「夢を追え」「情熱的な愛こそ本物」「苦労した分だけ成長できる」——聞こえは良いけど、実態はどうなのか。Redditで「社会が美化しがちだけど、絶対に美化すべきでないものは?」という質問に、辛辣でリアルな本音が世界中から集まった。耳が痛いかもしれない30選をお届けします。
元スレッド:r/AskRedditより
海外の反応
1. 名無しのReddit住民
「飢えた芸術家」の生活。貧しさに美しさなんてない。医療費も家賃も払えない状態に高潔さはない。成功してる芸術家をよく見ると、実家が金持ちだったか、昼間は別の仕事を持ってたか、宝くじ並みの運があっただけ。苦しみが作品を良くするわけじゃなくて、ただ本人が苦しむだけだよ。
2. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
「夢を追え」という言葉は、経済的に余裕がある人だけが実行できる助言だよ。好きなことをやるのは良いけど、生活がボロボロになってもそれを「情熱」と呼ぶのは違う。
3. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
それでも成功した例を一つ知ってる。ボロボロの部屋に住んで、ドラッグ中毒の隣人に何度も警察を呼んで、冷凍食品だけ食べながら4,000ドルを貯めて自費出版した人。本は出したらすぐ売れた。ただ、それが「美化するほどのもの」かは別の話だと思う。
4. 名無しのReddit住民
ハッスル文化と「グラインド」。睡眠4時間・遊びなしを「野心の証」と呼ぶ風潮があるけど、実際には健康も人間関係もパフォーマンスも全部崩壊する。頑張ることと自分を壊すことは違う。慢性的な疲労を誇るのは、慢性的な病気を誇るのと同じくらいおかしい。
5. 名無しのReddit住民
メンタル疾患の美化。強迫性障害(OCD)を「几帳面でかわいい」と表現する人がいるけど、実際のOCDは生活を壊すほど辛い。一日に何時間も繰り返し行動が止められなくて、それが苦しくてたまらないのに「こだわりが強い人」みたいに軽く語られる。
※ OCD(強迫性障害):繰り返す思考や行動が止められず、日常生活に深刻な支障をきたす精神疾患。SNSでは「きれい好き」の意味で誤用されることが多い。
6. 名無しのReddit住民
「大学を辞めて起業する」という話。ザッカーバーグやジョブズの話が語られるけど、あの人たちは特殊な例で、ほとんどの人は借金を抱えて低賃金の仕事に戻ってる。成功してる起業家の多くは学校をちゃんと卒業して、失敗してもなんとかなるセーフティネットを持ってた人たちだよ。
7. 名無しのReddit住民
有害な人間関係。映画や音楽、SNSは嫉妬・執着・絶え間ないドラマを「情熱的な愛」として描くけど、実際にそういう関係の中にいると人が壊れていく。本当の愛は混乱じゃなくて、お互いへの尊重から始まる。激しい感情が愛の証拠というわけじゃない。
8. 名無しのReddit住民
「職場は家族みたいなもの」という言葉。家族なら休みを取るのに申請書がいらないはず。家族なら都合が悪くなった時に解雇されないはず。あの言葉は従業員に余分な献身を求めるための言い方で、実際には搾取を正当化してることが多い。
9. 名無しのReddit住民
犯罪の美化。映画やドラマで描かれる「スタイリッシュな犯罪者」のイメージと、実際の犯罪はかけ離れてる。本物の犯罪の現場には、かっこいい要素なんて何もない。被害者がいて、加害者もほぼ例外なく惨めな末路を辿る。
10. 名無しのReddit住民
浮気を「大したことない」とする風潮。浮気を笑い話や面白エピソードとして語る文化があるけど、信頼を壊されたほうは長期間にわたってダメージを受ける。「よくあること」という扱いが、被害を受けた側の感情を無効化してる。
11. 名無しのReddit住民
高校が「人生で一番楽しい時期」という話。ほとんどの人にとって高校はいじめ・肌荒れ・お金のなさ・親のルールの時期だった。高校が最高の時期だったと言える人は、ピークをそこで迎えた人なんだと思う。それが羨ましいかどうかは別として。
12. 名無しのReddit住民
片思いの関係。映画では切なくて美しい感情として描かれるけど、実際には「相手には気持ちがない」という事実を毎日突きつけられ続ける体験だよ。その状態を「ロマンチック」と呼ぶのは、本人の苦しさを見えなくしてると思う。
13. 名無しのReddit住民
「ノーと言われてもあきらめない」ロマンス。映画の「しつこく追いかけたら振り向いてもらえた」というパターンは、現実では嫌がらせやストーカーの再現になる。相手が「ノー」と言った時にそれを受け入れることが、愛情の大前提だよ。
14. 名無しのReddit住民
燃え尽き症候群を「自分の証」のように扱う文化。「倒れるまで頑張った」「体を壊すまで働いた」を実績として語る人がいるけど、それは成功の証じゃなくてマネジメントの失敗だよ。自分を壊した後に取り戻せないものが必ずある。
15. 名無しのReddit住民
SNSで作られた「理想の生活」の基準。フィルターのかかった写真と演出された日常を見続けることで、自分の普通の生活が劣ってるように感じる仕組みになってる。比較の相手が「本物の他人」じゃなくて「他人が演じたキャラクター」であることを、頭でわかっていても体が追いつかない。
16. 名無しのReddit住民
有名人であることの美化。プライバシーが消えて、外出するたびに撮影されて、一つのミスが何百万人に見られる——それをキラキラした人生として描く文化がある。有名になりたいと言う人は、有名であることのコストを知らないことが多い。
17. 名無しのReddit住民
異性の友人を持つことへの否定的な目線。男友達が複数いると「怪しい」と言われることがあるけど、異性の友人関係は普通に存在する。それを美化でも否定でもなく、ただの人間関係として見てほしい。
18. 名無しのReddit住民
ロミオとジュリエットやジョーカーとハーレークインのような「悲劇的カップル」の美化。ロミオとジュリエットは出会って数日で二人が死ぬ話で、それを理想の愛として語るのはかなり歪んでる。ジョーカーとハーレークインの関係は支配と依存だよ。「強度」を「深さ」と勘違いしてる気がする。
19. 名無しのReddit住民
アルコールやドラッグ。「飲み会での失敗談」や「あの頃はよく飲んだ」という語り口が、依存症につながる飲み方を正常化してる。依存症は意志の弱さじゃなくて病気だけど、美化された文化がその入口を広げてる。
20. 名無しのReddit住民
自給自足の農業生活。「シンプルな農的暮らし」として憧れる人がいるけど、歴史的に見ると自給農業は飢饉・感染症・過酷な労働の連続だった。現代の衛生や医療がなければ、その「シンプルな生活」は平均寿命40歳以下の生活でもある。
21. 名無しのReddit住民
出産を「奇跡の瞬間」として過剰に美化すること。女性の体が裂けて、緊急手術が必要になって、死のリスクもある医療的な出来事だ。もちろん子どもが生まれることは喜ばしいことだけど、「美しい」という言い方が女性が経験する実際の苦しさやトラウマを見えなくしてる。
22. 名無しのReddit住民
「一生懸命働けば報われる」という話。頑張り続けた結果が搾取のままで、昇進は上司の縁故に行くことがある現実を無視してる。個人の努力を称えることと、構造的な不公平を見えなくすることは別の話だよ。
23. 名無しのReddit住民
トラウマのアイデンティティ化。辛い経験をした事実は否定しないけど、それを誇張してSNSで語り、次の問題行動の免罪符にすることは、自分自身の回復も妨げてると思う。トラウマは向き合うべきもので、武器や装飾品ではない。
24. 名無しのReddit住民
病気——特にがん。SNSが普及した今、がんにかかると変なアドバイスが押し寄せて、知らない人から「感動した」と言われて、「強い人」という役割を押しつけられる。患者は闘士である前に、ただ病気で苦しい人間だよ。病気を物語にするのは外側からだけで十分だ。
25. 名無しのReddit住民
貧困の美化。「お金がなくても幸せ」「シンプルな生活が一番」という語り口が、貧困を選択したかのように見せることがある。実際の貧困は、選択肢がない状態だよ。余裕のある立場から語る「シンプルな豊かさ」と、選べない状況は全然違う。
26. 名無しのReddit住民
戦争の英雄的な描き方。映画やゲームでの戦争は、実際の戦争がどういうものかをかなり都合よく編集してる。帰還した兵士たちが抱えるPTSDや、民間人への影響、戦後の人生の難しさは、エンターテインメントの中にはほとんど出てこない。
27. 名無しのReddit住民
宗教を「すべての答えを持つ絶対的なもの」として描く美化。信仰が人の支えになることは否定しない。でも宗教的権威への盲目的な服従が、個人に深刻な害を与えることもある。その側面が「信仰の美しさ」の陰に隠れることがある。
28. 名無しのReddit住民
「孤独な天才」の神話。一人で黙々と作業して、他人に理解されないまま傑作を作るという物語がある。でもほとんどの創造的な仕事は、チームの協力やフィードバックの積み重ねで生まれてる。孤立が創造性を生むのではなく、孤立は単に孤立だよ。
29. 名無しのReddit住民
「若さ」を失うことへの恐怖を煽る美化の裏返し。「若い頃が最高」「30を過ぎたら終わり」という言い方が、若さを過剰に美化してる。実際には、30代・40代に入ってから自分のことがわかってきた、という人が多い。若さは美しいけど、それだけが価値じゃない。
30. 名無しのReddit住民
このスレッドで挙がったことに共通するのは、「本人が苦しんでいる何かを、外側から見た人が美しいと言う」という構造だと思う。飢えた芸術家も、有害な恋愛も、病気も、貧困も——経験している本人にとっては苦しさしかないのに、それを見てる側がロマンスを感じる。誰かの苦しみを物語にするのは、本人の外側からだよ。
まとめ
30の意見を並べると、「美化」が起きやすいのは大きく3パターンあることがわかる。「本人の苦しさが外から見えにくい」もの(メンタル疾患・貧困・病気)、「激しさが深さと混同される」もの(有害な恋愛・ハッスル文化・犯罪)、そして「成功例だけが語られる」もの(飢えた芸術家・大学中退起業)だ。美化そのものが悪いわけではないけど、それが現実の苦しみを見えなくして、同じ状況にいる人を孤立させることがある。#30が言ったように、誰かの経験を物語として消費するのは、常に外側からだということを忘れないようにしたい。あなたが「美化されすぎてる」と感じるものは何ですか?


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