「100万ドルあげます。ただし条件がひとつ、同じゲームを最初から最後まで100回クリアすること」。r/AskReddit に投げ込まれたこの質問、普通なら「一番好きなゲームは何?」の告白大会になりそうなものだが、集まった回答はほぼ全員が同じ方向を向いていた。要するに、どれだけ短時間で終わるゲームを見つけられるかの選手権である。
元スレッド:r/AskRedditより
※ 100万ドルは為替次第だが、おおむね1億5000万円前後。100回で割ると1周あたり150万円という計算になる。
海外の反応
1. 名無しのReddit住民
マインスイーパの初級一択。9×9のマスに地雷が10個しかないから、慣れてる人なら10秒かからずに開け終わる。100回やっても休憩込みで30分だよ。もらえる額に対して労働時間が軽すぎて、逆に何か裏があるんじゃないかと疑いたくなるレベル。
※ マインスイーパはWindowsに長年標準搭載されていた定番パズル。初級は9×9マスに地雷10個で、上級(30×16マスに地雷99個)とは所要時間が桁違いに短い。
2. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
これ「最初から最後まで」の定義が緩いと全部こうなるんだよな。マインスイーパは最後の1マスを開けた瞬間が終わりだから、運が良ければ最初のクリックで盤面が一気に開いて数秒で片づくこともある。契約書にプレイ時間の下限が書いてないなら、俺も迷わず同じのを選ぶ。3. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
1周20秒として100周で約33分。時給に直すと2億円を軽く超える。人類史上いちばん割のいいアルバイトの募集要項が、まさか地雷探しだったとはな。
4. 名無しのReddit住民
スピードランナーたち「え、ちょっと待って。お前らそれで金もらえるの?」
あの人たちは同じゲームを1000回単位で走ってて、しかも1円ももらってない人のほうが圧倒的に多いからな。この質問、界隈にとっては朗報というより古傷をえぐる話だと思う。
5. 名無しのReddit住民(>>4への返信)
というかこの条件、スピードランを始めるきっかけとしては完璧すぎる。1周目は普通にクリアして、2周目から無駄な動きを削り始めて、20周目には自分専用のルート表ができてる。100周終わる頃には普通に競技勢の入り口に立ってるよ。
6. 名無しのReddit住民
『ファークライ4』。序盤に悪役から「ここで待ってろ」と言われて食卓に座らされる場面があるんだけど、そこで席を立たずに10分ちょっとおとなしく待ち続けると、悪役が戻ってきて話が丸く収まり、そのままスタッフロールが流れる。開始15分でエンディングだよ。
※ 『ファークライ4』は2014年発売のオープンワールド型FPS。ヒマラヤの架空国家キラットが舞台で、まともに遊べば1周20〜30時間かかる。上記は開発陣が仕込んだ隠しエンディングで、実際に到達できる。
7. 名無しのReddit住民(>>6への返信)
15分×100回で25時間。3日ちょっと画面の前で行儀よく座っているだけで1億5000万円だぞ。しかも作業の中身が「待つ」だから、その間ずっと別のゲームの配信でも眺めていられる。あの隠しエンディングを仕込んだ開発者、10年越しに誰かを大金持ちにするな。
8. 名無しのReddit住民
質問した人、最低プレイ時間を書いておくべきだったね。世の中には5分どころか30秒で終わるゲームが山ほどあるから、このままだと全員が抜け穴探し大会を始めて終わる。実際このスレ、もう半分以上そうなってるし。
9. 名無しのReddit住民
昔のCD-ROM版『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』のゲーム、最初の画面に「聖杯を手に入れる」というボタンがあって、押すと本編を丸ごと飛ばして結末に連れていってくれるんだ。あれでお願いします。1周あたり3秒です。
※ 『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』は1975年の英国コメディ映画で、アーサー王伝説を徹底的に茶化した作品。日本では『モンティ・パイソンと聖杯』の題でも知られる。1990年代にCD-ROMのゲーム版が出ており、映画同様に人を食った作りで有名だった。
10. 名無しのReddit住民
「最初から最後までやれ」とは言われたけど「勝て」とは言われてないよね? ならネット対戦のチェスで、最短で詰まされる手順をひたすら踏み続ける。相手が乗ってくれれば1局あたり30秒もかからないし、始めから終わりまでという条件はちゃんと満たしてる。
※ チェスには「フールズメイト」と呼ばれる最短の詰み筋があり、互いに2手ずつ指した時点で決着がつく。わざと踏みにいく側は相手が手順に乗ってくれる必要があるが、有名な形なので気づく相手は多い。
11. 名無しのReddit住民(>>10への返信)
それをやると100連敗でレーティングが地の底まで落ちるけどな。金は手に入るけど、アカウントに一生残るのは「最短で負け続けた男」という戦績だ。1億5000万円で買えるものと引き換えに、失うものもある。
12. 名無しのReddit住民
『ポン』でいいでしょ。ラケットを動かさずに放っておけば相手が勝手に規定点まで取ってくれて試合終了、それで1周ぶんだ。コントローラーに触る必要すらないから、100回ぶんを流しっぱなしにして飯を食いに行ける。
※ 『ポン』は1972年に登場した、家庭用ゲーム機が普及する前の時代を代表するテニス風ゲーム。画面には棒2本と点1つしかなく、1試合は数十秒で終わる。
13. 名無しのReddit住民
アタリ2600の『ドラッグスター』。1レースが6秒足らずで終わる直線のドラッグレースで、コースも1本しかない。ただし100回ぶん終わらせたあと、自分がまだ人間の言葉を話せる状態でいられるかまでは保証しない。
※ アタリ2600は1977年発売の家庭用ゲーム機。『ドラッグスター』は1980年のソフトで、ギアを切り替えながら直線を走り抜けるだけの内容。1レースが数秒で終わるため、長年スピードランの記録争いの舞台にもなってきた。
14. 名無しのReddit住民
『You Have to Burn the Rope』。やることはタイトルどおりロープを燃やすだけで、1周1分もかからない。しかもクリア後に流れる曲がやたら良くて、100回聴いても飽きない自信がある。というか100回聴きたい。
※ 2008年公開の無料ブラウザゲーム。ボスの真上にあるロープを燃やすと勝てる、という一発ネタで、クリア後に流れる自画自賛のテーマソングのほうが有名になった。
15. 名無しのReddit住民
『Don’t Shit Your Pants』。英単語を打ち込んでトイレに間に合わせるだけの短編で、正解ルートを覚えていれば20秒で終わる。100回やっても実働10分いかない。俺の履歴書に書ける唯一の特技がこれになるわけだ。
※ 2000年代に流行したブラウザ向けの短編ゲーム。「座る」「ズボンを下ろす」といった動作を英語で入力して主人公を動かし、間に合うか漏らすかだけを競う。1回のプレイは1分未満。
16. 名無しのReddit住民
えっと……『テトリス』を選んだ場合、「最初から最後まで」って要するに自分が負けるまでという意味でいいんだよな? あれ、そもそも終わりが用意されてないゲームだから、条件を満たす方法が負けることしか残ってないんだが。
※ 『テトリス』の基本モードには明確なエンディングがなく、ブロックが積み上がって行き詰まった時点で1回が終わる。「クリア」の定義が成立しにくい代表例。
17. 名無しのReddit住民(>>16への返信)
その解釈でいくと、最速攻略法は開幕から縦にブロックを積み上げて自分から天井にぶつかりに行くことになるな。1周15秒。テトリス史上もっとも不名誉な最適解が、金の力で誕生する瞬間を見ている気分だ。
18. 名無しのReddit住民
たぶん1985年の『スーパーマリオブラザーズ』かな。ワープゾーンを使えば序盤から一気に最終ワールドまで飛べるから、慣れれば5分ちょっとで最後の橋を落とせる。世界記録は5分を切ってるし、100周やっても実働10時間いかない計算だ。
※ 『スーパーマリオブラザーズ』(1985年、ファミコン)には隠しワープゾーンがあり、途中のワールドを丸ごと飛ばせる。これを使った最短クリアは5分前後で、スピードランの入門コースとしても定番になっている。
19. 名無しのReddit住民(>>18への返信)
100周した頃には地上のBGMが寝ても覚めても頭の中で鳴り続けてるぞ。あと最終ワールドの水中の分岐、絶対に何度か間違えて振り出しに戻される。あそこだけは回数を重ねても慣れが効かない。
20. 名無しのReddit住民
『スーパーマリオブラザーズ3』を推したい。笛を2本使えば最終ワールドまで直行できるし、子供の頃からクリアした回数が数え切れないから体が勝手に動く。100回ぶんでも数日で片づく自信があるよ。
※ 『スーパーマリオブラザーズ3』(1988年、ファミコン)に登場する「笛」はワールドを飛び越せる隠しアイテム。序盤で2本手に入れると、最終ワールドへ一気に移動できる。
21. 名無しのReddit住民
『Portal』だな。8時間のシフト1回ぶんで10周はいけるし、繰り返すほど手順が最適化されてどんどん速くなる。10日ちょっと働けば終わる計算だ。しかもパズルとして単純に面白いから、作業感が一番少ない選択肢だと思う。
※ 『Portal』は2007年発売のパズルアクション。壁に2つの穴を開けて行き来する装置を使い、実験施設からの脱出を目指す。初見でも3時間ほど、手順を覚えれば1時間を切る短さで知られる。
22. 名無しのReddit住民(>>21への返信)
100周する頃には、施設を管理してる人工知能のセリフを全部そらで言えるようになってるな。あの皮肉たっぷりの語りが好きな人間にとっては報酬の二重取りみたいなものだ。ケーキの件も100回聞かされることになるけど。
23. 名無しのReddit住民
7秒で終わるゲームがどこかにあるのは分かってるけど、あえて質問どおりに答えるなら『ポケットモンスター エメラルド』でお願いします。どうせ100回やるなら、100回やっても嫌いにならない自信があるほうを選びたいんだ。
※ 『ポケットモンスター エメラルド』は2004年発売のゲームボーイアドバンス用ソフト。ホウエン地方が舞台で、寄り道をしなくても殿堂入りまで25時間前後かかる。
24. 名無しのReddit住民(>>23への返信)
25時間×100回で2500時間。フルタイムの仕事に換算すると1年以上ずっとそれをやってる計算になる。時給6万円だから割は悪くないんだけど、100回目の最初のパートナー選びで自分が何を選んだかは絶対に覚えてないと思う。
25. 名無しのReddit住民
『ディアブロII』。誰にも頼まれてないのに人生ですでに100回以上クリアしてるから、条件が増えても俺の生活は一切変わらない。むしろ今までの周回に1円も出なかったことのほうが理不尽だったと思ってる。
※ 『ディアブロII』は2000年発売のハックアンドスラッシュ型アクションRPG。良い装備を求めて同じ内容を何度も周回するのが前提の作りで、この手の「繰り返し遊ぶゲーム」の文化を決定づけた一本。
26. 名無しのReddit住民
『FTL: Faster Than Light』。ここ12年、家事が終わって手持ち無沙汰なときにポッドキャストを流しながらずっとやってるゲームなんだ。仕事を辞めなくても1か月で100周は普通に終わる。生活の一部が急に金に化けるだけの話だよ。
※ 『FTL: Faster Than Light』は2012年発売のインディー作品。宇宙船の乗員に指示を出しながら追手を振り切るゲームで、1周1〜2時間。失敗したら最初からやり直す形式になっている。
27. 名無しのReddit住民(>>26への返信)
毎回中身が変わる作りのゲームを「同じゲームを100回」に数えていいのかは、正直かなりグレーだと思う。『Hades』も『Slay the Spire』も『The Binding of Isaac』も『Spelunky』も、慣れれば1周10分から30分で終わるからな。審査する人間がいるなら真っ先に揉めるところだ。
※ ここで挙がっているのはいずれもローグライクと呼ばれるジャンル。遊ぶたびにダンジョン構成や手持ちの能力が変わり、死んだら最初からやり直す形式を指す。『Spelunky』なら1周10分前後、『Slay the Spire』や『Hades』でも30分から1時間で決着がつく。
28. 名無しのReddit住民
『Outer Wilds』。手順さえ頭に入っていれば1周1時間かからないから、合計100時間で終わる。最速ではないけど、誰も競争しろとは言ってないからな。景色がきれいなぶん、作業としては一番マシな部類だと思う。
※ 『Outer Wilds』は2019年発売の探索アドベンチャー。22分ごとに時間がループする小さな太陽系を調べ回り、プレイヤー自身が「知識」を得ることだけが唯一の進行条件になっている。答えを知っていれば一直線に終幕まで行ける。
29. 名無しのReddit住民(>>28への返信)
それだけは本気でやめておけ。あのゲームは1周目に何も知らないまま迷子になっている時間が全部なんだよ。2周目から先は、自分で自分の思い出を薄めていく作業になる。100回終わったあと、口座は膨らんでるのに一番大事な記憶が擦り切れてるぞ。
30. 名無しのReddit住民
ここまで読んで思ったけど、本当に大事なのは短いゲームを選ぶことじゃなくて、一生嫌いになっても構わないゲームを選ぶことだよな。人生で一番好きな一本を挙げた瞬間に負けが確定する。金は残るけど、その作品はもう二度と楽しめない体になってる。
まとめ
「好きなゲームは何?」という質問のつもりで投げられたはずが、返ってきたのはほぼ全部「どうやって最短で条件を満たすか」の話だった。数秒で終わるマインスイーパ、座って待つだけで結末が来る『ファークライ4』、負けることでしか終われない『テトリス』。上位に並んだのは作品への愛ではなく、条件文の穴を見つける発想のほうだ。クリアという言葉がいかに曖昧か、賞金がかかった瞬間に全員が気づいてしまったとも言える。
面白いのは、そこに混ざっていた少数派のほうだと思う。『ポケットモンスター エメラルド』や『ディアブロII』を挙げた人たちは、合計2500時間かかると分かったうえで、100回やっても嫌いにならない自信があるほうを選んでいる。効率で選ぶか、耐えられるかで選ぶか。この質問がじわじわ怖くなってくるのは、100回という数字が、好きという感情をちょうどすり減らせる回数だと、みんな薄々わかっているからではないだろうか。皆さんなら、1億5000万円と引き換えに100周しても平気でいられるゲーム、何を選びますか?

コメント