宝くじ、暗号資産、遺産、そして「報酬を現金ではなく株で受け取っておいた」という一つの選択。海外の掲示板で「自分の目で見た中でいちばんクレイジーな“一夜で金持ちになった話”は?」という質問が立ち、1000件を超える体験談が集まった。当てた人の話と同じ数だけ、あと一歩で外した人の話が並んでいるのがなんとも生々しい。
元スレッド:r/AskRedditより
海外の反応
1. 名無しのReddit住民
高校の同級生に、発達に目立った障害がある子がいたんだ。働き始めてからは、給料のかなりの部分を25ドル、50ドル、100ドルっていう高額のスクラッチくじにつぎ込んでた。周りはみんな心配してたよ。そいつ、1000万ドル当てた。
※ 1ドルはおおよそ150円。1000万ドルで15億円ほど。アメリカのスクラッチくじには1枚25〜100ドルという高額券があり、その分だけ当せん金の上限も日本の感覚とは桁が違う。
2. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
ギャンブルをやめた人間は、だいたい大当たりの直前で降りてる。その見本みたいな話だな。俺の周りにも途中で足を洗った奴が何人もいるけど、誰ひとり1000万ドルの日までは粘れなかったわけだ。
3. 名無しのReddit住民
大企業に勤めてたころ、うちがソフトウェアのスタートアップを現金で買収したことがある。その会社、創業初期は本当にカネがなくて、庭の芝刈りを頼んでいた業者への支払いをストックオプションで済ませてたんだよ。買収が決まってから、社内総出でその芝刈り屋を探し回った。人生が変わる金額の小切手を渡すためにね。
※ ストックオプション=あらかじめ決めた価格で自社株を買える権利。会社が伸びて株価が上がるほど価値が跳ね上がる。手元資金の乏しいスタートアップが、現金の代わりの報酬としてよく使う。
4. 名無しのReddit住民(>>3への返信)
画家のデヴィッド・チョーとほとんど同じ構図だ。2005年ごろ、まだ小さな会社だったフェイスブックのオフィスに壁画を描いて、報酬として提示された6万ドルの現金を断り、株で受け取るほうを選んだ。2012年の上場時、その株の評価額は2億ドルになっていた。
5. 名無しのReddit住民
同僚に、そこそこ人気のゲーム配信者がいた。視聴者からドージコインをもらったら、ゲーム内でバカなことを一つやる、という投げ銭企画をずっとやってたんだ。当時は1枚1セントにも満たなかったから、投げるほうも痛くない。1回500〜1000枚ずつ、3年かけて集めた結果が約500万枚。ドージが0.5ドルまで上がった日に全部売って、家のローンを完済して、ある日ふらっと会社を出てそれっきり戻ってこなかった。最後にLinkedInで見たときは、奥さんが働いている横でフリーランスのWeb制作をしながら子供の面倒を見てるみたいだった。
※ ドージコイン=柴犬の画像ミームから2013年に生まれた暗号資産。長らく1枚1円未満のジョーク通貨扱いだったが、2021年に著名経営者の投稿をきっかけに一時0.5ドル前後まで高騰した。
6. 名無しのReddit住民(>>5への返信)
アダルト作品の撮影スタッフをやってて、給料の一部をビットコインで受け取ってた知り合いがいる。ときどき自慢げにその話をしてた。で、ビットコインが跳ね上がったころには、保管してたハードディスクがどこにあるか分からなくなってた。酒とパーティー漬けであちこち転がってた時期が長すぎたんだよ。7. 名無しのReddit住民(>>5への返信)
うちの古いノートパソコンにも、ドージコインが2万枚くらい入ったまま眠ってる。ただ、どうやって取り出して売ればいいのかが本当に分からない。誰か手順を教えてくれ。
8. 名無しのReddit住民
コロナが始まった直後、友達がアニメ柄の布マスクをEtsyで売り始めたんだ。完全に趣味の延長のつもりだったのに、そこから手がつけられないくらい売れた。今でも本人が一番びっくりしてる。
※ Etsy(エッツィー)=ハンドメイド作品や古道具を個人が出品できるアメリカの通販サイト。日本でいうminneやCreemaに近い立ち位置。
9. 名無しのReddit住民(>>8への返信)
知り合いに小さな自販機ビジネスをやってる奴がいて、コロナのときに1列だけ使い捨てマスクを入れてみたんだ。補充がまったく追いつかない。最終的には何段もマスクだらけになった。まとめ買いすれば1枚数セント、それを2ドルで売るわけだからね。病院に置いてた機械なんて、2020年の終わりにはダイエットコーラとマスクしか残ってなかった。金持ちにはなってないけど、あの時期だけは相当稼いでたよ。
10. 名無しのReddit住民
うちの継娘の実の父親がまさにそれだった。便利屋兼リフォーム職人で、金持ちの爺さんの大きな屋敷を、何年もかけて一部屋ずつ一人で直してきた人なんだ。数か月前、その爺さんに更新した遺言書を見せられて、屋敷と土地をそっくり相続することになったと知らされたらしい。
11. 名無しのReddit住民(>>10への返信)
そういうのは10回のうち9回、「最期まで面倒を見てくれたら報いるから」と匂わせるだけで終わるんだよ。で、いざ亡くなったら親族がぞろぞろ出てきて「そんな話は聞いてないので荷物をまとめてください」で終わり。当たった1回だけが表に出てくるから、みんな確率を見誤る。
12. 名無しのReddit住民
同僚の息子が、とんでもなく腕のいい営業マンだった。営業をやってる人ならすぐ思い浮かぶタイプで、歩合の上限(一定以上は成績を出しても歩合が増えなくなる仕組み)はこういう人間のために発明されたんだと思う。あるとき会社がしょうもない条件変更を仕掛けてきて、息子はそれを突っぱねて辞めた。自分の会社を立ち上げるにあたって、父親に「出資してくれたら株の何%かを渡す」と持ちかけたんだ。同僚は数字のことなんてよく分かってなかったけど、定年間近で多少の蓄えはあったし、単純に息子を応援したかっただけだと言ってた。会社は伸びて、その数%はいつの間にか彼の退職金より大きくなった。今は当初の予定よりだいぶ愉快な老後を送ってる。
13. 名無しのReddit住民
知り合いが、中身のスカスカな電子書籍をAmazonのKindleストアに大量に流し込みはじめた。1冊0.99ドルという値付けで、Amazon側に気づかれて全部止められるまでに数百万ドル稼いだらしい。気づかれたころには荒稼ぎのほうがとっくに終わってた、というのが一番えげつない。
14. 名無しのReddit住民
地元の人が去年、ブリティッシュコロンビア州のジャックポットで8000万ドルを当てた。カナダは宝くじの当せん金が非課税で、確定申告のときに所得として申告する必要すらない。表示されてる金額が、そのまま丸ごと手元に残る。
※ ブリティッシュコロンビア州=バンクーバーのあるカナダ西海岸の州。アメリカでは高額当せん金に連邦税と州税がかかり、手取りが半分近くまで減ることもあるため、同じ北米でも事情がまるで違う(なお日本の宝くじも当せん金は非課税)。
15. 名無しのReddit住民(>>14への返信)
オーストラリアも非課税だよ。ただし「20年間、毎月2万ドル」みたいに分割で払われるタイプの当せん金だけは所得扱いになって、しっかり税金がかかる。何年か前に、それを当てた人が生活保護を打ち切られたうえ、当せん後に受け取っていた分の返還まで求められて怒っている、というニュースが出てた。16. 名無しのReddit住民(>>14への返信)
同僚が1500万ポンド当たったと15分くらい本気で信じてたことがある。実際には、画面の当せん番号のほうを自分の手で打ち込んでいただけだった。その日は誰も彼女に話しかけられなかったよ。※ 1500万ポンドは日本円でおよそ30億円。
17. 名無しのReddit住民
親父の同僚の話。大手の会計事務所で働いていて、帳簿におかしな点を見つけて上司に報告したんだ。数時間後に親父がその人を探したら、もういない。上司は「彼は会社を辞めた」の一点張り。オランダの労働法であんな辞め方はまず起こらないのに、それきり誰も消息を知らなかった。それから15年、引退した親父が昔のスポーツチームの同窓会に行ったら、本人がそこにいた。話を聞いたら、見つけたのは相当な規模の不正で、黙っている代わりに7桁(100万ユーロ以上)のボーナスをもらい、カリブ海にあるオランダ領の支社へ転勤になって、月に一度給料を取りに顔を出すだけで定年まで過ごしたそうだ。
※ カリブ海のオランダ領=キュラソー島やアルバなど、オランダ王国を構成するカリブ海の島々。同じ会社の「支社」に籍を置いたまま、事実上のリゾート生活ができる形になる。
18. 名無しのReddit住民(>>17への返信)
誰でも自分は内部告発者になるつもりでいるんだよ。200万ユーロの小切手と、ビーチ付きの転勤辞令を持った人間が目の前に現れるまではね。
19. 名無しのReddit住民
うちのきょうだいが、1枚1セントにも満たないころにドージコインを買ってた。あとは例の、世界一お騒がせな金持ちが1回投稿しただけ。それで全部終わり。本人は今でも「自分の目利き」ってことにしたがってる。
20. 名無しのReddit住民(>>19への返信)
そして同じ人物がもう1回投稿して、今度は全部消えた。5万ドルが5000ドルになっていくのを黙って眺めてたのが人生最大の後悔だよ。人生が変わる額ではなかったにせよ、あそこで売り抜けてれば今ごろ賃貸暮らしじゃなかったかもしれない。
21. 名無しのReddit住民
近所に、夫を亡くしたおばあさんの様子を見に通ってた男がいた。買い物を代わりに済ませたり、庭の芝を刈ったり、その程度のことだよ。おばあさんが亡くなったとき、子供がいなかったこともあって、全財産がその人に遺された。確認は取れてないけど1000万〜1500万ドルはあったらしい。この辺はどちらかというと庶民的な住宅地だから、近所中が腰を抜かした。おばあさんが亡くなったのは俺が10歳くらいのころで、その人は引っ越しもせず、50代で早期退職して、住んでた家のローンを払い終えて、数年前に亡くなるまでずっと同じ家にいたよ。
22. 名無しのReddit住民(>>21への返信)
うちは完全に逆の側だった。長いこと存在すら忘れられていた大甥(甥の息子)が、最後の半年になって突然現れて、遺言書の書き換えを手伝って、家と車と数十万ドルの現金を持っていった。こっちに残されたのは、ファミレスで使える100ドル分のギフトカード1枚。
23. 名無しのReddit住民
厳密には一夜じゃないんだけど。今は総合建設業と土地開発をやってる知り合いが、80年代に友人へ10万ドルを渡して鉱山事業に出資したんだ。そのあと友人とは音信不通。97年か98年ごろ、その男が突然玄関先に現れて、8桁(1000万ドル以上)の小切手を差し出して「やっとうまくいった、大手の鉱山会社に買収された」と言ったらしい。その額はまるごと、最初の10万ドルが15年かけて膨らんだ分だよ。本人はもうすっかり忘れていて、消えた金だと思ってたそうだ。
24. 名無しのReddit住民(>>23への返信)
10万ドルをぽんと渡して15年間忘れていられる時点で、その人はもともとかなり裕福だったんじゃないか。俺なら15年どころか15日で頭から離れない。
25. 名無しのReddit住民
北カリフォルニアのカジノでディーラーをやってた。その夜はルーレット担当で、午前3時ごろ、客もいないしそろそろ台を閉めるかというタイミングだった。うちのカジノは周りに何もない場所にあるうえ、車で登るのもきつい坂の上にあってね。歩いて来るような場所じゃないんだ。そこへ、身なりのひどく粗末な男が暗がりから入ってきた。台の前に立って、くしゃくしゃの11ドル札を出して、それを1つの数字に全部置いたんだよ。「いくつかの目に分けて賭けることもできますよ」と説明したんだけど、彼はこっちが見たこともないくらい穏やかな笑顔を返してきただけだった。ホイールを回して玉を投げ入れたら、その数字にきれいに落ちた。1点賭けの配当は35倍だから385ドル。それを渡すと、彼は元の11ドルだけを別の数字に移して、また同じ顔でこっちを見上げる。ホイールを回す、その数字に入る、385ドルを払い出す、彼が黙って賭けを移す。これが8回くらい続いた。最後にやっと外れて、彼は肩をすくめて、気前よくチップを置いて、3000ドルほど持って朝もやの中に帰っていった。
※ ルーレットの1点賭けは的中で賭け金の35倍が戻る(11ドルなら385ドル)。数字は0を含めて37〜38個あるので、1回当てるだけでも十分珍しい。
26. 名無しのReddit住民
90年代半ば、起業家の友人がオーストラリアからウールの靴下をコンテナで仕入れた。これがまるで売れなくて、申し訳なく思った現地の業者が、向こうで人気だった別の商品の独占販売権をおまけにつけてくれたんだ。それがUGGのブーツだった。97年ごろに1コンテナ仕入れて、そこから一気に火が付いた。一夜というわけじゃないけど、彼女は本当に、桁の違う金持ちになったよ。
※ UGG=オーストラリア発祥のシープスキンブーツ。2000年代前半にアメリカで大流行し、日本でも冬の定番として定着した。
27. 名無しのReddit住民(>>26への返信)
本人が狙って当てたわけじゃないところが一番いいな。仕入れをしくじった詫びに押し付けられた権利が、数年後に全部ひっくり返すんだから。靴下で払った授業料をブーツで回収した形だ。
28. 名無しのReddit住民
大学の同期の父親が、ガソリンスタンドの給油ノズルに広告を貼るスペースを思いついた人だった。それまで誰も広告になると思っていなかった場所だよ。その会社が3億ドルの評価額まで行って、売却。もちろんそのあと価値はだいぶ下がったんだけど、売り抜けたあとの話だから関係ない。
29. 名無しのReddit住民
高校の知り合いが、卒業と同時に大きな信託基金を受け取った。子供のころに電気の配線から出た火事で体の広い範囲に大やけどを負って、その賠償金を親が彼の名義で積んでいたんだ。たしか400万ドル。ただ、そこから数年、彼はひたすら遊びに使い続けて全部なくした。金額の問題じゃないんだな、と思わされた。
※ 信託基金(トラストファンド)=本人が一定の年齢になるまで第三者が管理する財産。アメリカでは事故の賠償金や相続財産を、この形で子供に残すことが多い。
30. 名無しのReddit住民
自分の場合はこうだった。ある日ふと部屋を見回して、子供のころに夢見ていたよりずっといいものを、自分はもう全部持ってると気づいたんだ。1ドルも増えてないのに、その日が人生で一番いい日だった。
まとめ
並んだ体験談を眺めていて共通していたのは、大金を掴んだ人のほとんどが「それを狙っていなかった」ことだ。芝を刈っていた、壁に絵を描いていた、隣のおばあさんの買い物を代わりに済ませていた——本人にとっては日常の作業でしかなかったものが、たまたま報酬の受け取り方や相手の遺言で桁を変えている。逆に、自分から狙って賭けた人——暗号資産を握り続けた人や、勝ち続けようとした人——の話には、必ず同じ数だけ「売るタイミングを間違えた」という後日談が付いてくる。
もう一つ効いているのが、制度の差だ。カナダやオーストラリアのように当せん金が非課税の国もあれば、分割払いにした途端に所得扱いになって生活保護が止まる国もある。日本でも宝くじの当せん金自体は非課税だが、株式報酬で受け取るかどうかという分岐は、スタートアップが増えた今なら決して他人事ではない。給料をいくらもらうかより、何で受け取るかのほうが人生を動かしてしまうことがある、というのがこのスレッドの裏テーマかもしれない。
皆さんの周りには、一夜にして景色が変わってしまった人はいますか? そしてもし選べるなら、現金と株、どちらで受け取りますか?

コメント
アメリカのくじは本当に当たるからなあ……
日本のくじは内々でガメてるからカネの無駄でしかない…
横領見つけて定年までリゾート暮らしって映画みたい