「史上いちばん際どいジョークを言った芸人は誰か」。海外掲示板でこのお題が立つと、芸人の名前と一緒に“あの瞬間”が次々と挙がってくる。元ナチスの客を反射でハイル・ジークさせた男、9.11の直後に飛行機ネタをぶっこんで会場を凍らせた男、クビになるのを承知でO・J・シンプソン※ O・J・シンプソン=元アメフトのスター選手。1994年に元妻ら殺害容疑で裁判になり無罪判決。アメリカで「やってるのに無罪になった人」の代名詞。を笑い飛ばし続けた男――。読んでいるこっちが冷や汗をかくエピソードばかりが集まった。
元スレッド:r/AskRedditより
海外の反応
1. 名無しのReddit住民
あのドイツの芸人だろ。元ナチスで埋まった会場で、客が筋肉の記憶だけでハイル・ジークしちゃったやつ。芸人本人が「マジで成立しちゃった…」って顔で固まってるのが最高なんだよな。
2. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
それそれ。動画見ると、本当にうまくいくと思ってなかったのが表情でわかる。客がスッと腕を上げた瞬間の「えっ、やば」感がすごい。
3. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
戦時中のオスロでも似た話があってさ。ノルウェーの芸人がステージに上がって、ある角度で手をスッと上げたんだ。会場を見張ってたドイツ兵が反射で立ち上がって敬礼、ノルウェーの客は青ざめた。芸人はしばらく黙ってから「これ。これだよ! 今日おれが跳んだ高さ、これくらい」。それで一気に大爆笑。命がけのギリギリ芸だよ。
4. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
しかもこのネタ、終戦からまだ30年くらいしか経ってない頃にやってるらしいんだよな。客の大半は戦争を生で経験してて、中にはナチス側で働いてた人もいたはず。それで「腕を上げさせる」ネタを振るって、正気か?
5. 名無しのReddit住民
ギルバート・ゴットフリードが9.11のたった18日後、ヒュー・ヘフナーのロースト※ ロースト=主役を芸人たちが順番に毒舌でイジり倒す公開イベント。下品なほど盛り上がるのが恒例で、際どいネタの宝庫。の収録で9.11ジョークをやった件。個人的にはこれが頂点だと思ってる。※ ギルバート・ゴットフリード=甲高いダミ声で知られる米コメディアン。タブーに突っ込むネタで有名だった。
6. 名無しのReddit住民(>>5への返信)
しかもこのおっさん、その9.11ネタで「早すぎる!」ってブーイングを食らった直後、伝説の超下品ジョーク『アリストクラッツ』を即興でぶっ込んで、会場を一気に爆笑の渦に持っていったんだよな。スベりを別の下ネタで力ずくでひっくり返す、あの立て直しこそ職人技だった。
7. 名無しのReddit住民(>>5への返信)
個人的にはアフラックの仕事を失った件のほうがもっと際どいと思う。日本の震災と津波の直後にジョークを連投して、それで降板。アフラックは売上の大半が日本だったから、本当に仕事を一個飛ばしてる。笑える代償じゃない。※ アフラックの保険のCM声優を長年務めていたが、2011年の震災ネタの投稿で即降板になった。
8. 名無しのReddit住民
ノーム・マクドナルドはO・J・シンプソンのネタでSNL※ SNL=米の長寿生放送コメディ番組。生放送ゆえ攻めたネタは即トラブルになりやすい。をクビになるってわかってて、それでも引かずにやり続けた。あの度胸はちょっと異常。※ ノーム・マクドナルド=棒読み気味の独特な間で熱狂的ファンを持つ米コメディアン。2021年没。
9. 名無しのReddit住民(>>8への返信)
「O・J同様、彼のジョークも人を殺した(killed=ウケた)」って評されてたの好き。ブラックすぎて笑っちゃう。
10. 名無しのReddit住民(>>8への返信)
最近になって、実は上層部にクビを切られたのは別のプロデューサーで、ノームは「あいつ抜きじゃ続けない」って自分から辞めたって話が出てきたんだよな。筋を通すタイプだったのがわかるエピソード。
11. 名無しのReddit住民
レニー・ブルースの名前を出すまでスクロールしすぎた。彼とその猥褻裁判がなかったら、ここに並んでる芸人は一人も存在できてない。表現の自由の分水嶺になった人だよ。※ レニー・ブルース=1960年代に過激な言葉で何度も逮捕された米コメディアン。後の「攻めるスタンダップ」の元祖。
12. 名無しのReddit住民(>>11への返信)
今あらためて彼のネタを見るとむしろ大人しく感じるのが皮肉だよね。でもこの人がいたからこそスタンダップ全体の自由度が上がった。カーリンやプライヤーへの道もここから始まってる。リスペクトしかない。
13. 名無しのReddit住民
時代を遡るなら宮廷道化師だろ。フランス王フランソワ1世の道化トリブレは、王の尻を叩いて死刑を言い渡されたとき「すみません、王妃様と間違えました」ってさらに上塗りした。王は笑って命だけは助けて、国外追放で済ませたらしい。命のかかったアドリブだよ。
14. 名無しのReddit住民
名前は忘れたけど、9.11の直後にアラブ系の女性芸人がいてさ。「私の名前は◯◯…少なくともパイロット免許にはそう書いてある」ってネタをやったんだ。あのタイミングであの自虐、肝が据わりすぎてる。
15. 名無しのReddit住民(>>14への返信)
うわ、そのジョークは相当な度胸がいる。脱帽だわ。下手したら笑い以前に会場が殺気立つやつだろ。それを自分のルーツでやり返すんだから強い。
16. 名無しのReddit住民
ビル・バーの「女は絶対に殴っちゃダメ、でも…」ってネタ。タブーど真ん中なのに、絶妙な理屈の積み方で会場をちゃんと笑わせる。あの綱渡り感がすごい。※ ビル・バー=怒り混じりの早口でタブーに切り込む米コメディアン。炎上ギリギリの話術で人気。
17. 名無しのReddit住民(>>16への返信)
「やっちゃダメなのは大前提。でも“理由がない”とは言わせないぞ」ってやつね。あの一言の押し引きが本当に天才的。最高のネタの一つだと思う。
18. 名無しのReddit住民
ちょっと毛色が違うけど、ノーム・マクドナルドがボブ・サゲットのローストで、わざと古いジョーク本の寒いダジャレだけで通したやつ。普通なら大スベリ確定なのに、あの間と顔で逆に大ウケに持っていった。あれもある意味めちゃくちゃ際どい賭けだよ。
19. 名無しのReddit住民
フランキー・ボイルはいくつもある。チャールズ皇太子の再婚相手カミラを「ダイアナがあの事故を生き延びてたらこうなってた姿」って言ったやつとか、もう全方位に喧嘩売ってる。イギリスで毎回大騒ぎになるタイプ。※ フランキー・ボイル=英のブラックジョークで知られるコメディアン。王室や有名人を容赦なくイジって何度も物議を醸している。
20. 名無しのReddit住民(>>19への返信)
スチュワート・リーの「トップギア弁護」のネタも同系統で好き。司会者が事故で死ねばよかったとか、めちゃくちゃ非道いことを言ったあとに「冗談だよ、トップギアと一緒さ。これが“ただの冗談”理論ね」って皮肉でオチをつける。攻撃対象が炎上系番組そのものってのが効いてる。※ トップギア=英の人気自動車バラエティ。過激な物言いでたびたび炎上していた番組。
21. 名無しのReddit住民
ジョージ・カーリン。彼の「言ってはいけない7つの言葉」ネタなんて、放送禁止用語を舞台で全部言い切るって芸だからな。後に最高裁の判例にまでなった。攻めるどころか法律を動かしたレベル。※ ジョージ・カーリン=社会風刺で伝説的な米コメディアン。言葉のタブーに正面から切り込んだ。2008年没。
22. 名無しのReddit住民
ルイス・C・K※ ルイス・C・K=かつて絶大な人気を誇った米コメディアン。後にスキャンダルで一時失墜した。が白人なのにNワード※ Nワード=黒人に対する最大級の差別語。アメリカでは白人が口にすること自体が完全タブー。を伏せ字なしで言い切ったのは相当リスキーだった。白人があれを舞台で言うのは、ネタの組み立て次第で一発でキャリアが終わる賭け。
23. 名無しのReddit住民(>>22への返信)
クリス・ロックの「黒人 vs Nワード(=だらしない連中)」ってネタも同じ系譜だよね。「俺は子どもの面倒を見てる」「メダルでも欲しいのか、当たり前だろ」ってくだり、人種の線を越えて刺さる名作だった。言葉の重さを逆手に取ってる。※ クリス・ロック=米のトップコメディアンの一人。鋭い社会風刺で知られる。
24. 名無しのReddit住民
ジミー・カーの「蚊帳」ジョークもこの並びに入ると思う。詳しくは書かないけど、聞いた瞬間に会場の空気がヒュッとなるやつ。よくこれを舞台で言い切ったなって毎回思う。※ ジミー・カー=英の毒舌コメディアン。タブーすれすれのワンライナーが持ち味。
25. 名無しのReddit住民
コントだけどスタンダップ並みに際どいといえば、SNLの「言葉連想」ゲーム。チェビー・チェイスが白人、リチャード・プライヤーが黒人役で、人種差別語を交互にぶつけ合っていくやつ。テレビでよくやったなって今でも思う。※ リチャード・プライヤー=人種問題を笑いに変えた伝説的な黒人コメディアン。後進に絶大な影響を与えた。
26. 名無しのReddit住民
ヤコフ・スミルノフのソ連ネタ。「あいつがもしロシアに帰ったら気をつけろ。ロシアじゃ芸人がスベる(bomb)んじゃない、爆弾(bomb)が芸人のとこに来るんだ!」。冷戦時代に自国を笑いにしてたんだから、肝が据わってる。
27. 名無しのReddit住民
ジミー・キンメルがフレイヴァー・フレイヴのローストで「お前はクリス・ベノワよりひどい父親だ」って言ったやつ。背景を知ってると笑っていいのか固まるレベルのネタで、会場の引き具合がすごかった。※ ジミー・キンメル=米の人気深夜番組の司会者。
28. 名無しのReddit住民
デイヴ・シャペル※ デイヴ・シャペル=賛否を呼びながらも絶大な支持を集める米コメディアン。タブーに踏み込む芸風で有名。がマイケル・ジャクソンの疑惑を、わざと際どい言い回しでネタにしたやつ。会場がどよめいたけど、彼はそれを“ホストとしての務め”だって涼しい顔で言ってのけた。胆力が違う。
29. 名無しのReddit住民
レニー・ブルースは生涯で15回も逮捕されてる。でも本当に“一番際どいジョーク”を言った芸人って、たぶん歴史に名前も残ってない誰かなんじゃないかな。命を賭けてやった無名の芸人。いい理由かもしれないし、最悪の理由かもしれないけど。
30. 名無しのReddit住民(>>29への返信)
それ、わかるわ。独裁政権下で権力者をネタにして消えた芸人とか、絶対いたはずなんだよね。記録に残ってる「際どい」なんて、生き残れた範囲の話でしかない。本当のギリギリは表に出てこないっていう、ちょっと背筋が寒くなる視点。
まとめ
こうして並べてみると、「際どいジョーク」には大きく二種類あるのがわかる。ひとつは9.11やナチスといった“触れたら火傷する歴史的タブー”に正面から突っ込むタイプ。もうひとつは、レニー・ブルースやカーリンのように“その時代の禁止ライン自体を押し広げてしまう”タイプだ。前者は一瞬の度胸で会場を凍らせ、後者は逮捕や降板という実害を払いながら、後の芸人が立てる土俵そのものを作った。スベったあとに別の下ネタで強引にひっくり返したゴットフリードのように、「際どさ」と「立て直す技術」がセットだったというのも面白い。日本でも“笑っていい/ダメの線引き”は時代でずいぶん動いてきたけれど、その線を一歩越えてみせる人がいるから笑いの幅が広がってきたのも事実。皆さんが「よくこれを舞台で言い切ったな」と震えたジョークは、どんな一発でしたか?

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