「あの子が意地悪してくるのは、あなたのことが好きだからだよ」「家族なんだから許してあげなさい」。子どもの頃に親から言われた何気ない一言が、大人になってから思わぬところで足を引っぱることがあります。海外掲示板で「親が子どもにつく嘘で、何年も後になって問題になるものは?」と聞いたところ、笑い話で済むアイスクリーム屋の嘘から、嫌なことを我慢する癖を残した「教え」まで、身に覚えのある声が集まりました。
元スレッド:r/AskRedditより
海外の反応
1. 名無しのReddit住民
「あの子が意地悪してくるのは、あなたのことが好きだからだよ」
言ってる側は慰めてるつもりなんだろうけど、要は「ひどいことをされても、好意の裏返しなら我慢しなさい」って教えてるのと同じなんだよね。大人になってから、自分を雑に扱う相手を「本当は私のことが好きだから」ってかばっちゃう人、けっこういると思う。
2. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
うちの長女が6年生のとき、後ろの席の男子がしょっちゅう椅子を蹴ったり、リュックを勝手に動かしたりしてきたんだ。どう見ても気を引きたいだけのちょっかい。
だから娘には「好きだからやってるのかもしれない。でも、だからってやっていいことにはならないし、あなたが我慢する必要もない。先生に言って、それでも何もしてくれなかったら私たちが出ていくから」と話した。自分のことは自分で訴えられる子になってほしかったしね。
翌日、校長から電話がかかってきた。また椅子を蹴られた娘が振り返って、水筒の水をその子の顔にぴゅっと噴射したらしい。うちで猫がキッチンのカウンターに飛び乗ろうとしたとき、水をシュッとかけるのと同じ要領で。
娘は学校でも家でも、まったく叱られなかったよ。
3. 名無しのReddit住民
うちの親は「アイスクリームの車が音楽を鳴らしてるのは、もう売り切れましたって合図なんだよ」って言ってた。
小学校の高学年になるまで本気で信じてて、音楽に向かって走っていく友だちを「かわいそうに、もう無いのに」って見送ってた。真実を知ったのは、その友だちがアイスを持って戻ってきた日。あれ以来、親の言うことはいったん疑ってから聞くようになったから、ある意味いちばん効いた嘘かもしれない。
※ アイスクリームトラックは、音楽を流しながら住宅街を回るアイスの移動販売車。「音楽が鳴っているのは売り切れの合図」は、英語圏で親がつく嘘の定番としてよくネタにされる。
4. 名無しのReddit住民
「家族なんだから、許してあげなさい」
いや、違う。血がつながってるからって、何度でもバカにしたり、いいように操ったり、傷つけたり、ひどい扱いをしていいことにはならない。
「何があっても家族が一番」って教えられて育つと、血のつながりさえなければとっくに縁を切ってたような相手に線を引くだけで、罪悪感を抱く大人ができあがるんだよ。
5. 名無しのReddit住民(>>4への返信)
うちの兄が、いままさにそれを痛い目にあいながら学んでる最中だよ。人生のいろんな場面でしくじってきた人なんだけど、それが自分のせいだとは自分にも他人にも絶対に認めない。
11年前、兄とのあいだで法的な効力のある契約を交わしてたんだ(話すと長い)。兄はそれを一方的に踏みにじって、11年たった今も、二人の関係を壊したのは自分だってことを認められずにいる。身内だからって、いいように使われるつもりはないよ。6. 名無しのReddit住民(>>4への返信)
42歳で、いまだに子どもの頃に耐えてきたことのせいでカウンセリングに通ってる。原因はまさにこれ。
血のつながりがどうこう言うけどさ、血なんて、鉄分とちょっとしたミネラルを含んだ、生きて傷を治すのに必要な液体ってだけだよ。
7. 名無しのReddit住民
「怒らないから、正直に言ってごらん」
で、正直に言ったら普通にめちゃくちゃ怒られる。これを何回か繰り返すと、子どもは「本当のことを言うと損をする」って学ぶんだよ。おかげで大人になった今も、仕事でミスしたときに真っ先に頭に浮かぶのが「どう報告するか」じゃなくて「どう隠すか」なの、本当にどうにかしたい。
8. 名無しのReddit住民
「いじめっ子なんて相手にしなければいい」
そのうち、このアドバイスはまったく役に立たないし、大人も頼りにならないって気づいた。よっぽど身近な人でもない限り、大人は面倒ごとに関わりたくないんだよ。
結局どうしたかというと、いじめっ子の中でいちばん弱そうなやつを一人選んで、死ぬほどビビらせた。強いやつらにも何度も向かっていって(毎回負けた)、先生たちが割って入らざるを得ない状況を作った。正しいやり方だったかって? もちろん違う。でも、大人が無関心でアドバイスも役に立たないと、子どもが思いつくのはこういうことなんだ。
9. 名無しのReddit住民(>>8への返信)
大人も、こればっかりは子どもに何て言えばいいのか本当に分からないんだと思う。その場を見てない限り、割って入るのは難しいし。
親が学校に知らせても、結局は自分の子といじめっ子の言い分の水かけ論になる。しかも子どもは「チクった」って目で見られる。
「やり返せ」って言うこともできるけど、たぶん負ける。いじめっ子ってターゲットより体が大きいことが多いし、群れて動くからね。
たいていの子は、できるだけそいつらと二人きりにならないようにしてやり過ごすんじゃないかな。少なくとも自分はそうだった。10. 名無しのReddit住民(>>9への返信)
子どもと関わる仕事をしてるけど、正直そこがいちばん難しい。目の前で起きたら必ず止めるし、子どもから訴えがあれば必ず対応する。でも、結局は子ども同士の言った言わないになることが多いんだ。
いつも意地悪してる子が、ひとりで静かにしてる子にちょっかいを出したってケースなら分かりやすい。厄介なのは、意地悪する側にもされる側にもなる子同士のケース。どっちも自分が被害者だって言ってるのに、当てずっぽうで罰を与えて外れたら、意地悪した子はおとがめなしで、被害を受けた子が罰を受けることになる。それじゃ傷口に塩を塗るようなものだよ。
かといって、罰なしでルールを言い聞かせるだけだと、子どもたちには「この大人は気にしてない」「やったもん勝ちだ」って思われちゃうんだよね。
11. 名無しのReddit住民
学校で働いてる立場から白状すると、こっちは生徒に「いじめっ子にはやり返していい」とは言っちゃいけないことになってる。
でも正直、職員はみんな分かってるんだよ。ああいう子に分からせる方法は、結局それしかないって。分かってるのに、それを生徒に言うことは許されてないんだ。
12. 名無しのReddit住民
「やればできる。一生懸命勉強していい成績を取れば、可能性は無限大だ」
言われたとおりにがんばったし成績も悪くなかったけど、社会に出てみたら天井は普通にあったよ。
13. 名無しのReddit住民(>>12への返信)
これってそんなに悪いことかな。たしかに、がんばって打ち込めば必ず成功するって保証はない。でも、怠けて目標も持たなかったら、成功する確率は確実に下がるでしょ。14. 名無しのReddit住民(>>13への返信)
Redditには、自分がうまくいかないのを親のせいにしてる学生がけっこういるからね。励ましの言葉が「親の嘘」として上のほうに来てる時点で、ここのユーザー層がよく分かるよ。
15. 名無しのReddit住民
7歳を過ぎた子に「あなたは何にだってなれる!」って言い続ける親。難しいことに挑戦させるのはいいし、夢を応援するのも大事。でも、どこかの時点で現実的な話もしてあげないといけない。
てんかんのある14歳の子に「パイロットになれるよ」って言うのは、励ましじゃなくて、叶わない夢を育ててるだけだよ。
※ てんかんの持病があると、パイロットに必要な身体検査の基準を満たすのは多くの国で難しいとされる。
16. 名無しのReddit住民
「あなたはギフテッドなの、特別な子なの」
ほとんどの人はギフテッドでも特別でもない。ただの普通の人間が、それぞれ精一杯やってるだけ。誰か一人にとって特別な存在にはなれても、世の中全体で見て特別ってことはまずないんだよ。
子どもに「自分は特別で、かけがえがなくて、愛されてる」と感じさせるのは必要だと思う。でも同時に、世の中での自分の立ち位置もちゃんと分からせておかないと、プレッシャーで燃え尽きる。もしくは、勘違いしたイヤなやつになる。
※ ギフテッドは、知能や才能が同年代より突出している子どものこと。アメリカなどでは、そうした子を選抜クラスに入れる学校も多い。
17. 名無しのReddit住民
小さい頃に飼ってたうさぎが死んだとき、父さんは「うさぎは外に出て逃げちゃった」って言ったんだ。庭もないアパート暮らしだったのに。
すっかり取り乱して探し回ったよ。一緒に探してくれる子もいたけど、からかってくる子もいて、最後はそのことでいじめっ子と取っ組み合いのケンカになった。
要するに、8歳の自分の小さな心にはそのほうが優しいと思って、父さんは嘘をついたんだよね。
おかげで今も人の言うことを素直に信じられない🤣 人生最大のトラウマってほどじゃないけど、ずっと引っかかってる。
18. 名無しのReddit住民(>>17への返信)
うちはほとんど母親のところで暮らしてたんだけど、飼ってたうさぎが死んだとき、父さんからは「裏庭に出て跳ね回ってたら、雪の中で体が冷えすぎて死んじゃった」って聞かされてた。
何年もたって、休みに父さんのところへ遊びに行って、夜遅くまで一緒に飲んでたら、急に本当の話を始めたんだ。目を離したままうさぎを裏庭に出してたら、犬が柵を飛び越えてきて……庭じゅうがひどいことになってたらしい。
19. 名無しのReddit住民
「お皿のものは残さず食べなさい。世界には食べたくても食べられない子がいるんだから」
おかげで30を過ぎた今も、お腹いっぱいでも皿が空になるまで手が止まらない。量の多い店に当たると地獄だよ。最近やっと「残すのは悪いことじゃない、最初から少なめに頼めばいい」って覚えたけど、子どもの頃に刷り込まれたものって本当に抜けないね。
20. 名無しのReddit住民
太ってる子どもに「太ってないよ、そのままで大丈夫」って言うこと。ありがとね、母さん。おかげで一生ものの摂食障害を抱えることになったよ。
21. 名無しのReddit住民(>>20への返信)
自分は、普通の体型の子に「太ってる」って言うほうがはるかに悪いと思う。そっちのほうが、よっぽど食べることをこじらせる原因になるよ。
22. 名無しのReddit住民
子どもに「あの子たちが意地悪なのは、あなたに嫉妬してるからだよ」って言うやつ。
たまには本当のこともあるけど、ほとんどは違う。昔、8年生(日本でいう中2)を教えてたんだけど、単純に感じの悪いイヤなやつっていうのは普通にいるんだ。もちろん、そうなるには何か理由があるのかもしれない。でも周りの子からすれば一緒にいたくないだけで、嫉妬なんかまったく関係ない。
なのにそういう子は、みんな自分に嫉妬してたんだと思い込んだまま大人になる。だから自分を振り返って変わる必要を、一度も感じないんだよ。
23. 名無しのReddit住民
「あなたは勉強だけしてればいいの、家のことはお母さんがやるから」
ありがたかったけど、大学で一人暮らしを始めた初日、洗濯機の前で30分固まった。洗剤をどこに入れるのかも、白いシャツと赤い靴下を一緒に洗っちゃいけないことも知らなかった。全部ピンクになったシャツは、いまだに自分への戒めとして取ってある。
24. 名無しのReddit住民
「お金の話は人前でするもんじゃない」。うちでは給料も家賃もローンも、話題にすること自体がタブーって空気だった。
その結果、社会に出たとき、給料の相場も、交渉していいってことも、クレジットカードの怖さも何ひとつ知らなかった。最初の職場で提示された額を「そういうものか」とそのまま受け入れて、あとで同期が交渉して自分よりかなり多くもらってたと知ったときは、本気で親を恨んだよ。
※ 英語圏では、入社や転職の際に給与額を交渉するのはごく一般的で、交渉しなかったぶん損をするという考え方が強い。
25. 名無しのReddit住民
「熱があっても学校は休まない。ちょっとくらい具合が悪くても、行けば治る」
小学校から高校まで、ほぼ皆勤で通わされた。そのまま大人になった結果、38度あっても出社して、オフィスにきっちり風邪を配って回る迷惑な社員ができあがった。自分の体調が悪いって判断するのが、いまだに下手なんだよね。
26. 名無しのReddit住民
「来週セールで安くなるから、そしたらそのおもちゃ買いに来ようね」
……一度も戻らなかった。来週っていつだったんだろう。いまだに誰かに「また今度ね」って言われると、あのおもちゃ売り場を思い出す。
27. 名無しのReddit住民
「結婚するまでは絶対ダメ。それ以外の方法はない」ってやつ。
勘違いしないでほしいけど、禁欲を勧めたいわけじゃない。ちゃんとした性教育をしてほしいって話。「とにかくダメ」の一点張りだと、性感染症のことはもちろん、隠し撮りされたり、プライベートなことを友だちグループに言いふらされたりしたときにどうすればいいのか、何も教わらないまま大人になる。圧力をかけられたときにどう断るのか、どこからが性暴力なのかも含めて、もっと正直に教えてほしかったよ。
※ アメリカでは、性教育の中身を「結婚まで性行為をしない」ことだけに絞る「禁欲教育」を行う学校や家庭がある。
28. 名無しのReddit住民(>>27への返信)
性病を避けるって意味でも役に立たないんだよね。交通ルールを「家から一歩も出るな」だけで教えるようなもんだよ。
しかも、結婚したら今度は当然するものって扱いになるのに、そのあとの話はいっさいしない。要するに、役に立つことを何ひとつ教える気がないってこと。
29. 名無しのReddit住民
親になってみて分かったけど、嘘をつく親の大半は悪気なんてなくて、その場をどう乗り切るかで精一杯なんだよ。子どもは泣いてる、時間はない、正解も分からない。そういうときに口から出るのが「好きだからだよ」とか「逃げちゃったんだよ」なんだと思う。
だから自分は、とっさに嘘をついたら、子どもがもう少し大きくなったときに本当のことを話すって決めてる。嘘そのものより、嘘のままにしておくほうが、あとで効いてくる気がするから。
30. 名無しのReddit住民
「大人はいつだって、何がいちばんいいか分かってる」ってやつ。
肩書きのある人の言うことは正しいと信じて育って、そこから自分の判断を信じられるようになるまで、何年もかけて学び直すことになるんだよね。
まとめ
並んだ「嘘」の多くは、悪意からではなく、その場で子どもをなだめよう、守ろうとして出た一言でした。「好きだから意地悪するんだよ」「家族なんだから許しなさい」「いじめっ子は相手にするな」は、どれも目の前の子どもを落ち着かせるための言葉ですが、裏返すと「嫌なことをされても我慢しなさい」という教えになってしまいます。いっぽう「やればできる」には「励ましまで嘘扱いするのは違う」という反論も付いていて、問題は言葉そのものより、成長に合わせて現実とのすり合わせをしないまま放っておくことにありそうです。うさぎの最期を何年もあとに打ち明けられた話のように、嘘は時間がたってから効いてくるもの。日本でも「好きな子ほどいじめたくなる」「残さず食べなさい」「お金の話ははしたない」は聞き覚えのある言葉ではないでしょうか。皆さんが子どもの頃に言われて、大人になってから「あれは違った」と気づいた言葉はありますか?

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