「40歳を過ぎた人に聞きたい。若い人がまだ覚悟できていない、これから来るものって何?」。海外掲示板のこの問いかけに、3,700件を超えるコメントが集まった。鏡に映る自分の顔に毎回ぎょっとするという60歳、犬にボールを投げただけで両肩を痛めた元トライアスロン選手、親を見送ったあとの片づけに有給休暇を使うことになると書く人。話は体、親、時間、お金へと広がっていく。ただし暗い話ばかりではなく、「人生でいまがいちばん幸せ」と言い切る人も出てきた。
元スレッド:r/AskRedditより
海外の反応
1. 名無しのReddit住民
中身はいまだに20歳のつもりなのに、外側は60歳になってること。鏡に映った顔には毎回ぎょっとする。お母さん? そこにいるの、お母さん?
2. 名無しのReddit住民(>>1への返信)
歳を取っても、感じ方や考え方が別人みたいに変わるわけじゃないんだよね。体のほうだけがじわじわ傷んでいく。気づけば、昔のままの自分が、年々できることの減っていく古い入れ物に閉じ込められてる。
3. 名無しのReddit住民
年老いた親の世話。親と子の立場がまるごと入れ替わって、自分が面倒を見る側になるのは、人生でも指折りにきつい出来事だよ。親は頑固になって病院に行きたがらないし、もっとこまめに風呂に入ってくれと頼めば文句を言う。お金のこと、住む場所のこと、何を食べるかまで、決めごとのたびにぶつかる。
体も頭も衰えていく姿を見ていると、胸がつぶれそうになる。自分の家のこと、子どもの世話、そこに親の世話。なんで全部いっぺんにやらなきゃいけないんだ、とも思う。
そして親が亡くなると、もちろん寂しい。なのに、もう全部を抱えなくていいんだと少しほっとしてる自分がいて、そのことに罪悪感を覚えるんだ。あちこちに訃報を知らせるのも、遺産の整理をするのも自分。有給休暇は、実家を空っぽにして家財を売りに出すために使うことになる。
誰もあまり口にしないけど、みんな長生きするようになったぶん、これを経験する人は増えてる。いままさにその最中だという人には、同じ立場の人が集まる r/agingparents という掲示板が心強いよ。
※ 「家財を売りに出す」は、原文では「エステートセール」。亡くなった人や施設に移る人の家財道具を、家を開放してまとめて売ること。北米では遺品整理の方法として広く行われている。
4. 名無しのReddit住民(>>3への返信)
いつのまにか親と役割が入れ替わってた、と気づく瞬間があるんだよ。ついこのあいだまで、こっちが相談に乗ってもらう側だったのに。いまはネット詐欺の見分け方を教えて、通院の予定を管理して、親が弱っていくのをそばで見てる。自分にとってのスーパーヒーローが衰えていく姿には、何をしておいても心の準備なんてできない。5. 名無しのReddit住民(>>3への返信)
親はもうじきいなくなる。そのときになって初めて、自分の中身がまだ子どものままだったと思い知るんだ。
6. 名無しのReddit住民
いろんなことが、心の底からどうでもよくなる。
10代にも「べつに」っていう無関心な時期はあるけど、40を過ぎてからの「知ったこっちゃない」は、自由の次元が違うんだよ。
7. 名無しのReddit住民
40歳より下の人たちから、自分の姿が見えなくなること。店でも職場でも、若い人の視線はこっちを素通りしていく。透明人間には、なろうとしなくてもなれるんだ。
8. 名無しのReddit住民
謎の痛み。ある日ふっとやって来て、いつのまにか去っていく。なぜなのかは、最後まで分からない。
9. 名無しのReddit住民(>>8への返信)
16歳のときのスノーボードの事故とか、若い頃にさんざん転んだあれこれとか。ああいうのが全部、40歳になった途端に利子をつけて返ってくる。ある日、食洗機から皿を出してるだけなのに腰が固まって動かなくなって、そのまま倒れ込む。行き先は救急外来だ。10. 名無しのReddit住民(>>8への返信)
これを読んでる若い人へ。体がガタガタだという書き込みがたくさん並んでるけど、そもそも体の手入れをしてない人が多いんだよ。ちゃんと体をいたわっていれば、40代は最高だし、若い頃と変わらず動ける。11. 名無しのReddit住民(>>8への返信)
昔はトライアスロンをやってて、アイアンマン70.3の世界選手権の出場枠を狙ってた。それが45歳になった途端、半年の間隔で左右のひざの半月板を断裂。さらに両肩の関節唇も断裂したんだけど、こっちの原因は犬にボールを投げてやったことだ。
まず右腕で投げたら、何かが挟まったような痛みが走って、それから7か月、腕がまともに使えなかった。手術を受けて、リハビリも終えて、犬を公園に連れていって、今度は左腕で投げた。嘘じゃないぞ。同じ痛みが走って、反対の肩の関節唇も切れたんだ。
いまはベッドから起き上がるにも、息を止めて腹に力を入れないとぎっくり腰になる。
ああ、それと、小便を出すのにもやたらと力が要る。※ アイアンマン70.3:水泳1.9km、自転車90km、ランニング21.1kmの合計約113km(70.3マイル)で競うトライアスロンのシリーズ。関節唇は肩の関節のふちを囲む軟骨で、傷めると腕を上げる、物を投げるといった動作で痛みが出る。
12. 名無しのReddit住民
老眼鏡からは逃げられないぞ。自分だけは大丈夫だと思ってるだろ? そのうち、スマホを持つ手がじわじわ顔から遠ざかっていって、最後は腕の長さが足りなくなる。
13. 名無しのReddit住民
スマホで生年月日を入力するとき、自分の生まれた年までスクロールするのにかかる時間。あれ、年々長くなるんだよ。
14. 名無しのReddit住民
時間の進み方が、びっくりするほど速くなるよ。まばたきしてる間に、年単位で時間が消えていくんだ。つい最近のことだと思ってた出来事が、数えてみたら7年前だったりする。
そこで計算してしまうんだよ。じゃあ7年後、自分は何歳だ、と。そしてその7年も、またまばたき一回で消えるんだと気づく。あれはこたえる。
15. 名無しのReddit住民(>>14への返信)
高校の頃に聴いてたバンドが、いつのまにか「クラシックロック」に分類されてるしな。それに、子どもたちの流行りが理解できなくなる。冗談抜きで、本当に何がいいのか分からないんだ。※ クラシックロック:米国などのラジオ局や音楽配信で、数十年前のロックをまとめて指すジャンル名。日本でいう「懐メロ」に近い扱い。
16. 名無しのReddit住民
いちばん大事な資産は健康だよ。家じゃない。車でもない。仕事でもない。
どれだけ落ち込んでいても、どれだけみじめな気分でも、体だけは大事にしておいてほしい。いつか状況が好転する日のために。踏ん張っていれば、案外そういう日は来るものだから。
17. 名無しのReddit住民(>>16への返信)
酒は、昔と同じようには飲めなくなる。正直に言うと、もうやめたほうがいい。自分は医者なんだけど、20代の頃の飲み方を30代になっても続けて、肝臓が持たなくなった人を本当にたくさん診てる。肝臓の病気で死ぬのは、ひどくつらい死に方だよ。とにかく酒はやめてくれ。信じてほしい。
18. 名無しのReddit住民
同世代の有名人が、ぽつぽつ亡くなりはじめる。訃報の記事を開くと、そこに書いてある年齢が自分といくつも変わらないんだ。
19. 名無しのReddit住民(>>18への返信)
有名人だけじゃない。みんな死んでいくんだよ。「そうだ、あの人に電話しよう」と思ってから、もういないんだと気づく。「この街に来たなら、あいつに顔を見せて……ああ、そうか、死んだんだった」。ひとりずつ減っていく消耗戦みたいなものだ。
あと、体じゅうが痛い。
20. 名無しのReddit住民
いろんなことの「最後」が、次々にやって来る……。
ひざが悪くなって、あの日が最後のラケットボールになる。
親しい友人が急に亡くなって、あのとき会ったのが最後になる。
大好きな場所への旅が、気づけば最後になっている。
最後の転職をして、若い頃の目標にはもう届かないんだと悟る……。
そういう「最後」が、少しずつ心を削っていく。
※ ラケットボール:四方を壁に囲まれた室内コートで、壁にボールを打ちつけて打ち合う球技。米国で愛好者が多い。
21. 名無しのReddit住民
何十年もかけて腕を磨いてきた仕事が、ある日いきなり時代遅れになるかもしれない。勤め先がつぶれるという話じゃないよ。その職種がまるごと、歴史のごみ箱に放り込まれるんだ。
22. 名無しのReddit住民(>>21への返信)
仕事でいうと、昔の自分を突き動かしてた野心がきれいに消えてなくなるのもある。「いつかCEOになってやる」が、ある日突然「どうにかして50代で引退する方法はないか」に変わるんだ。
23. 名無しのReddit住民
ミレニアル世代の年長組だけど、自分が20代や30代だった頃は、まだ安く暮らすことができたんだよ。ボロい部屋なら安く借りられたし、安い酒場で飲めたし、貯金だってできた。いまの若い人が同じことをどうやってやるのか、想像がつかない。
うちが家を買えたのも、ほんの3年前。パートナーにも自分にも貯金があったからで、ひとりじゃ絶対に無理だった。
少なくとも自分たちの頃は、住む場所があって、子どもがいて、お金に困らない程度の、ごく普通の暮らしを望めたし、現実に手が届く見込みもあった。いまの若い子たちに何が残ってるのか、正直分からない。
※ ミレニアル世代:おおむね1980年代前半から1990年代半ばに生まれた世代。
24. 名無しのReddit住民
どこからともなく湧いてくる、バードウォッチングへの情熱。昨日まで鳥なんて気にしたこともなかったのに、気づいたら窓の外の一羽を目で追ってて、名前まで調べてる。
25. 名無しのReddit住民
お気に入りの商品は、ことごとく製造終了になる。そうでなければ、あの恐怖の「新しくなりました!」シールが貼られる。
自分にぴったりの眉ペンシルを、ロレアルが70年間ずっと作り続けてくれるなんて、さすがに期待するほうが無理なんだよ。
本当に好きな商品に出会ったら、買えるだけ買っておくこと!
26. 名無しのReddit住民
女性の場合は、閉経に向かう移行期(ペリメノポーズ)。この言葉が、れっきとした健康問題として女性のあいだで話題にのぼるようになったのは、ごく最近のことだと思う。私の世代では誰も話してなかったし、前もって教えてもらうこともなかった。耳にするのは「閉経」だけ。それも「女の人はその頃になるとのぼせて、ちょっとおかしくなるんでしょ」くらいの扱いだった。じゃあ、体に長く残る具体的な影響は? 誰も話したがらない。
それと、他人の機嫌を取るのをやめて、思ったことをはっきり言う中年女性は、誰からも好かれないと知ることになる。女性が生涯を通じて背負わされてきた露骨な不公平と、「あなたが我慢して当然」という期待が、急に、ものすごく生々しく感じられるようになるんだ。自分が何をされて、何を奪われてきたのか。その恨みで身が焼ける。
一方で、こっちの働きと気遣いにただ乗りして楽をしてきた人たちは、その面倒を突き返された途端にふくれっ面になる。自分ももっとやれるはずだと認めて、こっちを支える側に回ろうとする人は、ひとりもいない。
※ ペリメノポーズ(perimenopause):閉経に向けて女性ホルモンの分泌が揺らぎながら減っていく時期のこと。日本語の「更年期」のうち、主に閉経までの数年間にあたる。
27. 名無しのReddit住民(>>26への返信)
ペリメノポーズ、ほんとにそれ。来るのは分かってたのに、見えないレンガの壁に正面からぶつかったみたいだった。よく言われる症状もひととおり来るけど、誰も教えてくれなかった症状がほかに山ほどある。耳の穴の中がかゆくなることがあるって、知ってた??? 私はまったく知らなかったし、いまそれで頭がおかしくなりそう。
28. 名無しのReddit住民
拝啓、若者よ。どうか肌と足を大事にしてくれ。誤解しないでほしいんだが、目はろくに見えないし、物覚えも少し悪くなったし、他人のくだらない言動に付き合う忍耐は、X世代がみんなそうであるように、完全にすり減ってる。でも、とにかく足が痛いんだ。1986年から毎日立ち仕事を続けてきて、足が痛い。立ってると痛い。座ってても痛い。横になってても痛い。四六時中だ。安い靴を買えば、その場では少し節約になる。でも長い目で見ると、機嫌と幸せと生活の質をまるごと持っていかれる。
20代の頃は、ローションや保湿クリームなんて「女が使うもの」だと思ってた。それがいまじゃ、10分日なたにいれば水ぶくれができる。ちょっとぶつけただけで1時間血が止まらないか、いわゆる「年寄りのあざ」になる。見た目も悪いし、格好もつかない。
腰痛だの寝違えだの、まだいくらでも並べられる。でも、うずく足と、かゆくてあざだらけの肌には心底腹が立ってるんだ。
頼むから、履き心地のいい上等な靴と、ちゃんとした保湿クリームを買ってくれ。
※ X世代:おおむね1960年代半ばから1980年ごろに生まれた世代。
29. 名無しのReddit住民
痛み。とにかく、ありとあらゆる痛み。
友人や親が死んでいくこと。
老後の生活費にはどう計算しても足りない、401kの残高。
服屋に行くと、高校時代ならテントみたいにぶかぶかだったサイズを買うはめになって、しかもそれがパツパツだってこと。
子どもたちの生意気な態度。
関節。それと、変な姿勢で寝ただけでどこかを痛めること。
大腸の内視鏡検査、腎臓結石、椎間板ヘルニア、自分の足につまずくこと、胃もたれ……。
だいたい分かっただろ。
※ 401k:米国の確定拠出型の企業年金。給料から積み立てたお金を自分で運用する仕組みで、多くの人にとって老後資金の柱になっている。
30. 名無しのReddit住民(>>29への返信)
いやいや、40歳から先がこの世の地獄みたいに聞こえる書き込みが多すぎるよ。あえて逆のことを言わせてもらうと、私は人生でいまがいちばん幸せ。昔ほど細くはないけど、前ほど気にならなくなった。何年も努力して自分を磨いてきたおかげで、いい仕事にも就けてる。経験を重ねたぶん、賢くもなった。若い人たちが人生の旅を始めるのを見るのも楽しい。「自分だけ取り残されてるんじゃないか」という焦りもなくて、20代や30代の頃よりずっと満ち足りてる。
私だけってことはないよね……? ほかにも、いまを楽しんでる人、いるでしょ?
まとめ
挙がった話は、大きく4つに分かれていました。ひとつは体。理由の分からない痛み、老眼、食洗機の前で固まる腰と、笑い話の形をとりながらも、若い頃のケガや無理が40歳から利子をつけて返ってくる、という実感が並びます。2つ目は親で、世話をする側とされる側が入れ替わること、見送ったあとに寂しさと安堵が同時に来ることが、「誰もあまり口にしない」現実として語られました。仕事と子育てに介護が重なる年代、という事情は日本もほとんど同じでしょう。3つ目は時間の速さと、同世代や友人が亡くなりはじめること。4つ目がお金と仕事で、職種ごと消える不安や、老後資金が足りないという嘆きが出ています。
一方で、「どうでもよくなる自由」や「いまがいちばん幸せ」という書き込みもありました。体は衰えても、他人の目や見栄から解放されるぶん楽になる、というのがもう片方の実感のようです。体をいたわる、いい靴を買う、好きな商品は買いだめしておく、と助言が妙に具体的なのも経験者ならではです。皆さんは、年を重ねて初めて分かったことがありますか?


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