全には分かっていない。

29. 名無しのReddit住民
脊髄の硬さって、バナナと同じくらいなんだよ。今度だれかが派手に転ぶのを見たとき、思い出してみて。

30. 名無しのReddit住民(>>29への返信)
いちばん大事なことが抜けてる。皮をむいたバナナなのか、むく前なのか。あとここはRedditなんだから、自分の背骨とバナナを並べた比較写真を貼るのが礼儀だろ。

※ 英語圏のネットには、写真に写った物の大きさを伝えるためにバナナを並べて置く「banana for scale(大きさ比較用のバナナ)」というお約束がある。

まとめ

スレに集まった「怖い科学の話」は、大きく3種類に分かれていた。ひとつは温暖化や薬剤耐性菌のように、中身はとっくに知られているのに生活がほとんど変わらない話。3番のコメントが言うとおり、怖いのは「知られていないこと」より「知っていても動けないこと」のほうかもしれない。ふたつめはラドンや脳動脈瘤、プリオンのように、身近なのに意外と知られていない話。みっつめは偽の真空のような宇宙規模の話で、こちらは「一瞬で終わるなら気にならない」と、妙に達観した反応が返ってきていた。

日本の読者にも覚えのある話がいくつかある。プリオンといえば、2001年に国内で初めてBSE(狂牛病)の牛が見つかった騒ぎや、2003年末にアメリカでBSEが確認されて米国産牛肉の輸入が止まり、吉野家の店頭から牛丼が一時消えた出来事を思い出す人も多いはずだ。温暖化と真菌の話に出てきたカンジダ・アウリスは、最初に報告されたのが日本の患者だった。脳動脈瘤についても、日本には破裂前に見つけるための「脳ドック」がある。

もうひとつ目立ったのは、怖い話ほど尾ひれが付きやすいことだ。マイクロプラスチックの研究には測定方法への疑問が出ていて、「抗生物質は飲み切らないと耐性菌が生まれる」という定番の説明も見直しが進んでいる。怖がるのは、どこまで分かっていて、どこからがまだ分からないのかを確かめてからでも遅くない。皆さんが「これは知っておいて損はない」と思う怖い科学の話は何ですか?

文化・習慣
シェアする

コメント

  1. Reddit名無しさん より:

    地下室にたまる見えないガスはラドン。
    コメントが皆無知だな~w