「葬式でかけるのに、いちばん場違いな曲は?」。海外掲示板のそんな質問に、700件を超える答えが集まりました。欧米の葬儀や追悼式では、讃美歌だけでなく、故人が好きだったポップスやロックを流すのが珍しくありません。だからこそ、「これだけはまずい」という1曲を誰もがすぐに思いつきます。題名を聞いただけで吹き出してしまう曲もあれば、「義理の母が、自分の火葬で流してくれと本当に頼んでいった」という実話も。曲を知らなくても笑えるように、どこが場違いなのかを添えて紹介します。
元スレッド:r/AskRedditより
海外の反応
1. 名無しのReddit住民
ビージーズの『ステイン・アライヴ』で決まりでしょ。
棺の前で、あの裏声が「生きてる、生きてるぜ」と延々歌い続けるんだぞ。誰が聴いても「いや、生きてないから集まってるんだよ」ってなる。
※ 『ステイン・アライヴ』:兄弟3人のグループ、ビージーズが1977年に発表したディスコ曲。映画『サタデー・ナイト・フィーバー』の冒頭で流れて世界的にヒットした。サビで「Stayin’ alive(生き延びてる)」と何度も繰り返す。
2. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
しかもあれ、心臓マッサージのリズムを覚えるのにちょうどいいからって、救命講習で使われる曲だからな。葬式で流れてきたら「まだ間に合うのか?」って全員が棺のほうを見てしまう。
※ この曲のテンポは胸骨圧迫(心臓マッサージ)の速さの目安に近く、米国の救命講習などで「この曲に合わせて押す」と紹介されている。
3. 名無しのReddit住民
AC/DCの『地獄のハイウェイ』。
故人の行き先を、参列者の前で勝手に発表するんじゃないよ。しかも、地獄行きの道を上機嫌でぶっ飛ばしてる歌だからね。牧師さんのお祈りの直後に流してみてほしい。
※ 『地獄のハイウェイ』(原題 Highway to Hell):オーストラリアのロックバンド、AC/DCが1979年に発表した代表曲。「俺は地獄へ続くハイウェイの上にいる」と、がなるように歌う。
4. 名無しのReddit住民(>>3への返信)
それをかけるなら、次の曲はクイーンの『地獄へ道づれ』にしてくれ。原題は Another One Bites the Dust、平たく言えば「また1人くたばった」。この2曲を続けて流したら、遺族からは一生口をきいてもらえないと思う。
※ 『地獄へ道づれ』:クイーンの1980年のヒット曲。「bite the dust(土ぼこりを噛む)」は、倒れて死ぬ、やられる、という意味の言い回し。5. 名無しのReddit住民(>>3への返信)
締めはローリング・ストーンズの『悪魔を憐れむ歌』でどうぞ。悪魔本人がていねいに自己紹介してくる歌を、よりによって教会で流すわけだ。これで地獄3部作の完成だよ。
※ 『悪魔を憐れむ歌』(原題 Sympathy for the Devil):1968年の曲。悪魔が語り手になって「自己紹介させてほしい」と切り出し、人類の歴史の惨事にはいつも自分が居合わせた、と語っていく。
6. 名無しのReddit住民
亡くなった義理の母は、自分の火葬のときに『ディスコ・インフェルノ』を流してほしいと頼んでいたんだ。サビが「燃えろ、ベイビー、燃えろ」の、あの曲を。
もちろん希望どおりに流したよ。悲しみに沈んでいた参列者から、どっといい笑いが起きた。
※ 『ディスコ・インフェルノ』:米国のグループ、トランプスが1976年に発表したディスコ曲。インフェルノは「燃えさかる大火、地獄の業火」のこと。サビで「Burn, baby, burn」と繰り返す。
7. 名無しのReddit住民
場違いに数えていいのか分からないけど、うちの父は自分の葬式にクイーンの『ドント・ストップ・ミー・ナウ』をかけてほしがっていたので、そのとおりにした。
ところが参列者の99%はフランス人でね。英国人の妻と自分が、なぜ急に笑いの発作に襲われたのか、誰にも分かってもらえなかった。2人とも同じことを考えてたんだ。「200度で燃えながら空を突っ切っていく」なんて歌詞は、火葬の日にはあまり向いてなかったんじゃないか、って。
※ 『ドント・ストップ・ミー・ナウ』:クイーンの1978年の曲。「いま最高の気分なんだ、誰も俺を止めるな」と突っ走る1曲で、歌詞のなかで自分を「ミスター・ファーレンハイト(華氏さん)」と呼ぶ。華氏200度は、摂氏だと約93度。
8. 名無しのReddit住民(>>7への返信)
フランス人の参列者にしてみれば、遺族の2人がなぜ急に笑い出したのか、最後まで謎のままだったわけだ。あとで歌詞を訳して聞かせたら、今度は会場じゅうが同じ発作に襲われると思う。
9. 名無しのReddit住民
映画『オズの魔法使』の『Ding-Dong! The Witch Is Dead』を忘れちゃいけない。
「鐘を鳴らせ、魔女が死んだぞ」と、住人が総出で大喜びして歌って踊る曲だよ。これを選んだ人と故人のあいだに何があったのか、参列者は式のあいだずっと考えることになる。
※ 1939年のミュージカル映画『オズの魔法使』の劇中歌。主人公ドロシーの家が竜巻で飛ばされて悪い魔女を下敷きにし、魔女に苦しめられていた小人の国の住人たちが、その死を祝って歌う。
10. 名無しのReddit住民(>>9への返信)
同じオズの世界を描いたミュージカル『ウィキッド』の1曲目、『No One Mourns the Wicked』もなかなかだぞ。なにしろ幕が開いて最初のひと言が「いい知らせだ!あの女が死んだ!」だから。
エリザベス女王が亡くなった夜のロンドン公演では、開演前にわざわざ「今夜の上演は予定どおりに行います」とアナウンスが入ったと聞いた。その直後に、あの歌い出しだよ。
※ 『ウィキッド』:『オズの魔法使』の「西の悪い魔女」を主人公にした2003年初演のミュージカルで、2024年に映画にもなった。曲名は「悪い者の死を悼む者はいない」という意味。女王が亡くなった2022年9月8日の夜、ロンドンの劇場の多くは、黙とうをささげたうえで予定どおり幕を開けた。
11. 名無しのReddit住民
意外な盲点が『ハッピー・バースデー・トゥー・ユー』だと思う。
歌詞には不謹慎な言葉なんてひとつもないのに、題名の時点でもう完全にだめ。参列者全員で歌って、最後に故人の名前を呼ぶところまで想像してみてくれ。
12. 名無しのReddit住民
チャンバワンバの『タブサンピング』を挙げておく。「俺は倒されても、また起き上がる」というサビを、酔っぱらいの大合唱みたいに繰り返すあの曲だよ。
起き上がってこないから葬式をやってるんだけどね。正直なところ、自分の葬式ではぜひこれを流してほしい。
※ 『タブサンピング』:英国のバンド、チャンバワンバが1997年に放った世界的ヒット。「何度倒されても立ち上がる、俺を押さえつけておくことはできない」と歌う。
13. 名無しのReddit住民(>>12への返信)
同じ系統なら、グロリア・ゲイナーの『恋のサバイバル』もあるぞ。原題は I Will Survive、「私は生き延びてみせる」だ。
あれを棺に向かって熱唱されたら、故人だって「嫌味か」と言いたくなる。
※ 『恋のサバイバル』:1978年発表のディスコの名曲。恋人に捨てられた女性が「あなたがいなくても生きていける」と立ち直っていく歌。
14. 名無しのReddit住民
自分の葬式用には、もうフェイス・ノー・モアの『Surprise! You’re Dead!』を頼んである。題名は「サプライズ!お前は死んだ!」。
しんみりした空気のなかで、あれがいきなり大音量で鳴り出すんだ。みんなの顔を自分の目で見られないのだけが残念だよ。
※ 米国のロックバンド、フェイス・ノー・モアが1989年のアルバムに収めた曲。怒鳴るような歌と速いギターで押しまくる、葬儀とはまるで縁のなさそうな激しい1曲。
15. 名無しのReddit住民
ここまでに挙がった曲のほとんどは、ブラックユーモアの通じる人にとってはむしろ名選曲であって、場違いとは言わないと思うんだよ。
本当に場違いなのは『ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ』みたいな曲のほうだ。あれはどうやっても笑いに変えられない。
※ 『ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ』:セルジュ・ゲンズブールとジェーン・バーキンが1969年に発表した、フランス語のデュエット。ささやきと吐息が延々と続く官能的な曲で、当時いくつもの国で放送禁止になった。
16. 名無しのReddit住民
祖母は、自分の葬式で『聖者の行進』を流してほしいと望んでいた。いちばん好きな曲だったらしい。
式はとても重い空気だったのに、いきなりあの曲が始まったものだから、泣いていた私たちの多くは、こらえきれずに笑い出してしまった。わざとだったのか、心からあの曲が好きだっただけなのかは分からない。でも祖母は、最後にもう一度だけ私たちを笑わせてくれたんだ。
※ 『聖者の行進』(原題 When the Saints Go Marching In):米国の黒人霊歌をもとにしたジャズの定番曲。日本でもよく知られた、明るく弾むような行進曲ふうのメロディ。
17. 名無しのReddit住民(>>16への返信)
ニューオーリンズのジャズ葬だと、あれはむしろ定番の1曲なんだよね。墓地へ向かう道は静かな曲で、帰り道はブラスバンドが陽気に吹き鳴らして故人を送り出す。おばあさん、ぜんぶ分かったうえで選んだ気がするな。
※ ジャズ葬:米国ニューオーリンズに伝わる葬送の習わし。葬列にブラスバンドが付き添い、埋葬がすんだあとは明るい曲を演奏して、故人の人生を祝う。
18. 名無しのReddit住民
ワム!の『ウキウキ・ウェイク・ミー・アップ』はどうだろう。あの底抜けに明るい曲、原題は「行ってしまう前に私を起こして」なんだよ。起こしたいのは残された側だっての。
もう1曲は『ヤケティ・サックス』。あのせわしないサックスに合わせて棺が運ばれてきたら、どんなに立派な葬式もコントになる。
※ 『ウキウキ・ウェイク・ミー・アップ』(原題 Wake Me Up Before You Go-Go):英国のデュオ、ワム!の1984年のヒット曲。『ヤケティ・サックス』:1963年のサックス演奏曲。英国のコメディ番組『ベニー・ヒル・ショー』で、早回しのドタバタ追いかけっこの場面に使われて有名になった。
19. 名無しのReddit住民
お祝いの席の定番、クール&ザ・ギャングの『セレブレーション』を、あえて出棺のタイミングで。「さあ、楽しいときを祝おうぜ!」と会場をあおる曲だよ。
故人とよほどの因縁があったと思われて、親戚じゅうの噂になること間違いなし。
※ 『セレブレーション』:米国のファンクバンド、クール&ザ・ギャングが1980年に発表した曲。結婚式や優勝祝いなど、お祝いの場で流れる曲の代表格。
20. 名無しのReddit住民
明るすぎて逆に怖いのは、ファレル・ウィリアムスの『ハッピー』だね。
「幸せこそが真実だと思うなら、一緒に手を叩こう」と誘ってくる曲を、泣いている遺族の前で流す勇気があるかい? しかもあれ、一度聴くと1日じゅう頭から離れないんだ。
※ 『ハッピー』:米国の歌手ファレル・ウィリアムスの2013年の世界的ヒット。アニメ映画『怪盗グルーのミニオン危機一発』の挿入歌で、「だって僕はハッピーだから」と手拍子つきで繰り返す。
21. 名無しのReddit住民(>>20への返信)
手を叩く曲なら『幸せなら手をたたこう』も候補に入れてくれ。誰か1人が条件反射でパンパンと叩いてしまって、式場が凍りつくところまで見える。
※ 英語圏でも「If You’re Happy and You Know It」の題で、子どもの手遊び歌として広く歌われている。
22. 名無しのReddit住民
おじの葬式で最後に流れたのは、イアン・デューリーの『セックス&ドラッグ&ロックンロール』だった。
牧師さんはこう冗談を言っていたよ。「皆さんがこの曲を教会で聴くのは、これが最初で最後でしょう」。
※ 『セックス&ドラッグ&ロックンロール』(原題 Sex & Drugs & Rock & Roll):英国の歌手イアン・デューリーが1977年に発表した曲。題名の3つの言葉を、そのままサビで連呼する。
23. 名無しのReddit住民
ちょっと毛色が違うけど、サー・ミックス・ア・ロットの『ベイビー・ガット・バック』。
葬式と関係のある歌詞だから、というわけじゃないよ。あれは単に、世の中のどんな場面で流しても適切にならない曲なんだ。
※ 『ベイビー・ガット・バック』:米国のラッパー、サー・ミックス・ア・ロットの1992年のヒット曲。「大きなお尻が好きだ、嘘はつけない」と宣言して、最後までお尻への愛を語り続ける。
24. 名無しのReddit住民
うちの祖父が昔参列した葬式では、最後の曲が『I’ve Got a Lovely Bunch of Coconuts』だったそうだ。
「見事なココナッツがずらりと並んでるよ」と陽気に歌う、お祭りの屋台の歌だよ。それで締めくくられる葬式って、いったいどんな人のお別れだったんだろう。
※ 1944年に英国で作られたコミックソング。移動遊園地でおなじみの、ボールを投げてココナッツを落とす的当ての屋台を歌っている。ディズニー映画『ライオン・キング』で、鳥のザズーが歌わされる曲としても知られる。
25. 名無しのReddit住民
『コットン・アイ・ジョー』。理由はひとつだけで、あの曲に合わせて棺が小さくぴょこぴょこ跳ねるところを見てみたいからだ。
※ 『コットン・アイ・ジョー』:スウェーデンのグループ、レッドネックスが1994年にヒットさせたダンス曲。米国の古い民謡がもとで、フィドル(バイオリン)とバンジョーが跳ねまわる。
26. 名無しのReddit住民(>>25への返信)
棺を担いだままステップを踏むガーナの葬儀屋さんたちの動画、何年か前に世界中ではやったよな。あれを見てからというもの、棺が跳ねる葬式は「あり」だと思ってる。
※ ガーナには、そろいの衣装の担ぎ手が棺を肩に乗せて踊り、故人をにぎやかに送り出す葬儀サービスがある。2020年に動画がSNSで広まり、日本では「棺桶ダンス」と呼ばれた。
27. 名無しのReddit住民
前に参列した葬式で、誓って本当の話なんだけど、ファーギーの『ビッグ・ガールズ・ドント・クライ』と、P!NKの『ディア・ミスター・プレジデント』が流れた。
ちなみにここはオーストラリアだ。なんとも不思議な式だったよ。
※ 『ビッグ・ガールズ・ドント・クライ』:米国の歌手ファーギーの2007年のヒット曲で、題名は「大人の女は泣かない」。『ディア・ミスター・プレジデント』:米国の歌手P!NKが2006年に発表した、当時の米大統領に宛てた抗議の歌。
28. 名無しのReddit住民
友人のお父さんが亡くなったとき、葬式で38スペシャルの『Hold On Loosely』が流れたんだ。そんな曲がかかるなんて知らなかったから、鳴り出した瞬間に声を出して笑ってしまった。人でいっぱいの教会でだよ。
ありがたいことに、ご家族はいまでもその話を持ち出しては笑ってくれる。
※ 米国のロックバンド、38スペシャルの1981年のヒット曲。恋人を縛りつけすぎるなと説く歌で、サビは「ゆるく握っていろ、でも手は離すな」という内容。
29. 名無しのReddit住民
オーストラリア人としては葬式にぴったりの名曲だと思ってるんだけど、悪趣味だと言う人もいる。ジ・エンジェルズの『Am I Ever Gonna See Your Face Again』だ。
「もう一度、君の顔を見られるんだろうか」と歌うと、客席が声をそろえて「無理だね、うせろ、くたばれ」と叫び返すのがお約束でね。参列者が全員でこれをやってくれたら最高に笑える。
※ ジ・エンジェルズ(The Angels):オーストラリアのロックバンド。1976年発表のこの曲は、ライブで観客が口汚い合いの手を返すのが恒例になっていて、地元では誰もが知る合唱の定番。
30. 名無しのReddit住民
正直に言うと、場違いな曲なんてひとつもないと思う。故人が「それでいい」と言いそうな曲であるかぎりはね。
まとめ
「場違いな曲」として挙がったのは、大きく分けて3つのタイプでした。『ステイン・アライヴ』や『地獄のハイウェイ』のように、題名やサビがそのまま生き死にや行き先の話になってしまう曲。『セレブレーション』や『ハッピー』のように、明るすぎて祝っているように聞こえる曲。そして、そもそもどんな場でも流しにくい曲です。
ただ、いちばん読みごたえがあったのは「実際に流した」という体験談のほうでした。義理の母が自分の火葬用に頼んでいったディスコ曲、父が望んだクイーン、祖母の『聖者の行進』。どれも故人自身の希望で、残された人たちは泣きながら笑っています。30番の「故人がそれでいいと言いそうな曲なら、場違いな曲はない」というコメントが、スレッド全体の答えになっていました。
日本でも、故人の愛した曲を流して送る式は珍しくありません。皆さんは、自分のお別れの席で流してほしい曲はありますか?

コメント
bloodhound gangのfire water burnだろうか
自分の時に希望するのはエヴァンゲリオンの甘き死よ来たれ