「人類が絶滅に一番近づいたのはいつ?」という質問に、海外の掲示板では大昔の人口激減説から冷戦の核危機まで、いろんな答えが集まった。遺伝子に残った「人類が約1,300人まで減った」という説から、ミサイル警報を誤報と見抜いたソ連の将校の話まで、真面目な話とボケが入り乱れるスレになっている。
元スレッド:r/AskRedditより
海外の反応
1. 名無しのReddit住民
遺伝子の証拠をもとにした説で、約93万年前に人類の総数がたった1,300人くらいまで減ったっていうのがある。今の地球の人口を考えると、町内会レベルの人数で種がギリギリつながってたことになる。
※ 2023年に科学誌サイエンスに載った中国などの研究チームの論文で、約93万〜81万年前に、子を残せる大人が約1,280人まで減ったと推定された。ただし、ほかの研究者からは解析方法によって見かけ上の激減が出てしまうという批判もあり、確定した話ではない。
2. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
しかもそのボトルネック、10万年以上続いたんだよね。その間に質の悪いウイルスが1回流行るか、きつい冬が1回来るだけで、種ごとそこで終わってたはず。
3. 名無しのReddit住民(>>2への返信)
その頃にはもう、1回の疫病や寒波で全滅しないくらいには、あちこちに散らばってたんじゃないの?
4. 名無しのReddit住民(>>3への返信)
ホモ・エレクトスはとっくにアフリカからユーラシアの広い範囲に移り住んでたけど、俺たちの直接の祖先は、分かっている限りアフリカにとどまってた。それにホモ・サピエンスが別の種として分かれたのは、だいたい30万年前くらいだからね。
5. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
いちおう説明しとくと、ボトルネックってのは、人口が一気に減ったせいで遺伝子の多様性がガクッと落ちること。生き残った集団は、そのあともずっと遺伝的な問題を抱えやすくなる。
6. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
つまり、ここにいる全員がその1,300人の子孫ってことだぞ!そう思うと、隣の席のうるさい奴とも遠い親戚なんだよな。
7. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
大ポップタルト飢饉のときは、本気で人類終わるかと思ったわ。朝ごはんが無い世界なんて耐えられない。※ ポップタルト:アメリカの定番のトースター用菓子パン。もちろんそんな飢饉は無く、ただのボケ。
8. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
人類が1,300人しかいない状況でも、どうせ仕事には行かなきゃいけなかったんだろうな。
9. 名無しのReddit住民(>>8への返信)
いや、あの頃は最高だったよ。3週間くらいオフィスに誰も来なかったからね。
10. 名無しのReddit住民(>>9への返信)
でも運転免許センターの手続きは、それでも1時間くらい待たされたけどな。人類が1,300人しかいないのに。※ 原文はDMV(アメリカの車両管理局)。日本でいう運転免許センターのような役所で、待ち時間が長いことで有名。
11. 名無しのReddit住民(>>10への返信)
最近の若い原始人は働きたがらないからな!って、93万年前から言われてたに違いない。
12. 名無しのReddit住民(>>9への返信)
恋愛も楽だったよな。右にスワイプしたら、100%確実に会える相手が見つかった。
13. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
数字のゼロなんて見た目を整えるための飾りで、何の意味も無いでしょ。つまりこの人が言いたいのは「93年前に人類が全部で13人まで減った」ってこと。戦争とかあったし、計算は合うわ。
14. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
チーターも、ものすごく深いボトルネックをわりと最近経験してる。野生のチーターがみんな遺伝的にそっくりすぎて、近親交配の兆候が出てるくらい。
15. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
その時期、人間の染色体が23対になった時期とも重なるんだよ(チンパンジーにつながる系統は24対)。染色体が1本減ったことが、子どもを残すうえでのボトルネックを引き起こした可能性がある。※ ヒトの2番染色体は、チンパンジーなどでは別々だった2本がくっついたものとされる。この融合が人口激減の時期と重なるかもしれない、という見方は先の2023年の論文でも触れられているが、裏付けはまだない。
16. 名無しのReddit住民
世界中の人の遺伝子の多様性を調べた研究では、ボトルネックが一番深かった時点で、人類は子を残せる大人が約1,280人まで減ってたと推定されてる。ゲノムを丸ごと読んだデータから、更新世の中頃までさかのぼって割り出した数字らしい。
ただ、自分が読んだ本だと9万年前って書いてあったんだよな。93万年前って話もよく見るけど、更新世の中期か後期のアフリカってところまでは同じ。もっと広く言われてるのは5万〜10万年前あたり。
※ 「約1,280人」は上の2023年の論文の推定で、時期は約93万年前。9万年前前後の話とは別の説が混ざっているとみられる。
17. 名無しのReddit住民(>>16への返信)
確か、そのボトルネックは9万年前くらいだったはず。人類が今と同じ体つきになって25万年、犬を飼い始めて4万年って考えると、比べてみたら結構最近の話なんだよね。※ 9万年前前後の人口激減といえば、約7万4千年前のインドネシア・トバ火山の巨大噴火が原因とする「トバ・カタストロフ理論」が有名。ただ近年は、噴火の前後で遺跡の石器が途切れていないといった調査結果から、人類への影響は限定的だったとする見方が強い。犬の家畜化の時期も、1万5千年前から4万年前ごろまで諸説ある。
18. 名無しのReddit住民(>>16への返信)
その1,280人のうち196人くらいは、たぶん親の洞窟に住み着いたまま、通りすがりの人にウンコ投げてたんだろうな。
19. 名無しのReddit住民(>>18への返信)
あるいは洞窟の壁に、荒らしの書き込みをしてたか。壁画の何割かは当時のクソコメだと思ってる。
20. 名無しのReddit住民
最近の歴史で言うならキューバ危機かな。通信を断たれたソ連の潜水艦がいて、乗組員はアメリカの艦船に核魚雷を撃つことにいったん同意したんだけど、3人目の将校(政治将校)が攻撃を許可しなかった。
ただ、その話のもとはソ連側の報告だから、政治将校の活躍が盛られてるだけで、乗組員は核どころか何も撃つ気が無かった、って可能性もある。
それならエイブル・アーチャーのほうが良い例かも。ソ連がNATOの演習を攻撃の準備だと勘違いして動いた件。動きはわりとゆっくりで、最後は双方が引いたけど、核戦力の警戒レベルが上がるところまでは行った。
※ 一般に伝わっている話では、核魚雷の使用に反対したのは政治将校ではなく、次の返信に出てくるヴァシーリー・アルヒーポフ。エイブル・アーチャー83は1983年11月のNATOの演習で、核攻撃の手順まで模擬したため、ソ連が本物の奇襲の準備と疑ったとされる。ソ連がどこまで本気で警戒していたかは、今も評価が分かれている。
21. 名無しのReddit住民(>>20への返信)
冷戦中に本当に危なかったのは2回。ヴァシーリー・アルヒーポフとスタニスラフ・ペトロフ。この2人の名前は覚えておいて損はないよ。※ アルヒーポフ:1962年10月、キューバ周辺で米艦艇に追い詰められたソ連潜水艦B-59に乗っていた将校。核魚雷の使用には艦長・政治将校・アルヒーポフの3人の同意が必要だったとされ、彼だけが反対したと伝えられる。ただ、話の多くは後年の元乗組員の証言によるもので、どこまで発射寸前だったかには異論もある。
22. 名無しのReddit住民(>>20への返信)
自分なら1位は1983年のスタニスラフ・ペトロフだな。1983年9月26日、ソ連の核早期警戒システムの司令所で当直をしてたペトロフに、システムが「アメリカからミサイル発射」と表示した。続けて最大4発の追加まで。ペトロフはそれを誤報だと正しく見抜いた。
2位がその直後のエイブル・アーチャー83で、キューバは3位ってところ。※ ペトロフはソ連防空軍の中佐。警報を攻撃として上に伝えなかった。のちに、衛星が雲に反射した太陽光をミサイルと誤検知していたと分かった。
23. 名無しのReddit住民(>>20への返信)
今の科学では、全面核戦争でも人類絶滅にはならないってことになってる。何十億人も死ぬのは確かだけど、何十億人は生き残る。飢饉や気温の低下みたいな後の影響まで含めて、それでもね。※ 核戦争後の「核の冬」でどれだけの人が亡くなるかは、研究によって見積もりに大きな幅がある。
24. 名無しのReddit住民(>>23への返信)
いちおう言っとくけど、それでも生き残った人にとっては相当クソみたいな体験になるからな。そこだけははっきりさせとこう。
25. 名無しのReddit住民
最後の氷期の終わりに、氷河が一瞬だけ後退した時期があって、その直後に、前のピークより広い範囲を覆うくらい氷河がまた広がった時期が来た。たぶんその最後の拡大期が、一番崖っぷちに近かったんじゃないかと思う(クローヴィスの人たちはそれで消えた)。
※ 最終氷期の終わり(約1万2900年前〜)に寒さがぶり返した「ヤンガードリアス期」のこと。ただ、氷河が前の最盛期より広がったわけではないとされる。北米の先住民文化「クローヴィス文化」が消えた原因も、寒冷化説や彗星衝突説などがあって決着していない。
26. 名無しのReddit住民
昔の人って平均寿命30歳とかだったんでしょ?それでよく人類が絶滅しなかったよなって、こういうスレを見るたびに不思議に思う。
27. 名無しのReddit住民(>>26への返信)
平均寿命ってそういう仕組みじゃないんだよ。赤ん坊や子どもの死亡率が高いせいで平均が低く出るだけで、大人になれた人は、今で言う中年くらいまでは普通に生きてた可能性が高い。
28. 名無しのReddit住民(>>27への返信)
そうそう。ざっくり言えば、半分が5歳の誕生日を迎える前に死んで、残りの半分は60代まで生きる、みたいな世界。それを平均すると30歳くらいになるってだけ。※ 割合や年齢はあくまでたとえ。実際は時代や地域によってかなり違う。
29. 名無しのReddit住民
イチジクを1キロ近く食べて、12時間ノンストップでおならが止まらなかったあの日。もし寝室のドアを開けてたら、人類はそこで終わってた。
30. 名無しのReddit住民
人類なんてまだ2026歳でしょ。カレンダー見てみなよ。絶滅しかけるほど長生きしてないって(もちろん冗談)。
まとめ
スレの答えは大きく2つに分かれた。ひとつは、遺伝子の解析から推定された「約93万年前に人類が約1,300人まで減った」という大昔の話。もうひとつは、キューバ危機の潜水艦や1983年のミサイル誤報のように、たった1人の判断で核戦争が避けられたかもしれない冷戦の話だ。前者は10万年以上かけてじわじわ続いた危機で、後者は数分から数時間で決まる危機。どちらも、学説や当事者の証言には異論が残っていて、「本当にどこまで危なかったのか」ははっきりしない。それでも、今ここにいる全員がその細い糸の先にいる、という感覚はコメント欄の多くが共有していたようで、それを茶化すボケ(オフィスに誰も来なかった、親の洞窟に住み着いていた)が並ぶのも、このスレらしいところだった。皆さんは、人類が一番危なかったのはいつだと思いますか?

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