たった1本の映画で、輝いていた俳優のイメージが暗転してしまうことがある。演技が下手だったわけじゃなくても、はまり役のせいで別の顔を見てもらえなくなったり、超大作の大コケを主演として丸ごと背負わされたり…。r/AskRedditに寄せられた「俳優・女優のキャリアを台無しにした映画は?」への回答は、切なくも面白い実例のオンパレードだった。
元スレッド:r/AskRedditより
海外の反応
1. 名無しのReddit住民
『カッコーの巣の上で』のラチェッド看護師かな。あれでキャリアが終わったとまでは言わないけど、確実に傷はついた。何年も「みんなが憎んだあの女」としか見てもらえなくて、まともな役が回ってこなくなったんだ。あれで主演女優賞まで獲ってるのにね。
※ 『カッコーの巣の上で』:1975年公開の名作ドラマ。精神病棟が舞台で、ルイーズ・フレッチャー演じる冷酷なラチェッド看護師は「映画史上もっとも嫌われた悪役」の常連。彼女はこの役でアカデミー主演女優賞を受賞している。
2. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
フレッド・グウィンも『マンスターズ』のハーマン役で同じ目に遭ってる。本当は本格派の舞台役者なのに、フランケンシュタインのパチモン扱いが染みついちゃって。相当こたえたと思うよ。『ペット・セマタリー』や『いとこのビニー』で見直されたのは、何十年もあとのことだった。
※ 『マンスターズ』:1960年代アメリカの人気コメディードラマ。怪物一家を描いたシットコムで、ハーマンはフランケンシュタインの怪物そっくりの父親役。
3. 名無しのReddit住民
『オズの魔法使』の西の悪い魔女。マーガレット・ハミルトンは、当時の子どもたちに「現実でもあの魔女なんだ」って本気で怖がられた。あんまり怖がられるもんだから、後年テレビの子ども番組に出て「あれはお芝居なのよ」ってわざわざ説明までしてるんだよ。
4. 名無しのReddit住民(>>3への返信)
『セサミストリート』でもう一回あの魔女を演じたことがあってさ、今度は見てる子を泣かせすぎたせいで、そのエピソードは二度と再放送されなかったらしい。教育番組でガチ泣かせする魔女、逆に伝説だろ。
5. 名無しのReddit住民
『ショーガールズ』のエリザベス・バークレー。清純派の人気ドラマで売れてた彼女が、あの過激な作品でイメージを崩して、しばらく仕事がパタッと消えた。監督は同じ大物なのに、叩かれたのは主演の彼女ばかり。正直かなり気の毒だった。
※ 『ショーガールズ』:1995年公開。ラスベガスのショーダンサーを描いた過激な内容で、公開時は酷評されゴールデンラズベリー賞(ワースト賞)を総なめにした。のちにカルト的な再評価を受けている。
6. 名無しのReddit住民(>>5への返信)
今じゃあの映画、カルトの名作扱いだからね。しかも彼女、1年くらいで『ファースト・ワイブス・クラブ』や『エニイ・ギブン・サンデー』に出て評価も取り戻してる。テレビの仕事も多かったし、「キャリアが終わった」は言いすぎな気がするな。
7. 名無しのReddit住民
スター・ウォーズ新3部作のヘイデン・クリステンセン。アナキン役の棒っぽい芝居をネタにされまくって、若手のホープだったのに一気に総叩き。そもそも脚本のセリフが酷かったんだって擁護もあるけど、当時の風当たりは本当にすごかった。
8. 名無しのReddit住民(>>7への返信)
でもディズニーのドラマで何度もダース・ベイダーを演じ直してて、これがめちゃくちゃ良いんだ。『オビ=ワン・ケノービ』のラストの一騎打ちなんて、シリーズ屈指の名シーンだよ。完全に汚名返上したと思う。
※ 『オビ=ワン・ケノービ』:2022年配信のディズニープラス連続ドラマ。ヘイデン・クリステンセンがベイダー役で再登場し、その演技が再評価された。
9. 名無しのReddit住民
テイラー・キッチュは『ジョン・カーター』からの『バトルシップ』という大コケ2連発でキャリアを潰した気がする。どっちも歴史的な大赤字映画で、主演がそのイメージをまるごと背負わされた。実力はある人なのに、タイミングが悪すぎた。
※ 『ジョン・カーター』:2012年のディズニーSF大作。制作費が膨れ上がった末に巨額の赤字を出し、映画史に残る失敗作として名前が挙がることが多い。
10. 名無しのReddit住民(>>9への返信)
いや『ジョン・カーター』自体は普通に面白い映画だって! ただ制作費が異常に膨らんでただけで、中身の出来のせいにされるのは可哀想だよ。まあ『バトルシップ』のほうは…うん、そこは擁護しない。
11. 名無しのReddit住民
マイク・マイヤーズの『キャット・イン・ザ・ハット』。あれで一気にケチがついた。でもハリウッドでの信用貯金が厚かったおかげで、もう1本『ラブ・グル』っていう迷作まで撮らせてもらえたんだよね。そのあとは『シュレック』の稼ぎでほぼ半引退状態。
※ 『キャット・イン・ザ・ハット』:2003年公開。ドクター・スースの絵本を実写化した作品で、下品な改変が原作ファンから総スカンを食らった。
12. 名無しのReddit住民(>>11への返信)
あれ本人は嫌々やらされたって話だよ。別の映画を降板した代償で「代わりにうちの作品に出ろ」って契約に縛られてて、キャットの実写役は他の役者に軒並み断られた末に、彼のところへ回ってきたんだとか。可哀想なマイク。
13. 名無しのReddit住民
『バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲』はクリス・オドネルとアリシア・シルヴァーストーンの映画キャリアを吹き飛ばした。あの二人がその後スクリーンで主役を張らなくなったのは、間違いなくこれのせい。むしろクルーニーだけ生き延びたのが奇跡だよ。
※ 『バットマン&ロビン』:1997年公開。ネオン調の悪趣味な演出とギャグ寄りの脚本で「シリーズ最悪」と酷評され、実写バットマンの流れを一度止めてしまった作品。
14. 名無しのReddit住民(>>13への返信)
何年もあとにクルーニーがトーク番組で言ってたよ。司会者に「知事(シュワルツェネッガー)と知り合いか」って聞かれて、「ああ、一緒にバットマンの映画を葬った仲だ」って返したんだ。当時の空気、本当にそんな感じだった。
15. 名無しのReddit住民(>>13への返信)
アリシアは可哀想だったな。あのキャンプな作風にはむしろハマってたのに、ゴシップ紙が「太った」ってそればっかり書き立てた。全然太ってないし、そもそもまだ10代だったんだぞ。あんまりな叩かれ方だった。
16. 名無しのReddit住民
ハル・ベリーの『キャットウーマン』。『チョコレート』でアカデミー主演女優賞を獲った直後にこれをやっちゃったのが痛すぎた。オスカー女優から一転してワースト女優賞、この落差はなかなか見ない。
※ 『キャットウーマン』:2004年公開。原作設定を大きく変えた内容が酷評され、ゴールデンラズベリー賞を受賞。ハル・ベリーは授賞式に本人が登場してトロフィーを受け取り、その潔さで逆に称賛された。
17. 名無しのReddit住民(>>16への返信)
「台無し」の定義がちょっと違う気がするな。確かに賞レースの常連ではなくなったけど、その後も『X-MEN』や『ジョン・ウィック』みたいな大作フランチャイズでずっと働いてる。普通に第一線でやれてるよ。
18. 名無しのReddit住民
ショーン・コネリーは『リーグ・オブ・レジェンド』の撮影が嫌すぎて、そのあと事実上引退してしまった。『マトリックス』のオファーまで断って出たのがこれだからね。よっぽど懲りたんだと思う。個人的にはあの映画、B級として結構好きなんだけど。
※ 『リーグ・オブ・レジェンド』:2003年公開のアクション大作(原題 The League of Extraordinary Gentlemen)。文学の登場人物が集うヒーローもので、同名のゲームとは無関係。コネリーはこの撮影に嫌気がさし、『指輪物語』のガンダルフ役なども断ってスクリーンを去ったと言われる。
19. 名無しのReddit住民
レディー・ガガは『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』のあと、しばらく映画からは距離を置くんじゃないかな。前作があれだけ絶賛されたのに、続編で一気に観客の好意を焼き尽くしちゃった。ミュージカル仕立ての方向転換が完全に裏目に出た感じ。
20. 名無しのReddit住民(>>19への返信)
そのぶん『ウェンズデー』のシーズン2では、しっかり存在感のある役をやってたよ。映画で大コケしても、こうやって別の場所でちゃんと見せ場を作れるんだから、女優として終わりってわけじゃないと思う。
21. 名無しのReddit住民
『ファントム・メナス』の子役、ジェイク・ロイド。彼のは本当に気の毒で、悪いのは本人じゃないんだよ。子どもなりに一生懸命やったのに、作品への不満をぜんぶ浴びせられて、そのあとの人生がかなり大変なことになってしまった。
22. 名無しのReddit住民(>>21への返信)
ある意味マーク・ハミルも似たようなものだよ。『ジェダイの帰還』のあと20年近く映画に出てなかった。ルーク・スカイウォーカー本人が欲しいとき以外は誰も彼を呼ばなくて、それで声優の仕事に活路を見いだしたんだから。
23. 名無しのReddit住民
『タンク・ガール』は間違いなくローリー・ペティのキャリアを止めた。ちょうど上り調子だったのに、あの映画のあとパッタリ話題が消えた。もったいないよ、作品自体はめちゃくちゃ笑えるのに。『プリティ・リーグ』ではトム・ハンクスやジーナ・デイヴィス相手に完全に主役を食ってたくらいの人なのにさ。
※ 『タンク・ガール』:1995年公開。イギリスの過激な漫画を実写化したカルトSFコメディー。公開当時は興行的に振るわなかったが、独特のセンスで根強いファンがいる。
24. 名無しのReddit住民
ロベルト・ベニーニの『ピノッキオ』。『ライフ・イズ・ビューティフル』で世界の頂点に立った直後に、五十歳前後で自らピノキオを演じてこれが大失速。世界的な絶賛からの落差がすさまじくて、見てるこっちが切なくなった。
25. 名無しのReddit住民
リサ・ボネットの『エンゼル・ハート』。人気コメディー番組の清純派だった彼女が大人向けの過激な役に挑んだら、番組を仕切っていたビル・コスビーの機嫌をひどく損ねたと言われてる。出演者はみんな清潔なイメージのままでいてほしかったらしくて、そこから関係がこじれていった。
※ 『エンゼル・ハート』:1987年公開のミステリー・ホラー。当時大ヒットしていたホームコメディーの出演者だったリサ・ボネットが、イメージを覆す過激な役に挑み物議を醸した。
26. 名無しのReddit住民
古い話だけど、1930年代半ばにワーナー最高給のスターだったケイ・フランシスもそう。ずっと二流の企画を一人で支えてきた彼女が、念願の「格式ある一本」を勝ち取ったら、それが看護師フローレンス・ナイチンゲールの生真面目な伝記映画。彼女の魅力だった華やかさが一切なくて大コケ、そのままキャリアは戻らなかった。
※ 『白衣の天使』(原題 The White Angel、1936年):ナイチンゲールを描いた伝記映画。ケイ・フランシスはハリウッド黄金期を代表する女優だったが、この地味な作品の不振が転落のきっかけになったと語られる。
27. 名無しのReddit住民
劇中のタグ・スピードマンが『シンプル・ジャック』でやらかしたやつ。賞を狙って知的障害の役を大袈裟にやりすぎて大スベリ、っていうあれね。まあこれは実在の話じゃなくて映画の中のネタなんだけど、笑いのキレが良すぎて本気で信じかけるやついるよな。
※ 『シンプル・ジャック』:コメディー映画『トロピック・サンダー 史上最低の作戦』(2008年)の“劇中劇”。ベン・スティラー演じる落ち目の俳優が、賞狙いで大袈裟に演じて大失敗した、という設定の架空の作品。ハリウッドの賞レース至上主義を皮肉ったギャグ。
28. 名無しのReddit住民
『ラスト』のアレック・ボールドウィン。撮影中の痛ましい事故が起きて以来、俳優としてもプロデューサーとしても、もう以前のようには戻れないんじゃないかと言われている。作品そのものが重い記憶と結びついてしまったからね。
※ 『ラスト』:2021年、西部劇の撮影現場で小道具の銃が暴発し撮影監督が亡くなる事故が起きた作品。ボールドウィンは主演兼プロデューサーで、事故をめぐる刑事責任は最終的に問われない形となったが、世間の見る目は大きく変わった。
29. 名無しのReddit住民
実写版『白雪姫』はレイチェル・ゼグラーの評判をかなり傷つけたと思う。作品自体への逆風に加えて、公開前の発言をめぐるあれこれで叩かれて、才能のある子なのに気の毒な流れになってしまった。
30. 名無しのReddit住民(>>29への返信)
でも彼女、舞台では超大物だからね。もともとブロードウェイ畑で評価の高い人だし、映画一本の炎上でどうこうなる器じゃないと思う。歌の実力は本物だから、そのうちまた別の形で返り咲くよ。
まとめ
こうして並べてみると、キャリアを傾けた原因は大きく二つに分かれる。ひとつは役のイメージが強烈すぎて本人が消えてしまう「はまり役の呪い」、もうひとつは期待を背負った大作の興行的な大失敗だ。ただ面白いのは、当時は「終わった」と言われた人の多くが、舞台やドラマ、声優、あるいは続編での再登板で見事に居場所を取り戻していること。一本の映画が役者を沈めることはあっても、それで完全に消えるほど才能はやわじゃない、ということなのかもしれない。皆さんが「これでこの人を嫌いになりかけた」という映画は何ですか?

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